麻倉花
あさくらはな
名前は父親を意識して命名されているが、父親を「あいつ」呼ばわりしてあまり敬意を払わないのも父親ゆずり。
血液型はA型。趣味は散歩で好物はカレーパン。髪色は両親のカラーリングがしっかりブレンドされており、れっきとした地毛である。
「シャーマンファイト・イン・トーキョー」の終了後から7年後の話に登場。その時点で6歳なので、葉が16歳の時に生まれた子供ということになる。
ふんばり温泉にて、アンナに扮したたまおに厳しく育てられる。型にはめられる事を嫌がる性質ゆえか、一流公立小学校入学への受験勉強はあまり好きではないが、父の親友が施す、ネットを通じての通信教育に関しては欠かさずに受けている。
とある理由から記憶を消されており、この出来事にはアルミ・ニウムバーチがなぜここまで花に執着するのか関係しているとされる。
学校では友達もなく、勉強、スポーツ、アニメ、漫画、ゲーム等にも興味を示さない。シャーマンとしての実力を奮う機会も無く、鬱屈とした毎日を過ごしていたが、ある日突如現れた裏麻倉家の二人、麻倉葉羽と麻倉路菓の二人との戦いと、そこへ乱入してきた三代目アンナによって、新たな戦い「フラワーオブメイズ」へとみちびかれようとしている。
裏麻倉家に力を与えていた黒幕に、幼少の頃から一緒にいた阿弥陀丸を奪われ、更に自分が生み出した闇鬼の事などで、意気消沈の域にあった。
その後、人生で二度目か三度目となる死を経験し、地獄での修行を経て封印されていた記憶の「一部」を取り戻し、シャーマンとしての実力だけでなく人間的にも大きく成長した。
性格に関しては、境遇もあるが母親のそれにだいぶ近くなってしまっている。また、訳あって記憶を失っているが、中学生の時には幼少時よりもさらに荒れていて、非常に堪忍袋が小さい。もはや情緒不安定の域である。異常に好戦的で、自ら仕掛ける事は少ないが、というか周りも周りなので花ばかり悪いとは言えないが、戦闘狂に近い。
後にあるチームを組む事になったのだが、ヤンキーに近い見た目や性格をしたチームメイト達からも「こんな奴を認めたくない」と本気で言われてしまっていた。一言で言えば、どうしてこうなった…。
だが、ぐれていると無力感に満たされているのが幸い(災い)してか、意外とかなり冷静で達観した部分もあり、気転の良さなども素晴らしい。本気で殺しにきた葉羽と打ち解けるなど、度量もないわけではない。また、この性格は幼少時より危険で惨めな境遇に置かれ続け、フラストレーションを日々抱え続け、後述の通り「鬼」を内包している事も関係があるかもしれない。だが、(現代の)常識的な範囲での情けも持っている。
意外な様だが父親同様に植栽好きで、音楽や服装の趣向、技など、なんだかんだで父親の跡をしっかりと歩んでいる。また、父親譲りの観察眼と優しい心も秘めており、ツンデレで意地を張ってしまっているのと、それを発揮する境遇に機会恵まれないのも大きいと思われる(母親の性格にだいぶ喰われてはいるが…)。
霊能力を持ち、高名なシャーマンの家系に生まれた故に俗世を楽しめずにいる部分もある。孤独の辛さも知っており、「霊が見えなければ他人とも打ち解けるのだろうか」と悩む場面も見受けられる。
こんな性格が災いして争いを呼ぶのか、遺伝子のせいなのか、赤ん坊の時からの境遇のためにこんな性格になったのかは不明だが、実のところは赤ん坊の時ですら既にアレであり、常に子憎たらしい表情を浮かべ、赤ん坊なのに汚い言葉しか喋らなかった。おそらく、その言葉が人生で最初に覚えた単語なのだろう…。前作の時と今とでは、(赤ん坊時代も含めて)別人に近い。
人間関係
父親に対してはゆがんだ愛憎を抱いており、なんだかんだ一緒にいられなかったことが響いている模様…と思いきや、実は葉の気の抜けた感じが受け付けられないと後になって自覚した。また、「倒すのは自分」と豪語しており、記憶を消される以前に抱いていた夢や目標がない現在では、唯一の目標になっている。
ハオに対しても態度がでかく、「神さまの顔面を足でドつく」という罰当たりな事も平気で行っている。もっとも、案外ハオが花を可愛がっているので結果オーライなのかもしれない。
だが、文字通り恐怖の権化と化した玉村たまおに対しては頭が上がらない(上がるわけがない……)。祖父母に対しての感情や態度は不明。
許嫁とは、共にハオの子孫である。どっちも尖った性格なので、今後どう波長をあわせていくのかは不明だが、おそらく相性の面で言えばかなり酷い。
ただし、どちらかと言えば、アルミの方が花への想いは強く、これも先代の状況と似ている。これに関しては、花が記憶を失っていることと、その時に発生した事件と無関係ではないと思われる。確かに、幼少時のアルミは「今よりは」大人しい様にも見える。
ツンデレ気味だが、何となくだがアルミのことを可愛いとは思っている模様。初対面の時だけだったが。
