概要
コンカーの住む島の奥地に城を構える王。尊大かつ傲慢な性格であり、手下に兵士二人とマッドサイエンティストの博士を雇っている。また、粘着テープの刑という罰(詳細は不明だが、兵士二人と博士が恐れている所を見ると、相当恐ろしい罰のようだ)を与えることもあるらしい。
周辺住民にはその実在は知られていないらしいが、御伽噺の登場人物として認知されていた程度であった。言うまでもなくただの一般人だったコンカーとは何の接点もない・・・はずだったのだが、ある日の大王の休息タイムに起こったささいなトラブルからねじれ曲がった末にコンカーとの縁を生むこととなる。
お気に入りのテーブルに置いたカップに大好物の牛乳を注いで飲むひとときを好んでいたパンサー大王。しかしそのテーブルは長く使っていたのか、いつの間にか壊れていたらしく、4本のうち1本の足が折れてなくなっていた。当然傾いたテーブルから置いたカップが落ち、これに大王は激怒。
ここまでならただの器量の狭い暴君で終わっていた。しかし、彼はその修理をよりにもよってマッドサイエンティストの博士に頼み込んでしまう。博士はマッドサイエンティストなので普通に修理をするという発想が欠落しており、さまざまな動物や植物などから何が折れたテーブルの足の代わりになるかを探すという奇行に出る。
そして、結論は「このテーブルの隙間にはアカリスがピッタリハマるので、アカリスをつれてきて括り付けろ」というものだった。
仰天ものの展開のはずなのだが、大王はこれをまったく疑わず、そのままアカリス捕獲命令を出してしまう。その瞬間からコンカーは追われる身になってしまったのだった。
しかし、このマッドサイエンティストの暗躍はこれに留まらず、自分にこんな命令をした大王を出し抜いてやろうと暗黒部隊クマ軍を創設している。
マルチバッドエンドならぬマルチゲームオーバー
このゲームにはマルチエンディングは存在しないが、何故かゲームオーバーは複数存在する。
コンカーの尻尾が0の時に死ぬとゲームオーバーになるが、その時の死因や状況により(一部を除き)専用のムービーが流れる仕様になっている。
内容は(基本的に)『コンカーが大王に捕まる』という物だが、殆どが悲惨な物である。
以下は、専用のムービーが流れる条件と、そのムービーの内容をまとめた物である。
- 捕獲命令が出される前に、コンカーが何らかの原因で死亡した場合。
- 捕獲命令が出された後に、コンカーが普通に死亡した場合。
- 博士の結論通り、テーブルに括り付けられたコンカーを映して終了。
- 捕獲命令が出された後に、コンカーが溺死した場合。
- 捕獲命令が出された後に、コンカーがバラバラになって死亡した場合。
- 兵士が血まみれの袋(恐らくコンカーのバラバラ死体入り)を大王に献上して終了。
- 捕獲命令が出された後に、コンカーが焼死した場合。
- 兵士が焦げた袋(恐らくコンカーの焼死体入り)を大王に献上して終了。
- ラスボス戦で、コンカーが敗北するor宇宙空間に投げ出されるのどちらかで死亡した場合。
- ムービーは流れず(後述の理由で大王が物語からフェードアウトしたからだと思われる)真っ暗な画面にGAME OVERの文字が表示されるのみ。
しかし、肝心要の本作クリア時の結末は…。
関連タグ
ジョン・クリプルスバック…部下
キングクルール…レア社の暴君仲間
※以下、今作終盤のネタバレ
物語が大詰めになり、大王がマフィアのボスと手を組み仕掛けた罠でコンカーが居城にやってきたとき、彼を捕らえるために姿を現す。
この際ベリーがコンカーを守るために交渉しようとするが、大王はこれを一蹴。ベリーをマフィアのボスに殺させてしまう。
コンカーにとってはまったく縁もゆかりもない相手に突然最愛の人を奪われる結果となっている。
突然の出来事に放心するコンカーをいざ捕らえようと命令を下したその瞬間、博士によって寄生させられていたエイリアンに体内を突き破られて死亡。
挙句、城の一室が博士の手により宇宙空間へと打ち上げられ、大王の亡骸は宇宙へと放棄された。
最終的にエイリアンを倒し代わりの王となったコンカーだったが、殺されたベリーは戻らなかった。
加えてベリーを殺した張本人たるパンサー大王の遺体、及びそもそもの追われるきっかけとなった博士は、ラスボス戦前の出来事により宇宙空間に放り出されコンカーの手に届かない所に飛んで行ってしまった。
突然最愛の相手を奪われたコンカーの絶望はすさまじいものであるが、それを奪った相手への報復及び晒し上げすらできない状況に陥ってしまった彼の虚しさもまた筆舌に尽くしがたいと思われる。
その後のパンサー大王について
後に、XBOX版でのモードではこの亡骸がとある惑星に流れ着いていたらしく、暗黒部隊クマ軍の戦果によってはこの大王を蘇らせることも可能。
博士の謀略によって殺された大王が博士の産物によって蘇生させられるとは、奇妙な縁である。