概要
虚無戦記シリーズの最大の敵にしてチートの塊。「日本の漫画作品で一番強いのは?」という質問をするとこいつをランクインする人も多い。
宇宙を滅ぼそうとする謎の存在であり、本体は脳味噌がむき出しになったデッカイ(大体惑星の数百倍)赤ん坊の姿をしているが、未だ完全覚醒していないので、その本体から分裂した「ラ=グース細胞」と配下に加わった「神の軍団」という勢力が劇中で主に活動しているが、こいつらだけでも虚無戦記シリーズに登場した強者達が圧倒される有りさまである。
意思を持つ空間ともいうべき存在で、本体そのものが「ラ=グース宇宙」と呼ばれる一つの宇宙。多元宇宙を創った「創造神」であるとも言われている。空間支配能力を始め、様々な能力を持つ。
なぜ宇宙を滅ぼすのかは明らかにされていないが、「宇宙は、ラ=グースにとって積み木の様な物」「創る時に楽しみ、そして壊す時に楽しむ」というセリフがある。
また、ラ=グースは自らの細胞を兵器として運用できる。大きさは様々で、その一つ一つが空間を支配でき、意思を持っている。その力は惑星を吹き飛ばしたり、相手の力をラーニングし、自らの力とする事が出来る。再生能力も持っていて、完全な無から再生できる者もいる。
因みに人間の場合、細胞の数は未だ解明されていないが37兆~60兆ぐらいはあるんじゃないかと言われている。つまり仏の軍団が億単位の軍勢で攻めてきても、一瞬で返り討ちにできるラ=グース細胞は、何十~何百兆と配備されていても可笑しくない。こんなのどうすればいいんだ!
進化の究極体であるがゆえに、成長はしても進化はしないらしいが、ぶっちゃけどう倒したらいいのか作者である石川賢先生にも解らなくなって「虚無る」なんて言葉が生まれてしまうほど。
我々人類の進化だけがこいつを打倒する可能性を持っているらしいが、とてもじゃないが勝てる気がしない。
日本漫画界有数のぼくのかんがえたさいきょうのバケモノを描きに描きまくった、石川賢でさえ倒す方法を思いつかなかったと言う時点でお察しである。
空間支配能力
支配した空間(領域とも表現される)を意のままに操る能力であり、支配した空間の中では何でもできる。空間や物質、果ては時間や運命までもが意のまま。その力の前では人間などは煮ようが焼こうが自由自在。支配した空間内では神に等しいとも言われる。
また、支配空間内だけではなく、外に対しても干渉できる模様。
原理は進化が行き着いた「生態」で、人間が息をするのと同じように常に空間を支配する。
そのためか、能力を使う事・能力で効果を起こす事には意思が必要なくオートでどんな事にも対応してくれる。
とは言え普段支配している空間は身の回り数m程度だと推測され、戦闘時になると個々の像(ビジョン)を持って展開される。形は虎だったり仏様だったりと個々人により異なる。
作品内では中堅以上の戦士が持っている標準的能力なので、ラ=グース以外も使用できる。仏の軍団や神の軍団は下っ端ですら、みんなこれが使える。
対抗するには同等の空間支配能力が必要とされ、それ以外の者では支配空間内にはなんの干渉もすることが出来ない。
たとえ無限の広さの宇宙で体ができていても、物理的に空間を食べることができても全くの無力。
もし支配領域が拮抗する場合はジョジョのスタンドのごとく空間の像(ビジョン)同士で肉弾戦をするか、そのまま生身でのバトルとなることもある。
逆に、支配できる領域に差があると一方的に負けてしまう。つまりは囲碁の勝負と同じでどれだけ広い空間を支配できるかが勝負の鍵。
ラ=グースの支配できる空間は多元宇宙全部。これよりさらに大きい空間を支配しない限りラ=グースには勝てない。終盤では80億もの仏様が空間支配能力をフルパワーで一致団結して、ラ=グース本体へ突撃したが、一瞬で全滅させられてしまった。
例
- ブラックホールの創造
- 山脈をも消し飛ばすレーザーの弾道を完全消滅させる
- 敵サイボーグの渾身のパンチを難なくいなし、逆にそいつの体から兵器を作りだす
- 惑星全体をも振動させる大地震を引き起こす
- 惑星を一瞬で火の海にする
- 生身で宇宙空間で生存可能になる
- 自爆とともに作られた小型ブラックホールを吸収し自分の能力にする
- 人間を生きたまま三枚おろし(ばっちり意識を保ったままで)
- 核爆発のエネルギーを自分の力とする
- 人間を超重力で押しつぶす
- 人間を粘土のように生きたまま合体させる
- 男性と女性に分かれてセルフセックス
- 自身の姿を自由に変更
- 攻撃の吸収・反射
- 敵の戦意消失、精神を幼児退行させる
- 魂を吸収し自分の力にする
- 相手の「憎悪」を化け物として実体化し、食い殺させる
- かつて自分をばらばらにした居場所の解らない敵に復讐したいと思っただけで空間転移
- 1光年先の空間を捻じ曲げる
- 恒星を吹き飛ばす
- 数光年先の物体を手元に持ってくる
- 完全な無から一瞬で再生
- 完全な無から再生する敵の完全消滅
- 空間を振動させて宇宙を粉砕
余談
ゲッターロボ・サーガに登場するゲッターエンペラーは、スーパーロボット大戦に参戦する作品間では最強レベルのチートロボとして有名だがが、少なくとも原作アークに登場した段階では、空間支配能力を持ってない為(アニメ版アークでそれっぽいのを見せている)、石川賢作品の中では精々中堅層として扱われており(上位陣は虚無戦記シリーズは空間支配能力が必須であるし、魔獣戦線の来留間慎一、魔界転生の柳生十兵衛の様に全知全能のレベルに達しているような奴らばかりであり、それでやっとスタート地点という隔絶した強さである)。今のところエンペラーですら、ラ=グース細胞どころか、神の軍団の下っ端にすら瞬殺されてしまうと言われている。
ラ=グースを倒す為にゲッターエンペラーは進化を続けているのだとか…と思ったらこのラ=グースですら、魔獣戦線シリーズのラスボスに時天空を倒すために、生み出された沢山の兵器の中の一体にすぎず、成長を続けている段階とかないとか……(もうわけがわからないよ)。
なお、原作者の死後刊行されたアンソロジーコミックで両者の対決が実現。女性の姿に進化したラ=グースに対し、同じくとんでもない進化をしたゲッターエンペラーがワンパンで倒してしまった。
関連タグ
極道兵器主人公岩鬼将造は、石川賢先生が自ら最強と認め、ラ=グースや時天空を倒す筆頭候補として名高い。