概要
てんとう虫コミックス38巻及び、藤子・F・不二雄大全集14巻に収録「じゃま者をねむらせろ」に登場。
人や動物の眠気を吸い取ることができる銃。銃口を対象の人に向けてグリップを離すことで風船のように眠気を吸い取る。持ちてについているボタンを押すと、逆に吸い取った眠気が発射され、対象の誰かを眠らせることもできる。
ちなみに1988年版でのカラーリングは本体がマゼンタ、発射口が緑、持ち手が黄色だったが、2024年版では全体が水色になっていて、持ち手のみ黄色になっていた。
ストーリー
のび太は今日こそきちんと宿題をやると宣言し、ドラえもんもこれを偉いと褒めたが、のび太は少し机に向かっただけですぐに昼寝を始めてしまった。そこでドラえもんは「ネムケスイトール」を取り出し、のび太の眠気を吸い取り目を覚まさせた。それでものび太にはまだ眠気が残っていたため、更にそれを吸い取り完璧に目を覚まさせたが、上記の機能を説明するとのび太は遊びに出かけてしまった。
だが早々にママに見つかると眠気を発射して彼女を眠らせ、もっと誰かを眠らせたいと思っていると、スネ夫に掴みかかっているジャイアンを発見。弱い者いじめはよくないと言うと、殴られそうになったが、眠気を発射したことで眠らせ、これにスネ夫は感謝すると共に母親が不眠症で眠れなくて困っていることを話しだした。
そこで庭作業をしている彼女を眠らせてあげたが、その場で眠ってしまったためスネ夫は困っていた。その後ものび太は、泣いている赤ん坊をこの道具で眠らせてあげ、トンボにも発射しようと思ったが、その時眠気が空になってしまった。そんな時にジャイアンが追いかけて来たため、しずかの家に逃げ込み彼女に眠くないか聞いたが、全く眠くなかったためそのまま家を出た。
すると待ち伏せをしていたジャイアンに再び追いかけられ、空地の土管の裏の茂みに逃げ込むと、塀の上で寝ている猫を発見。これから眠気を吸い取ったことで、襲って来たジャイアンを眠らせることができたが、帰宅すると宿題が終わるまで寝てはいけないとママから叱られ、ドラえもんは宿題をやっているのび太の眠気を吸い取りながら、「まだ終わらないの。だから早くやれと言ったのに」と自身も眠そうにしながら発言していた。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1988年1月15日に、水田版は2024年8月17日にそれぞれ放送している。
1988年版
- サブタイトルが「ネムケスイトール」に変更
- 先生は授業で残った分として出された宿題をちゃんとやってくるよう言い、特にのび太とジャイアンには念を押していたが、ジャイアンはちゃんとやってくるからのび太と一緒にしないで欲しいと主張。これにのび太もちゃんとやって来ると反論したが、スネ夫からのび太の絶対は絶対あてにならないと言われ、帰りにしずかから宿題をちゃんとやれば皆を見返すことになると励まされ、のび太は決心を固めた。
- のび太が帰宅して来た時ドラえもんは漫画を読んでいて、のび太の決心を当てにはしていなかった。
- ドラえもんがもう一度眠気を吸い取ろうとした際、痛くないか聞いていて、吸い取った眠気は7つだった。またのび太はドラえもんにこれを発射して眠らせてから遊びに行っている。
- スネ夫がジャイアンに掴みかかられたのは、宿題の教え賃を取ろうとしたからだった。またスネ夫は初めこの道具を麻酔銃かと聞いていて、のび太にバカにした仕返しに眠らされそうになったが、相談を持ち掛け話題を反らした。そしてスネ夫のママは庭で運動をしていて、眠れなくなった原因は言及しておらず、スネ夫はのび太のことを昼寝博士と呼んでいた。
- 目を覚ましたドラえもんはやって来たママから、のび太に変な道具を貸さないよう注意されていた。またのび太が泣いている赤ん坊をこの道具で眠らせる下りはカットされ、銃口を向けた動物は小鳥に変更され、ジャイアンは立て札と衝突して目を回し、その隙にのび太は空地の土管に隠れた。このためしずかの家に逃げ込む下りはカットされている。
2024年版
- 冒頭でのび太は授業中、鼻提灯を出して居眠りをしていたので先生がチョークでこれを割り、宿題忘れや遅刻の件も言いながら、やる気があるのか聞いていた。このためのび太は帰宅後、宿題をやる決心をし、ドラえもんは「この日をどれだけ待ち望んだことか」と感涙していた。
- のび太は一度、先の方を指さしママがそちらに気を取られた後に眠気を発射している。
- ジャイアンは始め、穏やかな顔をしながらスネ夫に漫画を貸すよう迫っていたが、「貸したら二度と帰って来ないじゃない」とつぶやかれ「永久に貸せって言ってんだよ！」と本性を現した。ちなみにこの一連の下りは空地で行われて、スネ夫はジャイアンの寝顔を「間抜けズラ」とバカにし、顔に落書きもしている。
- 1988年版と同じく、スネ夫のママが眠れなくなった原因については言及されていない。
- のび太は赤ん坊を眠らせた後、先生と道で会っていて、居眠りの件を家で言われそうだったので眠気を発射し眠らせてからすぐに起こし、こんなところで居眠りはダメだし疲れてるならすぐに帰った方がいいと勧め何とか回避した。
- ジャイアンがのび太のもとに走って来たのは、スネ夫が落書きはのび太のせいだと嘘をついたからだった。またのび太が走って来た時、しずかは家の前で掃き掃除をしていた。
- 黒猫は空地の木の上で昼寝をしていた。
