概要
CV:西川宏美
露出度の高い黒衣を纏った、花魁や占い師といった雰囲気の妖艶な美女。
フルネームはルシオラ・ハーヴェイ
シェラザード・ハーヴェイと同じ旅芸人一座『ハーヴェイ一座』のタロット占いや鈴を用いた幻術ショーが持ち味で一座の目玉だった。シェラザードの鞭や猛獣との触れ合いなどは、全て彼女の指導の賜。詳しい事情は不明だが東方の出身で、故郷を離れてハーヴェイ一座に入った。
結社内の執行者の中でも、良識的でレーヴェからも信頼を得ており、シェラザードを除くリベール組の面々からも「話のわかる人」と評されている。
ハーヴェイ一座の離散
シェラザードからは「姉さん」と呼ばれる程に懐かれ、座長とは新入りのシェラザードから見ても実の親子かそれ以上に仲が良かった。一座がリベールにも訪れていた関係でシェラザードがエステル・ブライトと親しかったように、ルシオラも一座に遊びに来ていたエステルとタロットで遊んであげるなど、親しくしていた。そのため、エステルからも当時は「ルシオラお姉ちゃん」と呼ばれていた。
本編開始から8年前、座長が崖から転落して事故死した後、シェラザードの元を去って結社の執行者となり、《幻惑の鈴》の二つ名を得る。旅芸人だっただけあり、持ち味の鈴を用いた催眠や幻術を戦闘に応用し、東方の符術をオリジナルにアレンジした式神を従者として従えたり直接的な戦闘力も非常に高く、敵キャラでは数少ないSクラフトを二つ備えている使い手である。
報われない恋故の悲劇
ハーヴェイ一座は家族のような信頼関係で結ばれていた。だが、旅芸人の一座は楽ではなく、汚い取引や女の芸人に客を取らせるようなことをしなければ、維持できない側面もあった。
しかし、座長はそれを良しとせずに私財を使い果たし、莫大な借金を背負ってしまった。誰にもそれを打ち明けることなく、悩んだ末に一座を手放し、信頼できる貴族に託そうと考えた。自分のせいで一座に迷惑を掛けたくないがために………
ルシオラは一座総出で協力して借金を返そうと説得したが、座長の決意は固かった。
そして、ルシオラはこれまで秘めていた想いを打ち明けた。親子ほどに歳が離れていた座長を、ルシオラは愛していたのだった。だが、座長は年齢差もあるが、一時の感情に流されずに相応しい相手を見つけるようルシオラを諭した。
それが、自分のことを真摯に案じていたからこその言葉なのはルシオラもわかっていた。だが、拒まれたショック以上に怖くなってしまった。本当の意味で、座長が離れていってしまうことが。
「……そう悟った瞬間、私の奥底で何かが弾けていた。」
「……離れていかないように……永遠に私のものにするために……」
「その囁きに従って……あの人をこの手にかけていた。」
気がついた時には、座長を崖から突き落としていた。得意の幻術で座長の死を事故に見せかけた後、自分の中の闇に気づいたルシオラは結社に加わり、シェラザードの元を離れた。それから『福音計画』でリベールを訪れるまでシェラザードやエステルと会うことはなかった。
その後
『女神の至宝』の1つ、輝く環を擁する『リベル=アーク』で妹分のシェラザードと対峙、座長の死の真相を明かし、身投げしようとする。シェラザードが鞭で捕まえるが、彼女はシェラザードの鞭の上達と新たな故郷での成長を目に出来た事に満足した。
座長を殺したことに後悔はなくとも、妹のシェラザードが気がかりであった。飲酒を控えるように忠告し、ルシオラは鞭を切り飛ばし、鈴の音と共に空の彼方に消えていった。
「さようなら……私のシェラザード。」
だが、碧の軌跡でクロスベルのミシュラムにあるMWL(ミシュラムワンダーランド)のアトラクション『鏡の城』で彼女と思しき占い師が出店しており、好評を博していた。(約1年ほど勤めていたが閃の軌跡Ⅳの時点では既にクロスベルから離れており後釜はトールズ士官学院OGのベリルがついている)
リベル=アークの件以降結社には戻っていないが、カンパネルラに自前の式神を貸与したりと反旗を持っているわけではないようである。
結社も彼女の生存は確認しているが、他の執行者達と同様に放置している。
創の軌跡ではオリビエ・レンハイムと結婚するシェラザードが結婚式で着るウェディングドレスをブルブランが一時的に盗んだ際、取り戻したドレスの中に手紙を一筆したためて妹分の新たな門出を祝ったのであった。