概要
ランしおとは、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、スクスタで登場する鐘嵐珠(ランジュ)と三船栞子の幼馴染のカップリング。スクスタ19章で嵐珠が登場し、2人が幼馴染であることがわかり、続くスクスタ20章でも栞子から嵐珠と昔からの幼馴染であることが明かされている。
アニメ版でも同好会に入るまでは、ランジュにとって唯一の友達が栞子であったことを打ち明けている。
スクスタ版
ランジュが来日してスクールアイドル部を設立すると、栞子もランジュに連れられるように同好会から転部する。
また、ランジュの指示により、栞子は生徒会長として、生徒会役員の右月と左月を「監視委員」に任命し、同好会活動の妨害工作を行うなど、栞子はランジュの操り人形かのような存在になっていた。
しかしながら、この歪な関係にも変化が現れる。
栞子が姉の薫子に対して、一人前として認めてもらい、自分の意志を見せるためのライブ(翠いカナリア)の準備に入ると、ランジュは幼馴染みとして部長として、親切心でランジュの思うがままのライブを演出してあげようとするが、栞子は「ランジュみたいな特別な人間にはできますけど、私には無理です。あっち行っててください!」と拒絶してしまう。ランジュは「栞子まで『ランジュは特別』というのね…」と言い、栞子の前から姿を消し、ここで初めて2人の関係に亀裂が生じてしまう。栞子はランジュを気にかけながらも同好会のサポートによりライブを成功させたが、一方でランジュは、幼い頃からの天才肌かつ強引なやり方により、友人らから特別扱いされ距離を取られており、栞子しか長い付き合いの友人がおらず、その栞子からも拒絶されたことをきっかけとして、部の解散と退学・帰国を決意。引き止めるため、あなたちゃんとミア・テイラーが、ランジュ、栞子、ミアの3人で歌う新曲を作り上げ、R3BIRTHが結成されるとともに、同好会へ編入した。
その後、一時ランジュの暴走を栞子が戒める関係になっていた。
ただし残念ながら、ランジュが同好会みんなが大好きなキャラであること、ランジュが学生寮に引っ越ししたことで寮組との絡みが増えていること、ランジュへのメインツッコミ役が中須かすみになっていることによって、栞子との関係性が薄くなっていく。すると、ランジュの暴走に対して栞子が直接振り回されることが少なくなったせいか、笑みを浮かべながら仕方が無いと受け流す放任主義になっていった(かすみに「しお子は、ランジュ先輩に対して甘やかし過ぎ!」と窘められることも)。
テレビアニメ版2期
スクスタ版と初期の関係性が変わっている。ランジュだけでなく栞子もまだ同好会入りしておらず、栞子もまだ(?)生徒会長ではない。また、スクールアイドル部が設立されることはなかった。
1話で、ランジュがニジガクのオープンキャンパスの日に来日して、オープンキャンパス実行委員の栞子と再開するも、栞子はあまり関心がなさそうな態度をする。ランジュは栞子を同好会のブースへ案内させる。
同好会のPV再生トラブルの時間つなぎのため、ランジュがゲリラライブをしたことに対し、栞子が実行委員として、始末書の提出を命じる。
2話、2人の直接の絡みはない。歩夢が栞子にランジュとは知り合いなのかを訪ね、幼い頃、上海へ引っ越す前のランジュが近所に住んでいて、遊んでいたことを話す。また、オープンキャンパス以降にランジュが行っているゲリラライブは、栞子に事前の連絡がないため見ていないとしている。
3話、校内で栞子が休憩しているところにランジュが現れる。ゲリラライブについて、ランジュがもっと規模を大きくすると宣言した上で、これまで全メディア通して見たことのない遠慮がちな態度で「その…来てくれるわよね?」と問うと、栞子は「もちろんです」と即答した。
同好会とY.G.国際学院の合同ライブを2人で鑑賞。栞子は「これが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会なんですね」と感嘆する一方で、ランジュは「アタシにはマネしたくて出来ないステージだった。それは認めるわ。でも…」と言いながら立ち去ってしまい、以降栞子がランジュを気にかける描写が描かれるようになる。
7話、栞子加入(確約)回。栞子の加入について、喜んで受け入れた同好会一同の様子を遠くから眺めていたランジュは悲しげな顔をして立ち去る。
8話、第2回スクールアイドルフェスティバル。ランジュのステージが終わった裏側で栞子がタオルを手渡す。
しかしランジュは「あなたもスクールアイドルをやりたがってたなんて知らなかった」と言う。「それは…」と口ごもってしまう栞子に、ランジュは「別にいいわよ、こういうのは慣れているから」と言い、同好会メンバーと話しに行ってしまい、残された栞子は俯いてしまう。
栞子は、学食で同好会と生徒会による打ち上げに参加、そこに現れたランジュが侑と同好会を認める発言をしてから立ち去る様子に、俯きながら何か言いたげだったが、漏れたのは吐息だけで何も発言することはなかった。
そんな栞子には気付かず、学食を出たランジュは小声で「拜拜(さようなら)」と呟いたのだった。
