概要
クラスチェンジに必要なのは「灰の小瓶」。
必殺技は「めちゃくちゃ」。
その名の通り死を司る聖職者で、グールやゴーストなどのアンデッドを召喚する事ができほか、相手を弱体化させる呪文も行使する事ができる。
ファンタジー職業として、あるいはハイファンタジーの敵役として説明不用な程にメジャーな肩書きであるネクロマンサーだが、本作でも概ね称号のイメージ通りのクラスと言って良い。
ただし原作でもリメイクでも死霊使い要素のグールとゴーストは戦力としてはパッとせず、フレーバー的な感が否めない。
容姿
黒い襟付きフロックコート風の衣装に白いジャボ、肩からは黒地に白い刺繍の入った輪袈裟風の布を下げている。
シャルロットの中ではマニッシュかつフォーマルでカッチりしたコスチュームになっている。
原作の性能
代名詞とも言える最強ステータスダウン魔法「ブラックカース」の存在が大きい。単体のみだがステータスダウン全種を一度に付与、システム上ボス含め全ての敵で有効、かつ原則永続である。ダメージの無いステータスダウン魔法すらモンスターによってはカウンターの対象となり得るシステムと、ステータスダウンの代用魔法アイテムは店売りしていない点から極めて優秀かつ貴重な補助魔法である。
死霊使いらしい召喚魔法として無属性単体ダメージの「グール」「ゴースト」を習得する。精神Max21という光クラス同等の数値から決して弱いわけではない威力だが、雑魚のカウンターを上手く避けるには中途半端になってしまっている。
「ダークセイバー」も弱点とする敵が少なく、闇属性吸収の敵を殴ってカウンターのスイッチを入れずにゲージを貯める特殊な用途に使われるくらいである。
必殺技「めちゃくちゃ」はシャルロットが暴れ回って爆発のエフェクトまで出る単体技。死霊使い要素は見受けられない。
ステータスとしても光クラスより攻撃力はあるもののイビルシャーマン程ではなく後衛キャラの域は出ないため、「ぽかすか」の無敵時間を利用した方が攻略上は安定だろう。
ちなみにステータス面だと何故か運Maxが20とシャルロット最高値だが、これはドロップの宝箱でトラップを確定で回避する数値である。ホークアイが居ないパーティならシャルロットに宝箱を開けさせると良い。
リメイク版
アビリティシステムにより「打撃による状態異常の付与」という原作とは全く異なる能力が追加された。
何故か力も突出し、クラス3での最終ステータスだとイビルシャーマン177に対しネクロマンサー241という大差がついている。武器の性能で前衛キャラに攻撃力は劣るが、力の数字だけならデュランのソードマスターと同値である。ファンタジー作品の中にはネクロマンサー自身もアンデッドで怪力を有しているケースもあるが、そういったフレーバーが意識されたのだろうか?
ステータスアップ/ダウンは1分で効果が切れるシステムになり、魔法アイテムより魔法の方が詠唱が短いこともあり、ブラックカースを魔法で繰り返し付与する意義は増したといえる。しかし「強くてニューゲーム」が実装されアイテム引き継ぎが出来る上に、肝心の代用アイテムである「シャドウゼロの瞳」「灰の小瓶」の量産が容易くなってしまい、闇リースのステータスダウン能力強化、元々ステータスダウン付与があった忍術の強化、アビリティによりステータスダウン付与手段が多彩になったことが相まって、ブラックカース習得の戦略的価値は暴落してしまっている。
必殺技:めちゃくちゃ
約9秒間に渡り敵を拘束して殴りまくる単体技になった。砂埃で敵が見えにくいため必殺技リレー時には注意。
魔法
ブラックカース
優秀な効果は原作から据え置きだが、ダウン付与手段が増えすぎて価値が暴落した可哀想な魔法。周回するほどに価値が落ちると言って良く、活かすなら初周ないし2周目くらいになるだろう。
ちなみに「シャドウゼロの瞳」は崩壊したマナの聖域にシャドウゼロの狩り場があるため、「虹色の種」のついでとして比較的簡単に99個入手できる。周回後に雑魚戦にまで用いるほど乱用は出来ないが、そもそも雑魚はステータスダウン付与するまでもなく倒せるゲームバランスであり、周回になるほどダウン付与アビリティも充実するため結局ブラックカースは必須とは言えない状況になってしまう。
グール・ゴースト
恐らく最も「ネクロマンサーらしさ」に貢献している技能だが、エンチャントレスに引き続き召喚魔法は雑魚を短時間ロックできる性能を有するため、ダメージリソースよりは雑魚の足止め用になりがち。
ダークセイバー
相変わらず弱点とする敵が少ないが、クラスチェンジの時期が早くなったためライトゲイザー戦での活躍は見込める。尤もライトゲイザーはワープしまくるため飛び道具を用いた方が早いが…。
代表的なアビリティ
『チャード』
エンチャントレスの『スリープ』に引き続き強攻撃時に30%の確率で敵に「黒焦げ」を付与するリンクアビリティ。付与中は与ダメージが倍になりリンクアビリティなのも便利だが、雑魚敵にしか通用しない点は注意。
『ストーン』
強攻撃時に10%の確率で敵を石化、実質即死である。原作より雑魚が御し易いため今ひとつ光らないが、ノーフューチャーより敵が硬いベリーハードなら活路があるか。
『クライシスヒット』
状態異常の敵へのクリティカル率を70%アップ。弱り目に祟り目とはこのことだが、これ単独のダメージ期待値は115%で、状態異常を付与という一手間をかけた数字としては結構微妙な上昇割合である。
『ファーストショット II』
HP100%の敵にダメージ30%アップ、イビルシャーマンと共通のリンクアビリティ。ダメージ表示が一回のロック技にも効果はあるが、飛天槍、10tといった1Hit範囲技の方が相性が良い。
『バッドカウンターII』
ステータスダウン効果を65%の確率で反射するリンクアビリティ。ストーリー後半に多数飛んで来るデバフを防げる点ではボス戦にも有用。
『パワフルII』
強攻撃のダメージを20%アップ。弱強攻撃の吹き飛ばしが強烈なシャルロットには相性が良く、ネクロマンサーの腕力だと活かしやすい。ただ、ネクロマンサーの打撃が頼りになるパーティは大丈夫かという問題はある。
総評
ブラックカースの代用が極めて簡単になった代わりに腕力とバステ付与が実装されたとみて良いが、ボスに状態異常が無効であるために活躍はかなり限定的である。ヒーラーと物理アタッカーを兼ねるには火力は中途半端で、物理を引き受けてアンジェラをサポートするなら『魔坊ダウンオール』のあるイビルシャーマンの方が良い。戦略的には立ち位置が難しいクラスであることは否めない。
余談
聖剣伝説シリーズには同名のモンスターが存在している。
また後発品聖剣伝説VISIONSofMANのプレアブルキャラクタージュリの闇のクラスの称号としても登場している。