概要
「ボクを包む月の光」は、日渡早紀の漫画作品である。通称はボク月。
物語の舞台は、前作「ぼくの地球を守って」から16年後。前作の主人公であったありすと輪の息子・小林蓮が主人公となっており、「-ぼく地球(タマ)次世代編-」というサブタイトルがついている。
白泉社の雑誌「別冊花とゆめ」で2003年11月号から2015年1月号まで連載された。
あらすじ
小学1年生の小林蓮の両親は不思議な力を持っている。蓮自身には現在のところ何の能力もなかったが、蓮は両親の血を引く自分にも超能力があるはずだと信じていた。
ある日、蓮はふとしたきっかけで幽霊に取り入られ、命の危機にさらされる。すると突然、金髪の美しい女性と、褐色の肌の美丈夫が現れて蓮に語りかけてきた。2人の力を借りてピンチを切り抜けた蓮は、2人を「守護天使」と呼んで慕うようになる。2人は明らかに生きている人間ではないようだった。
その後も現れる謎の2人に、蓮は「どうして自分を守ってくれるのか」と疑問を持ち、天使の事を知りたいと思いはじめる。
主な登場人物
小林蓮(こばやしれん)
2人の「守護天使」の力を借りて、さまざまな出来事を解決していく。
小林亜梨子(こばやしありす)
蓮の母親。職業は声楽家。
前作「ぼくの地球を守って」の主人公。
小林輪(こばやしりん)
蓮の父親。職業は作曲家だが、物語開始時は休職中である。
守護天使
金髪の美しい女性と、褐色の肌の美丈夫。この世の人間ではないらしい。
蓮の危機を救ったり、助言を与えたりする。
薬師丸日路子(やくしまるかちこ)
蓮のよき理解者。超能力者の両親のもとに生まれ、本人も超能力を持っている。
母親を知らず、父親とも離れて暮らしていることに寂しさを感じている。
薬師丸未来路(やくしまるみくろ)
日路子の父で、米国のESP研究機関・EPIAに勤務する超能力者。
娘がEPIAと関わりを持つ事を嫌い、離れて暮らしている。
前作では輪と対立したが、現在はよき友人として描かれている。
畠翼(はたけつばさ)
蓮のクラスメイト。最初は蓮と距離を置いていたが、あるきっかけから蓮と親しくなっていく。
辻堂信幸(つじどうのぶゆき)
蓮のクラスメイト。小学校に入学したばかりの頃は蓮と親しかったが、ある事をきっかけに仲違いした。
聟山ヘースケ(もこやま-)
蓮の2年生からの担任教師。子供の頃から不思議な出来事が大好きだったが…
小林円(こばやしまどか)
蓮の3歳年上の叔母。輪の妹。
外見は亜梨子を真似て女の子らしくしているが、内面は昔の輪そのもの。兄や亜梨子の秘密を知りたがっている。亜梨子の弟・はじめに対してだけあたりがキツい。
坂口はじめ(さかぐち-)
亜梨子の弟。亜梨子と輪が結婚した今でも輪を認めたくない気持ちがあり、ひとり悶々としている。
笠間春彦(かさまはるひこ)
亜梨子と輪の友人。職業は作家。
小林家とは親しく交流しており、度々蓮の相談相手になっている。
以前と比べ超能力が弱くなっており、現在は瞬間移動ができない。
錦織一成(にしきおりいっせい)
亜梨子と輪の友人。ヘアデザイナー。
錦織桜(にしきおりさくら)
亜梨子と輪の友人。一成の妻で専業主婦。旧姓は国生。蓮をかわいがっている。
小椋迅八(おぐらじんぱち)
亜梨子と輪の友人。考古学者。超能力はまったく使えなくなっている。
土橋大介(どばしだいすけ)
亜梨子と輪の友人。大学で言語学を教えている。
ヒァー
蓮が拾ってきた猫。時折夢に出てきてさまざまな助言を与える。