ツイン(スズキ)
ついん
名称は2つの動力源=ハイブリッドカーと2シーターから。
CMでは1台分のスペースに2台停めるというパフォーマンス(後年、トヨタ・iQもまったく同じ事をやっていた)をやってのけたことからもわかるように、とにかく短い。
ところが、市場にはまったく受け入れられず3年も経たずに生産終了となり、軽自動車及びハイブリッドカー史上最悪クラスの失敗作(商業的な意味で)になってしまった。
当時、既にスズキの売れ筋はワゴンRであった。アルトは何とか売れていたもののワークスが廃止されるなど下火になっている中で、それよりも狭い2シーターであんな短い車体が売れるわけがなかったのである。まぁ、そもそも2シーターで良かったらアルトバンかキャリイに流れるわな。税金安いし。(軽商用は軽乗用の約半額)
後年トヨタから登場したiQも泣かず飛ばずであるし、ベンツの後ろ盾がある本家smartでさえそれほど見ない。日本ではsmartのようなスタイルはまず受け入れられないと言えるだろう。
また当時はガソリン高騰がさほど騒がれていなかったので、燃費は2013年ほど絶対視はされずクルマ選びの要素の一つに過ぎなかった。そのためHVの重大な欠点である高コストが浮き彫りになってしまった。その為市場にはまったく受け入れられなかった。
同時期にダイハツもハイゼットにHVを設定していたが、こちらも大失敗したことを考えると単純に「ボディがアルトやワゴンRだったら・・・」とも言い切れないと言えるだろう。
そして2013年現在、軽3社(スズキ・ダイハツ・NMKV(三菱/日産))が火花を散らしてピュアガソリン車で露骨な低燃費競争を繰り広げている。(ホンダは一歩引いて「質感」で勝負している模様。)
元々低燃費・低価格でやっている軽に高コストなハイブリッドというのは無理があるのである。仮に作っても価格がアクアとカブってしまうと思われる。また、ピュアEV(≒i-MiEV)の航続距離・価格・インフラがさらに改善されれば、そもそもHVの存在意義自体が危うくなる。
おそらく今後、価格面でも実性能面でも軽のハイブリッドが再び登場する可能性はきわめて低いと言えるだろう。
ワゴンRやハスラーと言った主力各車S-enecharge搭載。
まさかのマイクロハイブリッド復活である。
ソリオにはAGS搭載のハイブリッドまで出たので、軽二積むのも時間の問題かもしれない。
やっぱりスズキは変態ということなのだろうか。