概要
てんとう虫コミックス第6巻、藤子・F・不二雄大全集第3巻に収録。
袋に入った錠剤のアイテムで、飲むと誰からも怒られたり嫌われたりしなくなる。しかし、効果を継続させたい場合は続けて向くようする必要がある。
ただし、後述の1992年版のみ瓶に入った飲料タイプのもので、ドラえもんはヘルシードリンクのようなものと説明している(ムシスカンも同タイプのものに変更)。
また、これとは真逆の効果(要は誰からも毛嫌いされるようになる)をもたらすムシスカン(虫スカン)というのもある。このムシスカンは「しずちゃんさようなら」のエピソードにてキーアイテムとして登場している。
大山版では1979年8月21日及び1992年12月4日に、水田版では2015年5月8日及び2021年9月25日にそれぞれ放送している。
アニメにおける原作との主な相違点
1979年版
- ジャイアンが怒らなかった男子は原作に比べてやせ型。
- ジャイアンに殴られた後、のび太は気絶し、ドラえもんの声で目を覚ました。
- ドラえもんの「そいつは別に悪くないのに顔見ただけでしゃくにさわるやつ」やのび太の「のんびり楽しく暮らせるんだ!!」、ジャイアンの「今夜はここで野宿しようかなあ」、そして皆の「キリストみたいなお方だ」のセリフはカットされている。
- のび太がニクメナインを飲んでしたイタズラは釣った魚を川へ逃がすのと、ジャイアンにバケツをかぶせて川に蹴り落とす。
- ムシスカンを飲んだ際ののび太の災難のイメージにはおばあさんに杖で殴られる、蜂に刺される、おもちゃの車に引かれるが追加。そしてラストで皆から追われたのび太は木の上に逃げている。
- 本編終了後のショートアニメはニクメナインを飲んだドラえもんがネズミに好かれてしまい、震え上がるというもの。
1992年版
- サブタイトルは「のび太はニクメない?」
- 冒頭でのび太たちが遊んでいたのはドッジボール
- 生まれつき得な人間や損な人間がいるという下りはのび太とジャイアンを前の説明に当てはめる下りに変更されている。
- 今回も「のんびり楽しく暮らせるんだ!!」のセリフはカット。
- ジャイアンたちは紙くずを池に投げ入れ鯉を起こそうとしていた。そしてジャイアンは池から出てきて「貴様!よくもジャイアン様に向かってこんなことが!」と言いながらのび太に殴りかかろうとした。
- この後、のび太は自分が憎まれない人柄になったことを証明するために試しにスネ夫を殴っている。ちなみにこの時、作画ミスなのかスネ夫を殴った手は明らかにジャイアンの手になっている。
- ジャイアンがした隠し事は店の玄関にあった自動販売機の鍵でこれを開けその中のジュースを飲んでしまったこと。一方スネ夫の隠し事は庭で飛行機のラジコンを飛ばしていたところ、それが木に引っかかり父親の釣り竿で取ろうとしたらそれが折れてしまったこと。また、この場にしずかはおらず、皆は「我らが神よ!」と連呼していた。
- のび太は帰宅してドラえもんにもっとニクメナインを出してと頼むが、「もうない」と言われてしまったためネズミのびっくり箱でドラえもんを気絶させ、その間に間違えてムシスカンを持って行った。
- ムシスカンの効果でいら立ったママはのび太の耳をつねり、頭にげんこつで一発殴っている。この後、のび太はまずジャイ子に会って駆け寄るが同じくムシスカンの効果で拒絶されてしまい、心配してタケコプターをつけやって来たドラえもんもムシスカンの影響で先に帰ってしまった。
2015年版
- のび太が試しにジャイアンにしたイタズラはわざと石につまずきジャイアンにぶつかるというものだったが、ぶつかる直前に「ふざけんな!」と殴られた。
- のび太が不公平だと事情を説明した際、ドラえもんはタケコプターの修理をしていた。
- 今回は「怠けても、宿題忘れても、イタズラしても平気」のセリフがカットされ、1979年版と同じくジャイアンの「今夜はここで野宿しようかなあ」、皆の「キリストみたいなお方だ」のセリフもカットされている。
- ママがのび太を叱ろうとした理由は描かれておらず、一度起こるのを止めた時のび太は「やめた方がいいよ。ママ怒るとオニババみたいだから」と言って再び彼女を怒らせかけたが、やはり怒らなかった。
- ジャイアンたちが川で取ろうとしていたのはアメリカザリガニで、ジャイアンにしたのび太のイタズラは虫取り網をかぶせたまま追いかける、アメリカザリガニで鼻を挟む。
- スネ夫がした隠し事はゴルフクラブを振ったら過敏を割ってしまったことで、しずかの隠し事は母親の口紅を勝手に使ってしまったこと。それからモブの男子の隠し事は砂糖と塩を入れ替えたこと。
- ラストでのび太は皆だけでなく、心配してやって来たドラえもんからも嫌われる始末となった。