両方ともかなりの性格なので、両親の時よりも暴力沙汰に発展しやすい。
実は葉羽が従兄弟にして最初の友達。最初は花を殺しにきたのだが(東京に送られた本当の理由は葉羽本人も知らなかった)、実際に殺されかけて重症を負わされたのにもかかわらず、持ち霊同士も含めて、かなり早く打ち解けた。
シャーマンキングFLOWERSでは十三歳になっており、たまおから「霊禁止」をいいつけられるが、破っては父親から自分の持霊となった阿弥陀丸とともに折檻されるのが日課となっている。
シャーマンとしての才に関しては稀に見るサラブレッドであり、神自身が自分の駒として選ぶなど、ポテンシャルは規格外である。
幼少時に既に憑依合体を、これに加え甲縛式オーバーソウル『鬼兜』を習得している。その威力と防御力は特筆すべきであり、春雨が無く、超占事略決を学んでいないにもかかわらず、父親の「スピリット・オブ・ソード」と同等というレベルである。
初めてシャーマンファイトを経験したその日に暗殺されかけて土手っ腹に大きな穴を開けられながらも、気を失うどころか刺されながら反撃に転じ、同時に冷静に状況を判断する、意志の力が痛みで大幅に弱まる筈なのに自分よりも巫力量が多くて実践慣れしている、神レベルの存在の力を借りている敵のオーバーソウルを破壊するなど、尋常ではない才能や適性を持つ。
また、回復力も常人のそれとは比較なねならない。と、シャーマンとしての才能とポテンシャルはとても高く、あのアルミが誉めるレベルだが、未だ未熟でもある。
赤ん坊の時に肉体を全て失ってから蘇生したが、これにより巫力が増加していた可能性も十分にあり得る。また、戦う機会に恵まれて来なかったにもかかわらず、技の熟練度と多様性から、持ち霊禁止の中でも鍛練はこなしてきた可能性がある。しかも、「巫力流し」も行えるなど、誰にも師事してこなかった事を考えると驚異的であり、押し込まれてきた戦いへの欲求も合わせて、戦闘のセンスに関しては父親を遥かに越える。
だが、「心の強さ」が鍵となるシャーマンファイトでは、技術面だけでは必ずしも壁に当たる時が来る。また、持ち霊無しでの自分の無力さも痛感している。
なお、長野県での戦闘では、地獄から帰還した直後で肉体に戻っていないため、自分がアルミの持ち霊になって戦闘に参加し、阿弥陀丸の「真空仏陀斬り」を再現した。また、地獄での修行を経たので、敵の鬼の攻撃に対抗するほど魂の霊力が上がっている。
鬼の召喚
何よりも、両親だけでなく叔父上からも受け継いだ(というか植え付けられた)「鬼」を降誕させる能力が凄まじい。父親が苦手だった子鬼の召喚も余裕でこなし、「子鬼をメリケンサックにして、巫力流しを上乗せしながら他の鬼を殴る」という事もやってのけた。
「闇鬼」の状態に達すれば神クラスの霊にも対抗できる。ちなみに、闇鬼の正体は意外な人物であり、また恐ろしいことに、闇鬼も最強の鬼ではなく、次のレベルの鬼「イケ鬼」は現行のシャーマンキングですらコントロールできないとされる。
ただし、この鬼の能力は危険極まりなく、基本的には花の生命の危機にしか使用してはいけない(それでもなるべく使用しない方がよいに決まっている)のだが、当の本人の性格が性格なだけに、けっこう簡単に発動しては自分の首を絞める結果になっている(一応、結果としては死んでからの修行に繋がっているのだが)。
- 「花の時代」は、フラワーオブメイズのことも意味している。
- 義理の親戚とも言えるルドセブ・ミュンツァーとは、互いに幼少時~学生時代は見た目が似ていた。
- アルミとは、共にハオの子孫同士で、共に父親から持ち霊を受け継いだなど類似点がある。「バーチ」の「花」言葉も意味深。
- O.S.「ゼロ戦マン」と「Flowers」が連載していた際のイラストのO.S.は姿が異なる(アルミの持ち霊もデザインが変更されている)。
孫悟飯・孫悟天:同じくジャンプ作品のキャラクターで、本シリーズと同様に「男性主人公の中の人がその子供も兼任している」という繋がりを持つ。
以下、ネタバレ注意
京都にて、遠隔から石化された阿弥陀丸の気配を察知してその場所に到達するという離れ業を見せた。また、花も「クラウド」を習得していたことが判明し、阿弥陀丸、桜井咲太郎、ファウストⅧ世のクローンを召喚した。これによって、「フラワーオブメイズ」に参戦するシャーマンの最低条件とされる、O.S.の先の次元「ニュートランス」に近づきつつあると判明した。
また、同時に花の望む「きせきのごほうび」の内容も判明した。
さらに、なぜ読み切り版のアルミと本編のアルミの「容姿」と「出会ったシチュエーション」が違うのか、についても「何か」があることが判明した。
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