ゼロロ兵長
ぜろろへいちょう
ドロロ兵長の昔の呼び名、及びケロン軍に登録されているドロロの名称。
当時は口に当てているものがガスマスクのようなものになっており、一人称や語尾も『拙者~でござる』ではなく『僕~だよ』だった。
現在の姿になった経緯については「ドロロ兵長」の記事を参照してほしい。
アニメ本編である第312話ではドロロとは別人のキャラクターとして登場。本エピソードにおけるいわゆるゲストキャラポジションである。なお別人とはいったが、厳密にはドロロの心の中に潜んでいたもう一つの人格のようなキャラクター(後述)であり、完全な別人というわけではない。
性格等は冷酷かつ残虐、加えてワンマン。一人称や語尾が『俺~だ』となり、仲間に作戦の詳細を説明しない平然と足手まとい呼ばわりするなど従来のドロロ/ゼロロの面影はあまり感じさせず、ギロロからもかつてのゼロロなのかどうか疑われるほど。何故か共鳴は高速かつ甲高い声で行い、ケロロ小隊と噛み合わなかった。戦闘能力はドロロとほとんど一緒だが地球で身につけた忍術は使用せず、暗殺用の糸や手甲、十字のビームナイフなどを使用する。
地球を愛する心も持っていないため、地球侵略を達成するために邪魔者であるドロロを拘束し、ケロロ小隊の前に突如現れた。そして地球で一番影響力のある人物を排除するとだけ伝えて出陣し、その人物こと夏美を倒そうと企む。しかしSOSを受け取った小雪により拘束から解放されたドロロによって倒され、最終的に灰となり、消えていった。
彼が今になってこの地に現れた原因は明かにされていないが、エピソード冒頭でドロロがアサシン流影分身の術を小雪に披露する場面が存在しており、その場面の背景で彼のシルエットが映し出されている。そのため作中では邪悪な心を持つゼロロは実はその影分身の術で残った1人であったために、本体(つまり地球を愛するドロロの体の中)に戻ることを拒み、そのまま実体化したのではないかという説が小雪やクルルによって唱えられている。事実、ドロロとの対決では地球とケロン星どちらに付くかの葛藤をリフレインするかのような問答をドロロに投げかけていた。
しかし、この説が本当なのかは上記でも言った通り定かではない。別の宇宙人がケロロ小隊の侵略を阻止(もしくはそれを邪魔する地球人を抹殺)するために作った兵器であったかもしれなかったのだ。
ただこのエピソードを通してドロロは「自身の心に迷いがある時点で、自分はまだまだ未熟である」ということを学んだ。
もしかしたら彼はそのことを伝えるためにあえて実体化して登場したのかもしれない。
どちらにせよ、彼の正体は未だ謎に包まれたままである。