概要
遊戯王5D'sにて牛尾哲が使用したドラゴン族の効果モンスター。
牛尾の操る「ポリスモンスター」の一体で、それぞれに仮面のような頭部を持つ三つ首の(見た目は)屈強なドラゴン。手札から3枚のモンスターカードを捨てて特殊召喚され、そのモンスターのレベルの合計に応じた攻撃力を得る。
カードテキスト
効果モンスター
星8/地属性/ドラゴン族/攻 ?/守 0
このカードは通常召喚できない。
手札からモンスター3体を墓地へ送った場合のみ特殊召喚できる。
このカードの攻撃力は、墓地へ送ったそのモンスターのレベルの合計×300ポイントになる。
解説
手札から墓地に捨てたモンスターのレベルによって攻撃力が決まるため、その攻撃力は最低でレベル1×3の900、最大でレベル12×3の10800となる。ちなみに攻撃力の段階は34通り。レベル合計が27以上であれば攻撃力が8000を超え、1ターンキル圏内に入る。
ただし、手札から3枚ものモンスターを捨てる事が絶対的な条件となっており、しかもこのカードもその手札から出張る事になる。即ち召喚するだけで4枚もの手札を消費する超重量級モンスター。インフェルニティや満足龍の系譜かと勘違いしそうになる性質だが、断じて無関係である。
1ターンキルを狙える可能性もあるとはいえ、その時々によって攻撃力も安定せず、しかも召喚条件と自身の攻撃力を決める能力しか持ち合わせていないため、場に出た後はひたすら力任せに暴れ続けることしかできない。爆発力は決して低くはないものの、主戦力としての採用には不安が残ると言わざるを得ないモンスターである。
モンタージュ・ドラゴンを活躍させたいならば、まずは召喚条件であると同時に攻撃力を少しでも高めるために可能な限り高レベルのモンスターを手札に溜め込む必要がある。そしてそのような状況を作るとすれば、当然デッキには高レベルのモンスターを多めに投入しておかなければならない。しかし、「高レベルのモンスターが手札に滞留する」という状況は一般的に考えれば手札事故であり、仮にそのような状況が生まれたとしても肝心のモンタージュ・ドラゴンが手札に来ていない、あるいは場に出せるようなタイミングではなかった場合は非常に苦しい展開となる危険性が高い。
召喚できたとしても活躍する暇も無く除去されてしまうと、尋常ではないディスアドバンテージを負う点も無視できない。自身を守るような効果やカードの破壊効果は一切持ち合わせていないため、罠カードをはじめとした反撃には弱い。可能な限り召喚する前に相手側の伏せカードは除去しておいた方が安定するが、そのようなカードをデッキに多数投入すると、今度はモンスターカードが手札に溜まりにくくなり、結果としてモンタージュ・ドラゴンの戦力を削ぐ事態となってしまう恐れがある。以上の点からここぞというタイミングで十分な力を得たモンタージュ・ドラゴンを召喚するのは至難の業と言っても過言ではない。デッキの構成からしっかり考え、綿密な作戦を整えておかなければ、まともに扱うことはできないだろう。
しかし、相手の一瞬のスキを突いてすさまじい攻撃力を得たモンタージュ・ドラゴンを召喚し、そのまま一撃で相手を沈める快感はなかなか大きい。正直リスクに見合うほどの価値があるとは言い難いが、使っていて面白いモンスターではある。トレード・インなど高レベルモンスターを回転力に変えるカードや、凡骨の意地などの大量にモンスターを手札に加えられるカードを組み合わせれば、怖いくらいに上手くいくこともあったりする。
なお、守備力は0である上に一切変動しないので、攻守逆転や表示形式変更には非常に弱い。一方で悪夢再びなどで簡単に回収できるなど、活用する術もなくはないのでこの点は一長一短と言ったところか。また、裏側表示にされてしまうと攻撃力がリセットされ、例え反転召喚したとしても攻撃力は0となってしまうので、ある意味で最大の天敵である。
自身の効果でしか特殊召喚できないという欠点もあるが、どのみち自身の効果で特殊召喚しないと攻守0のでくの坊なので、その辺りは別に気にする必要はないだろう。