ボガード(Fate)
ぼがーどさま
妖精國の城砦都市シェフィールドを治める反女王派の領主。
妖精國の六つの氏族「牙の氏族」の出身で、その中でも有数の有力者。白いライオンを人の姿にして、貴族服をまとわせたような外見をしている。
キャラクターデザインは下越。
かつて氏族長を決めるマナーバトルでウッドワスに敗北し、統治していたノリッジの街もスプリガンとの政争(マネーゲーム)に破れ奪われたという苦い過去を持つ。
そのまま追われた彼は、似た境遇の者たちと廃墟となっていたシェフィールドを復興させ、一大都市の長として再起した。同時にキャメロットの玉座を手に入れようとしており、その手段としてモルガンの命も狙っている。
上記2回の敗北は、それぞれの当時に妻としていた妖精に土壇場で裏切られた結果らしい。その結果ある種の同族女性不審に陥り、妖精國ではペットじみた扱いを受ける人間をも側室として迎える様になった為、変わり者としても知られている。
何かと高圧的な言動が目立ち、牙の氏族だけあって「力」を重視する価値観も強いが、領主としての手腕は確かで善政を敷いており彼を慕う妖精や人間も多く、特に見た目の所為で同氏族から疎外を受けていた妖精騎士ガウェインことバーゲストには「自分の角(けん)と肉体を武器とせよ」と説き伏せ、妖精騎士となった彼女が自分を討ち取るためやって来た事を知った際も、成長した姿に感慨深く浸る親のようであった為、義娘の手にかかるならそれでもいいと思っていたのかもしれない。
また、牙の氏族の中では伊達男として有名で、その飾らない言葉と真摯な人柄ゆえにとにかく異性にモテたらしく、以前の側室たちの事は皆大事にしており相思相愛の仲だった模様(ただし、これはあくまでもバーゲストの冗談めいた発言なので真偽は不明、花嫁衣裳を「一晩で用意しろ」等ハベトロットからすれば無茶ぶりをしていたり、記憶が戻っていないマシュが『花嫁』という立場をあまり良く理解していないのをいい事に半ば無理矢理関係を持とうと仕掛ける等、少なくともやや強引な面があることは間違いない)
ウッドワス程ではないがかなり年配の模様。しかし妖精騎士相手にも戦いが成立する極めて高い戦闘力の持ち主らしく、実際ブラックバレルを強引に使用して令呪級の魔力を連続で消費しても衰弱で済む程である。
何より、後に判明するウッドワスの実力やそれと長の座を掛けて張り合った事実を加味すると、シェフィールドを落とすために現在いる妖精騎士3人全員を配備したのも頷ける。
事実、マシュを「『花嫁』として取られた」事に腹を立てたベリル・ガットも、自分が直接手をかけるのはリスクが高いと判断したのか、より陰湿かつ残酷に痛めつけるのも兼ねて妖精騎士トリスタンことバーヴァン・シーを実践相手にちょうど良い相手だと称してけしかけ嬲り者にさせた。
原典の伝承ではボガードは人家に住み着き、家事を手伝ってくれるが、基本的に友好的なブラウニーと比べてもかなりやんちゃなイタズラ妖精として伝わっている。名前は「弓を引くもの」を意味する。
一方で、北イングランドでは橋の下に住み着き、挨拶しないものを不幸な目に合わせたり、名付けられると人の手に負えない存在になるという恐ろしい伝承が残っている。