よかったらまた遊びにいらして
愛国婦人会はそんなにお堅い所じゃないから
概要
『SPY×FAMILY』に登場する人物。
東国最大野党「国家統一党」総裁で首相経験者である大物政治家ドノバン・デズモンドの妻であり、ダミアン・デズモンドの母。そのため、目元などがダミアンに似ている。
東国首都の右派系婦人会「愛国婦人会」の会長を務める。
夫が排他的な人物であることも相まって、あまり表に出てくることもなく、夫や息子とも疎遠らしい。そのためWISEの調査候補リストにおいてもダミアンに比べ優先順位は相当に低かったとの事。
一見すると買い物好きで上品、仲の良い夫人達にはフランクに、立場が下の人間にも愛想良く接するごく一般的な上流階級の夫人に見えるが、息子・ダミアンの話に触れると酷薄な雰囲気に変わる。
作中での動向
デパートの階段で荷物と一緒に落下しそうになった時に偶然通りかかったヨルに助けられ「ファンタスティック」とヨルを称賛しお礼として買った荷物の中にあるお菓子類をプレゼントすると、その身体能力の高さを見込んで彼女をママさんバレーに誘う。未経験かつ桁外れな身体能力故に勝手がわからないヨルに指導しつつ、試合後は自らの素性を明かした(ちなみに試合自体には負けたものの相手チームは半ベソをかいていたらしく、満足していた)。その際にヨルはアーニャがダミアンを殴った事件を謝罪するも、ドノバンが夫ロイドに取った態度同様に強引に話を切り上げてしまう。しかし、帰りの車内でヨルにこっそりアーニャがダミアンと仲良くしてくれていることを感謝した(なぜか挙動不審な表情を隠しきれていない様子だったが…。)。
ヨルと仲良くなった彼女がドノバンの妻であったことは当然ロイドとアーニャも驚愕する事となった。
ロイドとしては「この出会いを偶然で片付けていいのか?」とやや疑念を持ちながらも「オペレーション≪梟≫」の要となるドノバンとの接近のための「プランC」としてヨル-メリンダ間の「ママ友作戦」を考えるに至り、その考えを読み取ったアーニャにとっては「プランCが成功してしまったらプランA(皇帝の学徒)とプランB(ナカヨシ作戦)の要である自分が不要になる」という懸念の種になってしまった。
なお、ヨル=いばら姫の所属先である『ガーデン』からもこの接触は悪く思われていない模様ではあるが店長曰く「総裁夫人と懇意になるのは問題ないがもしもの時を考慮した場合はあまりオススメはしない」とのこと(直後ヨルが口を滑らせたこともあって、ロイドが『ガーデン』から疑いの目をかけられそうにはなったが)。
息子に対する心情
夫と同様息子と関わることが少なく、ヨルとの会話でもダミアンへの不審な態度が目立つメリンダだったが…。
メリンダの心の声「ああダミアンダミアン 愛しのダミアン あなたに何かあったら私は...」
75話ではイーデン校のバスジャック事件に巻き込まれた息子の身を案じて駆けつけ、息子が無事と知るや涙を浮かべて安堵していた。アーニャが彼女の心を読んだ際は、重い愛情にドン引きしたどっかの誰かさんと同じように、息子に対するオーバーフローな愛情が垣間見える。外面では冷淡に見えたものの実際は息子への心からの愛情があったことがうかがえる。
ダミアン「母上…その オ…オレが泣いてたこと
父上には言わないでください…」
メリンダの心の声「来るんじゃなかったわ…」
しかしダミアンが父の話題を出した瞬間、心の中で息子に対する深い厭悪を滲ませ、同時に彼への愛情も絶えることは無く、実際はより複雑な情念が渦巻いた、息子への愛憎入り混じる想いを見せた。これにはアーニャも困惑。ヨルに見せた冷め切った態度は彼女が持つ本心の一つなのかもしれない。
どうあれダミアンを愛していることに間違いは無くとも、恐らく憎い男の血も引く我が子、しかも明らかに自分より父の関心を買うことに必死な息子に母としてもメリンダ個人としても、完全に心を許せてはいない様子。こうしたアンビバレントな感情は、息子というより夫ないしデズモンド家との間に何かしら悪しき因縁があるが故のことと思われる。
彼女がドノバンの妻となるまでに何があったのか、その経緯はいずれ作中で解き明かされていく筈であるので、乞うご期待である。