『シャーマンキング』における五人の戦士
神クラスのシャーマンが集うチーム・ガンダーラの、打倒ハオの切り札として構想されていた、選ばれし5名の精鋭シャーマン達であり、五大精霊を持霊にする事で、シャーマンキングになったハオとグレートスピリットに対抗する事が使命。
尚、この「五人の戦士」という名称は完結版発行以前に仮称として呼ばれていたものであり、正式名称は「五大元素」である。
- パッチ族のメンバーの名前も元素周期表に由来している。
連載中一般公募により決まったものであり、公式で使われる予定ではあったのだがその前に終わってしまったので実際に呼ばれるまでかなりの時間を要した。
ただし、初代本編終了後の『レッドクリムゾン』や『マルコス』など、公式でも「五大元素」ではなくて「五人の戦士」の呼称が使われている場合が目立つ。
概要
メンバーは麻倉葉、道蓮、碓氷ホロケウ、リゼルグ・ダイゼル、チョコラブ・マクダネル。
偶然か否か、ハオの弟とその仲間達の中から選ばれたが、それぞれに課せられた修行や試練は過酷であり、必ずわざと殺されて地獄に行かされる。これはハオ自身が何回も繰り返した修行でもある。それぞれがシャーマンファイトに参加する以前から過酷な運命を辿っているため、地獄に行きやすい人間が自然と揃った。
チョコラブは、一度地獄を克服したのに修行のために二回も地獄に行かされたが、19万5000という膨大な巫力を得た。しかし、これでも全員が少なくとも40-50万の巫力を持つガンダーラには及ばない。
また、五大精霊を得るために、ガンダーラのメンバーも過酷な試練を越えなければならない。それは、閻魔大王・メフィストフェレス・イザナミ・アヌビスといった冥府の神々を倒して奪い取るということである。
これは、ハオがパッチ族に転生してスピリット・オブ・ファイアを奪ったからであり、パッチ族が冥府の神々に残りの五大精霊の管理を要請した。アジアの冥府神が二柱もいるのは、ハオが日本出身だからであるのかは不明だが、ハオが再び日本人(それも自分の家系)に転生することとシャーマンファイトが東京で開催されたこと、葉も日本人であることなどから、何らかの意味合いはあるのかもしれない。ガンダーラのリーダーが日本人でメンバーにも日本人が目立つのも似た理由があるのかは不明。
- 劇中の言葉を借りるなら、ハオの転生や因果もちょうど「一回り」したタイミングだったので、アジアの冥府神や日本人のシャーマンが目立ち、東京でシャーマンファイトが開催された背景にも関係しているかもしれない。
- なお、五人の戦士にもアジア人が三人もいるがそれぞれ民族が異なり、二人は先住民族の力を得たシャーマンでもある。該当せずハオへの憎悪にもっとも苦しめられたリゼルグがスピリット・オブ・ファイアを受け継いだのも因果である。
なお、葉はシャーマンファイト後もスピリット・オブ・アースを持ち霊にしていた。
適性
なぜガンダーラが直に出向いて炎の悪鬼を倒さなかったのか、だが、纏めると以下の理由がある。
- ガンダーラはハオの救済も目的にしている
- ガンダーラが本気になればハオは殺されていたが、ハオはG.S.の内部構造に通じ泰山府君の祭も会得して閻魔大王を懐柔しているため転生して逃げられる
- 成熟したガンダーラがハオを説得してもハオの心に届かない
- 未熟だが傷を抱えても立ち上がってきた強い魂を持つハオの家族と関係者だから、母親、大太郎法師、マタムネ、乙葉千代との別れを経て悪鬼に堕ちたハオの心に届く
何の因果か、五人と持ち霊達はそれぞれ五大精霊とシナジーのある属性を持っていたが、それも五人の戦士を選ぶ基準になったのかもしれない。以下例。
- 葉が出雲で達成した地の底での修行
- 阿弥陀丸は精霊進化して鋼の属性を宿した
- 復讐に憑りつかれ地獄で焔の悪魔マステマを生み出したが取り込んで力に変えたリゼルグ