9話、ランジュ(とミア)加入回。
ランジュは突然栞子とミアに帰国を宣言する。
後日放課後、栞子はランジュとバッタリ会う。
ランジュが虹ヶ咲に来てから初めて一緒に帰る二人。
お互い、文化祭準備・ゲリラライブで忙しくすれ違っていた。
栞子はスクールアイドルに憧れていたことをランジュに黙っていたとして謝罪する。どうして謝るのかと戸惑うランジュに「あなたを傷付けたと思って…怒っていますよね、ずっと」と栞子は答える。
ランジュは怒っていないと否定しつつ、何かを言うのを躊躇してそのまま焦って立ち去る。
日にちは流れ、栞子にランジュから今日の飛行機で帰国すると連絡が入り、全力ダッシュで部室に向かいメンバーに報告する。そして、「どうしてもランジュに伝えたいことがあるんです!」と告げる。
栞子が同好会一同と一緒に羽田空港にランジュを引き止めに向かう。
そして、ランジュを見つけた第一声は栞子の呼びかけ。
ミアが自分の歌で想いをぶつけるも躊躇するランジュに栞子が近づく。「ランジュ、私はあなたと一緒にスクールアイドルをやりたい!私と一緒にステージに…!」。しかしランジュはその声を遮り、「無理よ!!無理なのよ!アタシは誰とも一緒に居られないの!昔からそうなの。仲良くなりたいと思うのにどうしてもうまく行かない!」。
「そんなことは…!」と否定しようとする栞子にランジュは「栞子だけよ、アタシと友達になってくれた人は…他の人はみんな初めはよくてもだんだん遠巻きになって離れていった」。「ランジュの言い方は癇に障る時がある」というミアに、ランジュは「うん、だってわからないんだもの。何が悪いのか、何で避けられるのか、どうやっても人の気持ちがわからない。だったらもう一人でいようって…ここに来たのもソロアイドルならできると思ったから。相手の気持ちがわからなくても認めさせることはできるって」。
栞子は「誰だって相手の気持ちがわからないことはあります。ランジュだけじゃ…」と姉に対する自分を重ねていると思われる慰めをしようとするが、「ただ一人の…友達のこともわからないのよ」と言うランジュ。「ね、一人でいるしかないのよ」。
だから、同好会には入ろうとしなかったランジュだったが、同好会はソロアイドルでも絆を深めており、「互いに信頼しあってユニットもそれ以上のこともできる。それがスクールアイドルなら、アタシにはできない」。
ミアは「ここにいるみんなが誰のために来たと思ってるんだ?ボクが頼んだだけじゃ、こんなに集まるわけないだろ。過去に囚われたままじゃ、今目の前にいる人の気持ちも踏みにじることになるんだぞ。ボクと君は似ているよ。ずっと過去に囚われ夢に手を伸ばさずに来た。でもここは今までの場所とは違う」。
エマが「ユニットを始めようと思ったのはランジュちゃんのお陰なんだよ」、侑が「ランジュちゃんの真っ直ぐな言葉があったから私は前に進めたんだ、ありがとう!」。
そして最後に栞子はランジュを優しく抱き締め、「もう一度ここから始めませんか?私たちもっと仲良くなれると思うんです」と提案。「栞子…いいの?」というランジュに、栞子は「うん」と普段話さないため口の短い一言で答えた。
ミアが「ボクたちはもうビジネスパートナーじゃない、よろしくライバルさん」。
それに吹っ切れた様子のランジュ、そしてミアに対して栞子は「ランジュ、ミアさん。これから一緒に頑張りましょう」と手を差し出す。「えぇ、でもその…ライバルでも友達になれる?」と不安なランジュ。「今更!」とミア。「もう、うるさいわよ、ミア」。3人で手を取り合い、微笑みあった。
10話、部室で改めてミアを含む3人の歓迎会が開かれる。
部長の中須かすみの提案により豪邸である桜坂しずく宅に泊まって同好会の親睦会を開くことになり、横浜やしずく宅のある鎌倉めぐりをする同好会一同。
栞子は、ランジュが何か悩んでいるように見えるのをただ一人気づいていた。
しずく宅に到着するが、栞子もランジュも友達とのお泊り会は初めてなので不安そうにしている。それを見たかすみが「まさか、枕を忘れた…なんてことはないですよね?」と冗談を言うのを2人揃って真に受けている。
2日目、自由行動でペアを組む2人。何度か栞子がランジュに何かあったのかを聴こうとするが「何もないわ」と言われるが、一時かすみと行動を共にし立ち去った後、その行為に対して「自分の気持ちに正直にいられるって素敵だと思います。ランジュも自分の気持ちに素直になってください。昨日から何か隠していませんか?私、ランジュの考えていること知りたいです」と栞子が話すと、ランジュは同好会のみんなと写真を撮りたいのだと遠慮がちに明かす。その態度に思わずケラケラ笑ってしまう栞子。怒るランジュに「ですが、そんなことを悩んでいたなんて」と栞子。なんて言ったらいいかわからないというランジュに、「まずは私と2人で撮りませんか?」という栞子の提案に、子供のような笑顔で嬉しがるランジュ。
夜、花火で盛り上がる一行を見つめる栞子とランジュ。栞子は「ランジュ、ほら」と促す。ランジュは「うん!」と嬉しそうに答えた後、「ねぇみんなお願いがあるんだけど…」と恥ずかしそうに言い出し、念願の全員の集合写真を撮ることができた。