概要
第二次世界大戦中、イギリスからソ連へ向かうJW51B船団の航行を妨害するためドイツ海軍が出撃し、大荒れのバレンツ海で行われた海戦。
ドイツ側が優勢だったにもかかわらず商船団をほぼ無傷で逃がしてしまい、ヒトラー総統の怒りを買った。
ドイツ側の作戦名は「レーゲンボーゲン作戦」。
参加艦
イギリス海軍
JW51B船団直掩:2代目A級駆逐艦「アケイティーズ」 O級駆逐艦「オーウェル」、「オリビー」、「オンズロー」、「オブデュレイト」、「オビディアント」 フラワー級コルベット「ロードデンドラン」、「ハイデラバード」 ハルシオン級掃海艇「ブランブル」 武装トロール船「ヴィザルマ」、「ノーザン・ジェム」
援護部隊:サザンプトン級軽巡洋艦「シェフィールド」 フィジー級軽巡洋艦「ジャマイカ」
ドイツ海軍
アドミラル・ヒッパー級重巡洋艦「アドミラル・ヒッパー」 ドイッチュラント級装甲艦「リュッツォウ」 Z1型駆逐艦「Z4(リヒャルト・バイツェン)」 Z5型駆逐艦「Z6(テオドール・リーデル)」、「Z16(フリードリヒ・エッコルト)」 Z23型駆逐艦「Z29」、「Z30」 Z31型駆逐艦「Z31」
経過
1943年12月22日、JW51B船団がロッホ・ユーを出航しコラ湾に向かう。
12月30日、ドイツのVIIC型潜水艦「U-354」が船団を発見。報告を受けたオスカー・クメッツ中将は艦隊を率いて出撃。
12月31日8時20分、JW51B船団側がドイツ艦隊を発見。各船は発煙フロートを投下した。
10時00分、「オンズロー」に「アドミラル・ヒッパー」の主砲弾が命中し損傷。JW51B船団指揮官のロバート・シャーブルック大佐は指揮権を僚艦に譲った。
11時00分、「アケイティーズ」が「アドミラル・ヒッパー」の攻撃を受け大破するが、煙幕を展開し続ける。「アドミラル・ヒッパー」の攻撃で「ブランブル」が撃沈された。
11時45分、「シェフィールド」と「ジャマイカ」が戦場に到着。「アドミラル・ヒッパー」に命中弾があり、クメッツ中将は全艦に退避を命令。「Z16」と「Z4」がイギリス軽巡洋艦を友軍と間違えて接近し、「Z16」は「シェフィールド」に撃沈された。「Z4」も「ジャマイカ」の砲撃を浴びるが脱出。「アドミラル・ヒッパー」と「リュッツォウ」はイギリス軽巡洋艦に挟撃を試みるも、斉射を浴びて撤収。
13時、「アケイティーズ」が沈没。