- 笑いの風で世界を変えようとするチョコラブ。
なお、五人の戦士の関係者にも因果の深いメンバーがごまんといる。以下はその一部。
こうして、文字通り地獄の修行を終えた五人だが、そんな彼等よりもガンダーラのメンバーの方が遥かに巫力があるが、なぜ彼等が直接五大精霊を持ち霊にしなかったのかは不明。
冥府の神々を倒すことはガンダーラでないと難しいが、
- ハオが葉を必要としていたため取り入りやすいこと
- ハオの心を開ける可能性のある葉
- 力を受け流す力を持つ葉
- ハオと家族として仲良くしたいと思ってきた葉
- かつて敵だった葉を支える仲間達
- ハオと同じく復讐と破壊衝動に駆られたが運命を克服し、ハオより直接仲間にならないかと勧誘された蓮
- 好いた女子を死なせ自分も死のうとした絶望から立ち直り、ハオに迷いがない故の強さを認められたホロホロ
- 両親をハオに殺されたがハオへの憎しみを乗り越えたリゼルグ
- ハオと同じく親を殺されて自らも後の幹久の養子となる子供達の父親を手にかけたが、「やったらやり返される」のルールに向き合い笑いの力で贖罪の道を行くチョコラブ
という条件が適していたのかもしれない。五大精霊を私物化したり破壊の力に使わず、救済の力に使う必要がある事からも、彼等の生き様が適していたとも考えられる。シャーマンファイトは心の力が強さを決め、ハオの心を穿ち救済する事が最終目標なので、単なる巫力の大小だけでは足りない部分があったのだろう。
だからこそ地獄に行かされ、心の弱い部分や憎悪、絶望、虚無などを克服する必要があったのだが。
作者によれば殺生を気にしなければガンダーラはハオを倒せていたと述べており、FOMで判明したがサティがシャーマンキングにならなかったのは不都合な事情があったかららしい。
初代アニメでは
旧アニメには、スピリット・オブ・ファイア以外の五大精霊は登場していない。
また原作とは異なり、パッチ村に着く前にリゼルグが旅の一行から離脱し、チョコラブとアンナ達が合流した為、後のふんばり温泉チームだけではなく、チームTHE蓮メンバーも、超・占事略決を麻倉葉王の幻影によって体験させられたため、チームTHE蓮は巨人や怪獣ようなオリジナルのオーバーソウルを会得していた。
つまり みかん
ネタバレ注意!!
ハオは救済されシャーマンキングになったものの、先代のシャーマンキング達からの不信任が発動し、フラワーオブメイズという代理戦争が発生した。
チートを行い、地獄をトレーニングジム代わりに私物化し、五大精霊を弄び、スピリット・オブ・ファイアに悪事を働かせ、復活させる前提とは言え多数の魂を貪り、冥府の神々や大悪魔にも迷惑をかけ、自然環境の為にはなるがグレートスピリットを善人含む人間絶滅のために利用した、など、甥っ子から「思い当たる節がありすぎる」と言われてしまった。
シャーマンファイトが終了したが五人の運命は決して楽にはならず、せいぜい人間の絶滅を遅めた程度になっている。
- 葉は世界中の権力者や悪人から命を狙われた挙げ句妻と息子ごと肉体が粉砕された。
- 蓮は妻が命を狙われた末に自決し霊ごと傀儡にされて息子を襲わされている。
- チョコラブも、幹久の養子になったミュンツァー兄妹が、何らかの人質を取られて敵側についたことを知ったら浮かばれないだろう(たぶん死んでないが)。
- ホロホロは嫁が常に傍にいるものの男としての欲を満たしたり子供を生すこともできず、フキ畑関連の事業が失敗し、道家に借金をしようと画策するほどに経済的に困窮しており、ふんばり温泉に一時的に転がり込んでいた。
優勝すればご褒美が確定しているフラワーオブメイズの参加者のがまだ恵まれているだろうか・・・。なお、少なくとも蓮は妻を取り戻し息子を守るためにフラワーオブメイズへの参加を表明している。