曖昧さ回避
- 金(カネ)で遊ぶゲームや、金の多さで勝敗が決まる性質の取引のこと。本記事で解説。
- マネーゲーム(パチスロ) - 2001年にバルテックから発売されたパチスロ。
- マネーゲームビッグ - 上記の後継機。(2002年発売)
- ザ・マネーゲーム - 1988年にソフエルから発売されたファミリーコンピュータのゲームソフト。
- 間十義の小説(1988年1月、河出書房新社/1990年10月、河出文庫)
概要
一般には株取引(信用取引を含む)や先物取引、外国為替証拠金取引(FX)などにおいて、ギャンブル(賭博)性が高い中で高利益を得ることを目的として、投機的に資金が投じられている状況のことを指す。
資金を投じた先の成長や配当を期待して長期保有する投資とは広義的には同一視されるが、狭義的には区別される。
株式や債券、通貨などそれら自体は社会的に大きな意義があるものであるが、短期間に爆益を求める血気盛んな市場参加者によりそうした本質は見失われ、ただ金を奪い合うだけのゲームになりやすい。
また資金力が巨大な超大手機関投資家は市場に大きな影響力を及ぼすため、数としては絶対少数派の彼らの気まぐれにより市場が乱高下し、大多数の人間がその荒波に呑まれてしまうことも珍しくない(いわゆる「仕手化」)。
こうした有様も、皮肉を込めて「マネーゲーム」と呼ぶ。
転じて
- 受験戦争で、裕福な家庭の子の方が良い塾に入れたり、進学先の選択肢(浪人も含む)が格段に広くなったりすること。親ガチャも参照。
- プロスポーツで資金力のあるチームが高額な契約金や年俸で優秀な選手を釣り上げることが横行したり、逆にスポンサー資金を大量に持ち込む選手が優先的に雇用されるような環境のこと(後者の事例は特にマシン開発・運用で金のかかるカーレースで顕著である)。
- トレーディングカードゲームやソーシャルゲームで金にモノを言わせて強力なカード・キャラクター・装備などをみんながかき集めている状況、もしくは金を持ってる人間だけが勝てるような環境のこと。
といった、「金が全て」と言ってしまえるような勝敗事も指す。
参加者が利益を得られない趣味の領域でのマネーゲーム化は、開催者側には利益が多いだけでなくその趣味の振興に金が回るようになるという点でも参加者に間接的な利益はあるものの、直接的には参加の敷居を上げてしまったり、上位者にとっては破産のリスクも伴うことになったり、ゲームの本質的な面白さが失われる(=クソゲー化しやすい)などから、一般には嫌悪される。
『闇金ウシジマくん』の名言「金が全てじゃねぇが、全てに金が必要だ」が示すとおり、実際のところ資本主義社会においては、あらゆるものごとがマネーゲームになりやすい傾向がある。
とはいえ、一族郎党の武力が物を言う野蛮な中世時代とは異なり、金で解決できる現代の資本主義社会においては平和かつ先進的な世の中を享受する代償として、ある程度の受容と割り切りは必要なのかもしれない。