概要
日本プロ野球のセ・リーグに所属する球団・横浜ベイスターズ(現:横浜DeNAベイスターズ)における90年代後半頃の打線の通称。
85年優勝時の阪神タイガースにおけるニューダイナマイト打線等、マシンガン打線以前の愛称が付けられた強力打線はクリーンアップにホームランが期待できる強力な長距離砲を揃えているケースが多いが、マシンガン打線の場合は単打や二塁打を積み重ねて得点を重ねる事を特徴とする。
98年にはリーグ1位の打率・得点を誇って二桁安打や二桁得点で打ち勝つ試合が多く出てベイスターズがセ・リーグ優勝・日本一を成し遂げた際の最大の原動力となり、この年のシーズンから名称が定着した。99年は3位に終わったもののチーム打率.294のセ・リーグ記録を作った。
打線の勢いは2000年も続いたが、オフにロバート・ローズらの主力が去った事によってマシンガン打線は終焉した。
その後も他チームにてマシンガン打線の呼称に影響を受けた打線の呼称が登場し、ベイスターズが大量得点で勝った際もマシンガン打線を彷彿させると新聞に書かれる事がある。
構成メンバー(98・99年のレギュラーメンバー)
1番ショート。
98年には最多安打に加え、盗塁王のタイトルも獲得した名実共に打線の核弾頭。
現役通算2432安打。通算盗塁358個。
2番センター。
97年オフの脱税事件に関与して開幕6週間出場停止処分を受けた上、球団から同期間2軍練習及び試合への参加も禁止された為、98年シーズンの初出場は5月中旬であったが、ブランクを感じさせない活躍を見せ7月に月間MVPを獲得。
翌99年は打率.298に169安打、70打点、21盗塁とキャリアハイの成績を残した。
3番レフト。
98年には打率.337で去年に引き続いて首位打者のタイトルを獲得、打点も82とローズに次ぐ。
99年には首位打者の座をローズに譲ったが、打率.328に92打点を残した。
4番セカンド。
98年には打率.325でチーム最高の96打点を残し、翌99年には打率.369、HR37本、そして歴代2位の打点153の驚異的な成績を残し、首位打者・最多安打・打点王のタイトルを獲得したマシンガン打線最強の打者。
5番ファースト。
98年はチームをまとめるキャプテンを務めたほか、既にベテランの域に差し掛かっていたものの、「究極の満塁男」と呼ばれる勝負強さは健在で、81打点を記録。現役通算2006安打。
6番ライト(対右投手担当)。
98年のマシンガン打線の主力では最も長くベイスターズに在籍した(2010年オフに中日に移籍し、翌年に引退)。
6番ライト(対左投手担当)。
97年オフに近鉄から移籍した、佐々木主浩の東北高校時代の1学年先輩。
近鉄時代に優勝を経験しており、マシンガン打線に「いてまえ打線」のエッセンスをブレンドする。
7番キャッチャー。
打順は8番の進藤と交換するケースも多かった。
98年は打率.254であったが、HR14本を打ち翌99年は打率.295を残す。
98年のマシンガン打線の主力として、最も長く現役生活を送った(2001年中日に移籍、2015年引退)。
8番サード。
98年は打率.241であったが、99年には打率.286を残す。
マシンガン打線に影響を受けた名称の打線
- オジンガン打線
2003年のヤクルトスワローズの打線。
主砲のアレックス・ラミレスを除いて打線を構成する野手が三十歳を超えている事からマシンガン打線をもじって命名された。チーム打率は.283の高打率をマークしている。
- マリンガン打線
2005年に日本一を達成した時の千葉ロッテマリーンズの打線。
4番に俊足で出塁能力に秀でて「繋ぎの4番」と言われたサブローを配置する等、本塁打よりは連打による繋ぎによる得点を重視した強力打線という点でマシンガン打線と共通している。
- ビックレッドマシンガン
2016年に優勝した広島東洋カープの打線。
90年代後半のカープ打線の通称であったビックレッドマシンにマシンガンの通称を追加した。
勝利試合の半数が逆転による勝利で、「逆転のカープ」と呼ばれた。
- ガシンマン打線
2024年にパリーグ優勝を達成した時の福岡ソフトバンクホークスの打線。
こちらは戒めFAで移籍した山川穂高が前年に強制わいせつ致傷で書類送検された時に被害女性に対して膣内やその他下半身などから出血するけがを負わせたことを揶揄してのものである。
その他
近年の福岡ソフトバンクホークスなどにおいて、1アウトごとに矢継ぎ早に投手交代を行う様子を指して(揶揄して)「マシンガン継投」と呼ぶことがある。
関連タグ
内川コピペ:このコピペでもマシンガン打線が登場するが、佐伯がいない。