概要
JR西日本とJR九州が新大阪駅~博多駅間で運行していた臨時の夜行快速列車。
1989年の年末に運行開始。2009年の年始をもって運行終了。
元々は夜行バスへの対抗策として、1986年にブルートレイン「あかつき」に14系座席車を1両組み込んだのが始まりで、それを独立させる形で1989年12月に「ふるさとライナー九州」を運行開始。翌1990年4月に「ムーンライト九州」に改称した。
世間が長期休暇の時期に運行され、関西~九州間を安価に往来できることから青春18きっぷの利用者に絶大な人気を誇った。
使用車両は「シュプール」用の14系座席車で、全車が普通車指定席。
牽引機は本州内がEF65PFかEF66、関門トンネルがEF81、九州内がED76であった。
夜行列車だけに停車駅は特急相当に少なく、深夜帯となる広島県内には停車しなかった。
兄弟列車に京都駅~下関駅間の「ムーンライト山陽」があり、こちらは一足先に2005年に運行を終了し、本列車に統合されている。
本列車の運行終了後、客車とEF65以外の機関車は廃車された。
同年はブルートレイン「富士・はやぶさ」や、他のムーンライトシリーズも廃止され、山陽本線系統から旅客用の客車列車が消滅した時期であった。
その他
- 一時期フリースペースの展望車を連結していたが、格安移動手段に付き物なDQN集団が占領してバカ騒ぎする事が多く、苦情が絶えない事から晩年は連結を止めていた。
- 加速力が低い客車列車故、他の電車や貨物列車の障害になるため退避目的の運転停車が何度も発生していた。