概要
後に全国で設定された「快速ムーンライト」の元祖である。
前身は1986年に国鉄が新宿~新潟間で運行した臨時の夜行急行列車「ムーンライト」。
高速道路網の整備により台頭した夜行バスへの対抗策として設定したもので、当時はEF64と14系を使用した客車列車であった。
この列車が好評であったことから、JR発足後の1987年に快速として定期列車化。
同時に車両を専用改造の165系に変更した。
1996年には「ムーンライトながら」の誕生に伴い、名称を「ムーンライトえちご」に改めた。
2003年には165系の老朽廃車により、使用車両が485系に変更。
グリーン車が設定され、全車指定席となる。
ただし充当する485系は予備車が無く、代走で他形式が使用されることもあった。
2009年3月、平日の利用客減少により臨時列車化され、多客時のみの運行となる。
2010年3月に、夜行急行「能登」の臨時列車化に伴う車両運用の関係で、使用車両が485系から183系に変更されグリーン車が消滅、全車普通車となるが、2012年3月のダイヤ改正で「能登」の消滅に伴い再び485系化、同時にグリーン車も復活した。
しかしこの頃になるとツアー系高速バスはどんどん3列シート化、新潟交通と西武の新潟池袋線にも3列シートが設定され劣勢となる。
そして2014年夏の運行をもって消滅。使用車両も全車両が廃車されている。
上り・下りともに最終の新幹線より出発が遅く、かつ終着駅到着が5時前後と早いこと、青春18きっぷの時期に運行されることから長期連休には高い乗車率を誇った。
新宿駅では埼京線・りんかい線に接続が可能なこともあり、「ムーンライトながら」と共に地方からのコミックマーケット参加者に重宝された。
なお、廃止後の2016年(平成28年)6月18日、AKB48のイベントが新潟で開催される際に参加者の帰宅を考慮した臨時夜行快速『スターライト上野号』が新潟発上野行きで設定されたが、指定席券を鉄オタに買い占められた結果当のAKBファンはほとんど乗れなかったという。