概要
小説『ウルトラマンデュアル2』に登場する、凶悪な怪獣たちの牢獄“惑星ツェーレ”に生息する原生生物。
肉体を様々な形態に変化させる能力を持ち、たった一体だけでも戦局を大きく変える程の戦力を持っている為、“ギャラフィアン”を始めとする凶悪宇宙人たちに生物兵器として利用されない様に宇宙警備隊により厳重に管理されていたが、警備に当たっていたエリート部隊の隊長を務めていたブリッジが、前作で妹のティアを助ける為に無断で地球へと渡ってしまった事が起因となり、そのドサクサに紛れて何体か持ち去られてしまうという非常事態が起きてしまった。
劇中で登場した各個体についての解説は次の通り。
1体目
本編最初に登場するツェーラ。
堕落の翼から“宇宙警備隊の卵”と目された地球人が力を付けない内に叩き潰そうと目論むヒガン星人が連れて来たツェーラの一体。
ヒガン星人の生きたバトル・シップで、幾砲もの砲台を供えた最新鋭の生体兵器であり、当初は巨大で歪な隕石の様な姿をしていたが、途中でクロワッサンの様な形態になるなど、その姿は一定していない。ちなみに製造元はヒガン星人ではなく、天の川銀河の真裏に当たる五万四千年光年の場所で何者かに製造されたものを交渉で手に入れた個体であった事が後に判明している。
強力な兵器ではあるが、出来立てホヤホヤの兵器である為、ヒガン星人たちはまだ制御しきれておらず、地球に向かう途中の関所で暴走し、警備に当たっていた宇宙警備隊たちに攻撃を行ってしまい、そのまま戦闘に発展する事態となってしまった。
最後はデュアルの『暴走ショルト・ストライク』を受け撃破された。
2体目
宇宙の関所での戦闘で辛くも生き残り、地球へと侵入を果たしたヒガン星人の落ち武者たちが操る飛翔体型ツェーラ。
1体目と同じく生きたバトルシップで、ディリタ星人とハイウェイ星人のスペースシップを撃墜した張本人であり、複数の個体(少なくとも7体)が世界各地に出現して破壊活動を行った。
黒いラグビーボールの様な形態からヒトデの様な形態に変化して5本の腕を独立させて攻撃する能力を持つ。
海外で破壊活動を行った後に静岡県沼津市に出現した個体は、破壊活動を行いメザニンと戦闘に入るが、その途中で堕落の翼がやって来た為、攻撃を加えるも全く歯が立たなかった為、戦意を消失。
逃げ出そうとした所をメザニンの『サークル・ストリンガー』で捕縛されてしまい、そうこうしている内にメザニンのオートで周りの生命体から生命力を奪う力が発動。そのまま生命力を吸い取られ絶命した。
3体目
ヒガン星人の操る生きたバトルシップ。
黒い塊のような形態で円を見定める為にやって来た堕落の翼に対して星人の制御を振り切って勝手に攻撃を加え返り討ちにされ重傷を負い、人型をした赤黒い形態で這っていた所をそのままウンリュウとの第2戦に突入する。
堕落の翼との戦いのダメージが残っているにも係わらず、ウンリュウを苦戦させる程の戦闘力を誇っていたが、最終的に倒された。
4体目(?)
リトディ星人の機体の火器構造に使われていた生体部品。ウンリュウに撃墜された機体のほか、その他数多くの機体に搭載されていると思われるが詳細は不明。
5体目
“ギャラフィアン”最強の戦力にして本作のラスボス。
長きに渡る惑星ツェーレの過酷な生存競争に生き残り誕生した進化の最終形態にして、堕落の翼の近似種である不死の存在。
巨大な光の翼を持つ巨大な人型の姿をしているが、それはあくまでも仮の姿に過ぎず、人型の部分はあくまでも飾りに過ぎない様で、本来の姿である最終形態は堕落の翼そのもの姿をしている。
その戦闘能力は凄まじく、その場を動かずに翼を羽ばたかせるだけで周囲を瓦礫の山へと変えてしまい、たった1体だけで関所の警備を担当していた宇宙警備隊を壊滅させ、堕落の翼でさえ手を焼く程の存在だとされる。
デュアルの『暴走ショルト・ストライク』を受けても飾りの人型の部分が剥がれ落ちるだけにすむ程の防御力を供えた存在だが、最後はウーマンデュアルの『デュアルサークル・バース』によって打ち滅ぼされた。