1994年に彩京からリリースされた格闘ゲームであり、モチーフは「K-1」。キャラクターイメージイラストはバーチャファイターも担当した寺田克也が手掛けている。
(業者向け宣伝用フライヤーの裏や帯インストにて寺田氏のイラストが確認できる。)
タイトルの綴りは‘‘Battle K-Road’’。
あらすじ
ある財界者によって創設された究極の異種格闘技トーナメント‘‘K-ROAD’’。 そこでは人間が素手で行えるすべての技が許可され、優勝者には莫大な名誉と賞金が贈られる。 二年に一度行われるこの大会に今回も世界中から最強を自称する猛者が名乗りを上げる。
概要
格ゲー全盛期の1994年に、当時はSTGの新鋭でもある彩京が送り出した格闘ゲーム。ちなみに彩京のデビュー作である『戦国エース』の次にアーケードで出したのが本作。
(スパⅡXやX-MEN、真サムやKOF94と同年と言えば凄さが伝わるだろうか。但し、本作の稼働開始は1994年1月と前述の作品よりも早い。)
操作システムは『ストⅡ』と同じ、8方向レバー+6ボタン。
同じ技を使い続けると与ダメージが減っていく(=これは「相手がその攻撃に慣れてしまうという設定」なので、ワンパターンではない多様な攻め方が必要になる)ダメージ耐性、一定以上のダメージを受けるとダウン→仕切り直しとなるダウン制、王座防衛戦(リターンマッチ)という設定のコンピューター戦二周目(当然難易度は跳ね上がる。但し、ノーコンティニューで一周目をクリアすることが必須)など、現実味をとことん重きに置いた独自の仕様が多い。必殺技コマンドも全キャラ共通かつ簡略化されており、所謂格ゲー初心者を意識した作りになっている。
但し、必殺技の出し方は少々特殊で「強パンチまたは強キックを一定時間押し続け、レバーを入れながらボタンを離す」という「ボタン操作が全て溜め方式」となっている。また、「溜める時間が長いほど必殺技の威力が増す」要素もある。
…ただ、余りに元を重きに置きすぎた結果、逆に華々しさが足りない作風になってしまい、また登場人物達が「何かどっかで見たことある人ほぼまんまで肖像権的に危うい」な連中で占められてしまった(見た目だけなら)のも事実である。
おまけに現実味重視と言いつつサイボーグは出る、女性キャラが金的だのカンチョーだのかましてくる、ラスボスがまさかの熊(実際は本物の熊ではなく、あるプレイヤーキャラのエンディングにて「行方不明の父親(最強の格闘王)が熊の着ぐるみに入って戦っていることが判明する」というオチがある。使用する技もまさかの「昇龍拳」や「竜巻旋風脚」や「スーパー頭突き」そのまんま。)・・・などなど、レシプロ機が宇宙を飛ぶような荒唐無稽の彩京節も相まって全体的に遊ぶ人を選ばせる様な雰囲気を醸し出している。
そんなこんなで本作は余り注目される事もなく、格闘ゲーム界の大波に埋もれていってしまい、知る人ぞ知る格闘ゲームの一つになってしまったのである・・・
登場キャラクター
プレイアブルキャラクターは7流派に二人ずつ、計14人。同キャラ戦は不可能だが同流派対決(性能差はほとんど無い)なら可能。
・空手 アンソニー.ホーク/大山正道 男ならこれを選べ!!
・サイボーグ Dー9F型/Tー8P型
・相撲 谷町光司/播磨王
・ボクシング リック.シンプソン/ジェフ・ハ.ワード
・ムエタイ 前川真作/ジョン.アンダーソン
・コマンドサンボ ウルフ教官/ダン隊員
・柔術 ティサ.ウィリング/藤原ゆうき(メイン画のカンチョーしてる娘)
・クマちゃん(一周目最終ボス)
・クマ様(二周目最終ボス)
補足∶尚、格闘ゲームのキャラに「熊」が出たのは実は本作が最初だったりする。
関連項目
- 豪血寺一族…バトルクロード同様、混沌とした設定がある格闘ゲーム。