概要
パスカル・アバフとの修行で「ホロケウ」であることを受け入れたホロホロが開眼した甲縛式オーバーソウル。
「テクンペ」とは「手甲」を意味し、劇中や関連書籍でも「ニポポ手甲」と表記される。
媒介は引き続きピリカの手彫りのイクパスイであり、ニポポがオーバーソウルを構成するキーイメージである点もこれまでのオーバーソウルから引き継いでいる。
イクパスイをマウントした背面装甲から、「ハラキホク:レフトハズバンド(左の夫)」と「シモンマタク:ライトワイフ(右の妻)」の二つのガントレットが伸びるユニット構成になっている。
現世の物質からオーバーソウルまであらゆる物を凍結粉砕し、神クラスの持ち霊とシャーマンが揃うチーム・明王をも圧倒し、彼らの巨大なオーバーソウルさえ軽々と振り回す程の怪力を揮う。
また、任意の地点に氷が瞬時に晶出する程の瞬間冷却を可能とし、劇中では神クラスの霊(愛染明王)が神速で連射する矢を微動だにせず防御するオートバリアーの様な芸当も披露している。
- 精霊クラスのコロロの霊力でもこんな芸当が可能なのは、オーバーソウルの出力が持ち霊の霊力のみならずシャーマンの巫力の運用練度にも左右されるためである。
寂尊たちとの試合で初めて披露し、この力を見たサティ・サイガンは、ホロホロを「五人の戦士」の最後のメンバーと確信した。
技
ウォセ
「遠吠え」を意味する左腕からの拳撃。「ニポポパンチ」とは異なり、直撃しなくても射線上の物体を問答無用で凍結粉砕させる。
実質的な飛び道具になっており、いわば「飛距離のあるパンチ」である。
ルプシカテク
「凍らせる手」を意味する掌でのガード。
触れた物を強制的に凍結粉砕して止める鉄壁の防御を体現する。
キンラカラ・カウカウ・プリウェンペ
「猛る荒くれ者の雹」を意味する。
自身の初期技の一つである「カウカウ・プリウェンペ(荒くれ者の雹)」の強化版であり、より大きな霰や雹や氷の破片を作り出して射出する。
シューシュワッキ・カムイランケオプケニ
「風が唸る、神から授かった拳」を意味するニポポテクンペ最強の技。神クラスのオーバーソウルも一撃で氷漬けに処す渾身のストレート。「ウォセ」のパワーアップバージョンである。
- 「ウォセ」はハラキホクで、こちらはシモンマタクで繰り出されており、技の発動に関して利き腕の別は無いようである。
余談
- 甲縛式オーバーソウルの設定が追いついていなかった初代アニメでは、代わりにメインキャラクター全員がハオの「超・占事略決」の影響でアニメオリジナルの巨大なオーバーソウルを会得していた。ホロホロの場合は、氷の女神を思わせる「ビラン・ビランッテ・カムイ」が最終兵器であり、巨大な人型の霊を操るという意味ではスピリット・オブ・レインを先取りしていたとも言える。
- 森木靖泰氏の設定資料では「ホロホロ獅子面」と名付けられている。
- 同じくイクパスイが媒介であるため、理論上は「ネイケ・フイケ・キロㇿ」との両立も可能と思われる。
- 道家と東一族との戦いでは、なぜか一度も使用していない。