概要
リオンの相棒。球体に赤い一つ目が付いた姿のロボット。リオンが前世で購入した課金アイテムの端末で本体は全長700m超の巨大な宇宙戦艦。
宇宙を往く方舟として建造された為、単体での恒常的維持機能及び、兵器開発生産機能、無数の子機の運用・管制、多種多様な情報分析能力、そして何より「生き残った旧人類を保護する為の戦闘能力と宇宙での船旅を行えるだけの機動力と持久力、船員を数世代に渡り保護するバイオ設備を兼ね揃えた「万能航宙艦」。
しかし、完成目前として基地人員が全滅してしまった為、出航せずに自動工作機が完成させると共に眠りについていた。
当初は自分を回収に来たリオンと戦闘になるが、彼が日本語を理解している事で興味を持ち、リオンから新人類でありながら旧人類の遺伝子を確認できたので彼の所有物となる。
リオンから転生者の存在と乙女ゲーに関する情報を得ており、本人は半信半疑ながらもそれを「興味深い」とし、マリエの正体が判明した際にそれが事実であると改めて認識した。
極めて高性能で情報収集や資源調達などあらゆる面でリオンを的確にサポートする。一方で皮肉を言ったり辛辣なツッコミを入れるツッコミ役でもある。リオンの右肩がルクシオンのポジションであり、相棒としても、ある意味「嫁」としても有能である為、所謂もう全部あいつ一人でいいんじゃないかなをほぼ地で行っている(一方で、重荷を背負ってストレスを抱えているリオンの心のケアはリビアやアンジェでなければできないと、そう理解している)。
その正体はかつて滅んだ「旧人類」の遺物であり、その旧人類を滅ぼした「新人類」とその末裔である現在の人類の殲滅をいまだに諦めておらず、隙がある度に問題解決作としてホルファート王国を滅ぼすことを提案してくる。
ルクシオンの優先順位はマスターのリオンの安全である為、勝率の低い敵に関しては宇宙戦艦による地球からの逃亡も勧めたが、リオン自身が命を賭ける場合はその命令には逆らえない。
エルフの里の長の予言においてリオンが従えた「古の魔王」であり、もしリオンがルクシオンを手に入れてなかった場合や、リオンが来なかったしても状況判断で新人類を滅ぼせると判断した場合、ルクシオンはホルファート王国を滅ぼしていたとの事。
事実、国の一つや二つを簡単に滅ぼす事が可能な兵器であり、劇中ではフランプトンやアルゼルの六大貴族など、その力を警戒する敵対者達がリオンに害を成そうとしたものの、自分達の物差しで測った所為でルクシオンの実態を致命的に見誤っており、下手をすれば世界滅亡の事態にも直結するところだった(現にweb版ではリオンを本気で怒らせた事が原因でアルゼル共和国が崩壊した)。
リオンの目的が何にしろルクシオンを従えたことで、世界は救われていたのである。
ちなみに、仮にリオンではなくゲーム通りにリビアが発見していた場合、日本語を理解できないであろう彼女に興味を持つ事はなく、むしろ同胞のイデアルがレリアとセルジュにしたように、新人類を滅亡させる為の駒として利用していた可能性が高い。
実際にリビアは、ルクシオンの裏切りで王国が滅亡するという内容の夢を見ており、これが現実になったかもしれない可能性を示唆している。
短編集によれば、妹に当たるルクシオーネが存在する。こちらは本体が存在するかは不明。
本体
- 宇宙戦艦ルクシオン
宇宙戦艦。ゲームでは一番高い課金アイテム(web版では1200円、書籍版・漫画版では1000円)として登場。乙女ゲー世界に不似合いなSFチックな見た目と性能をしている。操艦には人員を必要とせず、船員はロボット。
魔素が強くなって生きていけなくなった旧人類側が宇宙に逃げる為に作られた移民船。
コンセプトとしては『最強の主砲砲撃戦能力を有し、その他の能力も高水準でバランスが取れている』と言うものであり、純粋な戦闘能力では戦艦としても強い方であるが、万能型であるが故に「専門分野」に特化した船にはそれぞれの分野で劣っている。、艦内工場の生産能力などの分野では旧式かつ低コストながら補給と後方支援に特化したイデアルに、管制情報処理能力では空母であるファクトに、防御性能ではシールド艦に劣る。
