概要
大型のものでは180cmにも達する、アジ科屈指の巨大魚である。
温暖で澄んだ海で生活し、インド太平洋の熱帯〜亜熱帯に生息する。
小さい頃は適応力が強く、若い個体は淡水に進入することも多い。
群れを作ることが多いアジ科の魚であるが、成体(成魚)のロウニンアジは主に単独で生活し、その姿を主君に仕えていない武士の浪人に例えて、その名前が付けられた。
肉食で、口に入るものならなんでも食べる。他のアジや甲殻類は勿論、カツオドリを捕食した例も知られる。
釣り魚として有名で、英語の「ジャイアントトレバリー(巨大アジの意)」からGTと通称されている。20cm以上の大型ルアーを用いて船釣りすることが多く、その見た目や力強さから釣り人たちの憧れの魚となっている。
あまりメジャーでないが、ペット(熱帯魚)としても知られる。十数cmの子供が流通し、少しずつ慣らしていけば完全淡水での飼育も可能と言われているが、淡水飼育は海水飼育と比べて成長発達が悪くなったり、早死することが多くなるので、出来るだけ海水で飼育するのが好ましい。
格好いい見た目から一部ファンから人気が高いが、大きくなるので飼いきれるか考えたい。
鯵の仲間という事でもちろん食べる事も可能だが、30cm以上のサイズは体内に食物連鎖由来のシガテラ毒を蓄積させている可能性があり、取り扱いには注意が必要。
最も美味とされるのは4〜5kgの若い個体で、煮物や塩焼きなど調理方法は様々。
刺身にする場合は上記よりさらに小さい3〜4kgの個体を扱うのがオススメとの事。