概要
ヒッポセルフ(Hippocerf)とは中世ヨーロッパにおける寓話や、紋章デザインとして用いられている、ある種の合成獣ともいわれる幻獣である。
前半分は鹿で後ろ半分は馬、もしくは鹿と馬の特徴が混じり合ったような姿で、頭部には既知の鹿のものとは全く異なる大きな枝角を持つといわれる。
そのどっちつかずの姿からか、寓話においては「優柔不断」の象徴ともされる。
一説によると絶滅種であるギガンテウスオオツノジカ(メガロケロス/アイリッシュエルク)の生き残りが、紀元前500年頃まで黒海やスティリア地方(現オーストリア)周辺の森林に生息しており、それを伝承化したものであるといわれている。
なお叙事詩『ニーベルンゲンの歌』に登場するシュライヒ(Shelch)と呼ばれる動物も同様のものであると考える者もいる。
創作での扱い
鳥のような頭部をした細身の有翼獣である衆生門百獣綱(有翼綱)ヒッポグリフ属のモンスターで、「クルザス地方」に生息しヒッポグリフよりも灰色がかった色をしている。
また「高地ドラヴァニア」にはファーランド・ヒッポセルフが生息する。