概要
一年の間同じ土地(農地)に別の作物を作付けすること。稲→野菜といった形で二回作付けするのを二毛作、稲→麦→野菜といった具合に三回作付するのを三毛作という。これに対し、同じ作物を一年に二回作付けするのを二期作という(こちらは連作障害が発生しやすいことから、連作障害とは無縁な水田稲作やイグサ(畳の原料)や芝など限られた作物でしか行われない)。
二毛作は、冬でも温暖で作物の育つ土地(暖帯、亜熱帯)では、ごく一般的に行われる。かつては乾田に夏〜秋は水をためて稲を、冬〜春は水を抜いて麦を作付けすることが多かったが、現在では冬は野菜を作付けすることが多い。夏に水をためることで病害虫を殺したり養分を補給したりし、連作障害を避ける効果が期待できる。
また、通年で野菜を育てる畑では、二毛作だけでなく三毛作も一般的。(1年目)エダマメ→ジャガイモ→ホウレンソウ→(2年目)キュウリ→カブ→タマネギ...といった具合に、連作障害が起こらないよう多様な作物を組み合わせる必要がある。
冷涼で作物が作付けできる期間が短い北海道においても、寒さに強いライ麦と他の飼料用作物(トウモロコシなど)を組み合わせることで、二毛作が行われることがある。
東北地方では「立毛間播種」(りつもうかんはしゅ)と呼ばれる方法で麦と大豆の二毛作を可能にしようという研究が進められている。具体的に言えば、麦を収穫する前に麦の畝の間に大豆を播種し、大豆を収穫する前に畝の間に麦を播種する...これを繰り返すのである。
派生した用法
またネットスラングとして、過去に自分がその業種で金を稼いでおきながら、その業種を批判する立場でまた金を稼ぐ行為も俗にこう呼ばれる事もある。