概要
グフ試作実験機のデータを基に開戦から6か月後に開発された。
当初はホバークラフト方式が計画されていたが、結局熱核ジェットと熱核ロケットの複合推力を用いた方式が採用されている。
前身機であるグフ試作実験機や本機を用いた試験の結果、本機の段階でドムへの要求性能はほぼ達成出来ており、制式量産機との性能面の差はほぼなく、後は制式量産機と比べて全体が角張ったデザインや、背部バックパックが独立している点など、外装面の洗練されていない部分を整理するだけとなっている(ただし、背部バックパックの構造は「装備換装が容易」という利点もあり、後のドム・キャノンなどのバリエーション機の開発の際に大いに活かされている)。
本機は2機建造され、そのうち1号機はフレデリック・クランベリー大佐が搭乗したうえでキャリフォルニア・ベースにて稼動試験が行なわれ、試験終了後はそのまま当該地にて保管される事となったが、2号機は後述のドム・トロピカルテストタイプに改修され、引き続き試験が続けられた。
ちなみに、本機の肘や腹部に施された紋章風のマーキングは、式典に際してザビ家の命令で施されたものとされており、特に腹部の翼状の紋章は「ジオンマーク」とされている。
更に、1/144キットの箱絵でおなじみの「後方でクランクを持ったザクⅡがサムズ・アップして見守る中、ジャイアント・バズの試射をする本機」の図は、キャリフォルニアベースの北側に8つある実験フィールドのうち、最大規模の第5試射場で記録フィルムの撮影も兼ねて行われたものとされており、同時に本機の完成記念式典でもあったとされている。
ガンプラ
1/144及び1/100スケールでMSV展開時に発売(フォーマット的に言うといわゆる旧キット扱い)されている。
また、完成品フィギュアである『ジオノグラフィ』ではドムとのコンパチ仕様で発売された。
後にROBOT魂でも商品化され、こちらでは本機に先んじて発売されたグフ試作実験機との親子(?)対面が実現している。
関連機体
ドム・トロピカルテストタイプ→本機の2号機を改修した砂漠地帯での運用を想定した試験機
ドム・キャノン→ ハーモニー・オブ・ガンダムに登場した機体で、増産されたドム・トロピカルテストタイプを改修した機体
グフ試作実験機→ 本機の前身機で、ドム開発のための基礎試験に用いられた機体
ドム試作実験機→ 後年になってMSDにて新たに設定された機体で、本機とグフ試作実験機を繋ぐ機体とされている