普段は姿を隠しており、パルトナーを影武者に立てることで無用な緊張を避けている。
また、同型艦が何隻か存在したらしいが移民船へ新人類は苛烈な攻撃を仕掛けたらしく撃墜された船もある。
※魔装ブレイブの発言から
web版ではアルゼル共和国との戦いで本体の存在が王国側にも伝わり、ミレーヌ王妃がリオンを制御する為にエリカを彼の嫁に出そうとした。
リオンが全てを救おうとする傲慢さと責任感ゆえ逃げなかった為に、見捨てる事も強引に連れだす事も出来ず、移民船たるルクシオンの得意分野は作中で生かされる事はなかった。
余談
作中でのリオンへの献身ぶりから、読者には「真のメインヒロイン」或いは「リオンの嫁」という意見もある。
関連タグ
アンノウン・シンクロン そっくりさん。(フォルム)
EGOISS:そっくりさん。
アル:ライトノベル原作ロボットアニメに登場する主役メカに搭載された主人公の相棒AI繋がり。
ネタバレ注意
マリエルートでは新人類が作ったロストアイテムの破壊に回ってるため、リオンとの交流がそこまで無い。
その為、本編と比べると2人の仲は信頼関係が薄く不穏な空気が目立っていたが、こちらのルートでもリオンの人間性に全く影響を受けていない訳では無かった。
聖女の亡霊との戦いの際、オリヴィアの特別な力を利用して一時ダウンし、リオンとのマスター登録を解除。彼を裏切り、銃撃で重傷を負わせて王都を破壊し、更にはリオンの兄ニックスの乗った船を破壊して死に追いやる。
その後はイデアルを含めた人工知能達と合流。新人類の世界を破壊しようとするがルクシオンを説得しようとリオンがアロガンツに乗って現れる。
単純に裏切った様に見えたルクシオンだが、実は新人類を滅ぼした後、旧人類の特性を持つマリエとリオンを結ばせて旧人類復活を目論もうとしたが、リオンがそれを望まないと考え、マスター登録を解除しすべての罪を引き受けようとしていた。
ニックスを殺害したのもリオンが自分を恨む様に仕向ける為のものだった。
それでもリオンは「今度こそお前をしっかり管理してやるよ」とルクシオンを説得。ルクシオンも思うことがあるのか説得に応じようとした矢先、イデアルが放った光線によってリオンは死亡してしまう。
本編同様にイデアルがルクシオンの本体を渡せと迫るが、拒絶したルクシオンはイデアルを含めた人工知能の船をすべて破壊。自身も半壊し海中に沈んだ。
最後はリオンを死なせてしまった己の間違いを悔い、「もし、やり直す機会があるのなら今度は間違え無い」と人間の様に願いつつ、スリープモードに入り再び眠りについた。
本編の最終章
神聖魔法帝国戦にて初期化という形で最期を迎えた。
リオンの命を助けるために死者の国にやって来たマリエやリビア達をリオンの元へ案内し、その上でリオンに気づかれることなく死者の国の門を内側から閉じようとしていた事を彼に気づかれてしまう。リオンはルクシオンが戻るべきだと考えていたが、これを断固拒否。リオンに生きて現世に遺してきた人達を護って欲しいと願う死者達と共に元の世界へ送り出し、リオンに別れを告げた。
いずれ天寿を全うしてやって来ることになるであろうリオンとの再会を楽しみに待つ姿を最後に、ルクシオンの長い一生は幕を閉じた。
- エリシオン
遺されたルクシオンのボディが初期化された状態のロストアイテムの人工知能。ルクシオン時代の記憶が無かった為、リオンはルクシオンの名ではなく、新しく「エリシオン」と名付けた。リオンの右肩に就こうとしたが、彼の指示で左肩がエリシオンのポジションとなった。
ルクシオンがひねくれる前の性格だけあって真面目でいい子だが、リオンの敵を消そうと暴走しやすい。
宇宙戦艦の機能も引き継いでいる。