概要
6本の巨大な腕部ユニットを有し、それをロケット推進で飛翔させるロケットパンチを武器とする。
なお、腕部ユニットは通常は揚陸城に格納されており、スペック上は6本以上の腕を搭載する事も可能。
パイロットであるフェミーアンは腕部ユニットにそれぞれボーティス(右後)、マラクス(左上)、ロノウェ(右前)、ハルファス(左前)、ラウム(右上)、ヴィネー(左後)とソロモン72柱に於ける伯爵位に属する悪魔になぞらえた名前を付けている。
アルドノアの作用により装甲を単分子化する能力を有しており、通常の攻撃では外装に傷ひとつ付ける事ができない(ニロケラスとは違い装甲自体を変質させており、また光や音も吸収する訳ではない為、無人カメラを周辺に散布する必要はない)。
アルドノアの能力が適用されるのは腕部ユニットも同様であり、腕部自体の剛性も相まってそれ自体が繰り返し使用可能な運動エネルギーミサイル(火薬によって炸裂しない、単純な運動エネルギーで目標を破壊するミサイル)と化し、その硬度とロケット推進の加速による運動エネルギーの相乗効果は船舶の装甲すらも殴り破る。
それぞれの腕は本体から個別に遠隔操作でき、これによってヘラス単機で複数の敵機を相手取りながら高度な全周囲攻撃を行うことができる。
また腕部ユニット自体も指を動かせる為、対象をただ拳で砕くだけではなく、砕いた後に内部構造を掴んで引きちぎる、対象を握り潰すといった芸当も可能である。
腕部ユニット自体が高速で飛翔する事もあり迎撃は難しく、また単分子化による防御力の向上も相まって、貫通力の高いAP弾ですら貫く事は敵わず、HE弾による攻撃であってもその進行方向を逸らすのがやっとである。
欠点は関節可動の際に分子構造を元に戻さなければならない点であり、そこを狙われると脆い。また、装甲が施されていない推進器への攻撃も有効打となる。
本体自体に固定武装は持たないが、腕部ユニットが全機撃墜された際の「奥の手」として機体自体を巨大な腕に変形させる可変機構を持ち、これによる体当たり攻撃を切り札とする。
欠点は腕部ユニットと同様であるが、質量が腕より大きいためカタフラクトが運用出来る火器の中でも特に威力の高いヘビーバレルをもってしても軌道をそらすことができない。
種子島を領土として同島へ寄港する予定であった強襲揚陸艦「わだつみ」を襲撃し、わだつみを撃沈寸前にまで追い込むが、スレイン・トロイヤードのスカイキャリアと界塚伊奈帆のスレイプニールによる連携によって腕部ユニットを全て破壊され、奥の手を使い最期の反撃に出る。しかし伊奈帆たちをあと一歩というところまで追いつめたものの、種子島地下に秘匿されていた飛行戦艦デューカリオンの介入によって失敗。アルドノアを使えないはずの地球人が飛行戦艦を用いたことで動揺した隙を突かれスレイプニールの攻撃により推進器を損傷・変形を解除した所でデューカリオンの圧倒的質量の前に撃墜され、ライエ・アリアーシュのアレイオンによる狙撃によりフェミーアン共々爆散した。