これは、とある一家を巡る、愛と再生の物語である。
物語
明恵上人の描いた一枚の都の絵から生まれた世界、「鏡都」。
人間と妖怪が仲良く暮らし、人は死なず、ものが壊れても修復される不思議な都。
鞍馬、八瀬、明恵の兄妹は、京都であって京都ではないこの都を守り続けながら、親である明恵上人と古都の帰りを待ち続けていた。
ある日時空の狭間から、赤い目をした少女コトが、母を探しに都へとやってくる。
彼女の存在が、停止していた「鏡都」を大きく揺るがせていくが――――。
概要
東映アニメーションとバンプレストによるオリジナルアニメーション企画。
グッズ展開を前提にした作品作りや、長期に渡るコンテンツ化を想定して無料のWEB配信からスタートしたメディア展開など、内容のみならずシリーズ展開そのものにも実験的な要素を含む。
『鏡の国のアリス』をはじめ仏教や神道、歴史上の人物など様々なモチーフが詰め込まれた独特の世界観が特徴。
シリーズ展開
5分PV (2011年8月)
京騒戯画の製作発表時に公開された最初の映像作品。
セリフの類はなく イメージミュージックと共に主人公・コトや鏡都に住まう人々が描かれるオーソドックスなプロモーションビデオだが、そのほとんどが本編には登場しない映像で構成されており 本編とはまた違った独自の世界を持つ。
配信版 第一弾 (2011年12月)
25分PV、第0話とも呼ばれるシリーズの原点。
プロデューサー自ら「動く企画書」と評し、出演者からも「1年分のテレビシリーズのハイライトシーンだけを凝縮したような感じ」と形容されるなど しばしば特殊なニュアンスを持って語られるが、一応これ単体で一つの作品としては完結している。
ビビッドな色使いや造形、細部まで作りこまれた濃密な映像と軽快なアクションシーンが安定した評価を得た一方で、箱庭のような空間で繰り広げられる一つの騒動とその結末だけを描き、最後まで世界観や登場人物に関する説明を全く行わないという特異な構成に対する視聴者の反応は
「わけがわからない」 という批判的な意見と
「わけがわからないけどなんか面白い」 という好意的な意見に大きく分かれた。
なお2013年のテレビアニメ版第0話『予習篇』はこの第一弾をテレビ用に編集して放送したものである。
配信版 第二弾 (2012年8~12月)
全5話、各話10分程度で 時系列としては第一弾の過去にあたる短編シリーズ。
前作に登場した主要キャラクターそれぞれに焦点を当て、鏡都という街の性質と発祥が垣間見える内容となっている。
2013年のテレビアニメ版1~5話は(放送順は異なるが)それぞれがこの第二弾のエピソードをベースとして製作された。
ちなみに第一弾、第二弾ともにメディアでの露出はWEBのみであり、13年のテレビアニメ化に際したBD・DVDリリースまでパッケージ化はされなかった。
第1話 | コト、主人公かく語りき | 8月31日 配信 |
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第2話 | ショーコ、科学者慌て窮す | 10月27日 配信 |
第3話 | 八瀬、妖怪鏡都通信 | 11月10日 配信 |
第4話 | 明恵、坊主かく語りき | 12月8日 配信 |
第5話 | 古都、黒兎回想録 | 12月22日 配信 |
テレビアニメシリーズ (2013年10~12月)
京騒戯画初のテレビアニメ。
前半で第一弾、第二弾の内容を再構成し、後半で明恵上人の素性や古都が帰還した後の鏡都に迫るという構成になっている。
作品としてはかなり分かりやすく (※当社比) 噛み砕かれており、配信版の内容も前半でほぼ回収されているため テレビアニメ版単体で見ても基本的には問題ない。
とはいえ一部設定の差異や省略された描写など配信版とは趣の異なる部分も多々あるので、その辺は自分の目で見て確かめることをお勧めする。
#0 | 予習篇 |
---|---|
#1 | ある一家の事情とその背景 |
#2 | やってきたのは妹 |
#3 | 長男と愉快で科学な仲間 |
#4 | 次女と素敵な妖怪達 |
#5 | 若き三男の悩みと始まりと終わり |
#5.5 | 京都実録篇 |
#6 | 二人が計画し一人が悩む話 |
#7 | 母が帰還してついでに父も帰還した |
#8 | あっちとこっちでもめる話 |
#9 | どうしたらいいかみんなで考えよう |
#10 | 今日を騒がしく戯れ生きる人々の漫画映画 |
#10.5 | 復習篇 |
コミカライズ
漫画家mercreにより電撃マオウ誌上で数度に渡り連載されている。
独自の解釈と精緻な絵柄が特徴。
- 第一弾 (2012年2~9月号連載)
配信版第一弾の内容を基に、コトが鏡都に迷い込んだところから古都の帰還までを描いている。
こちらの作品は監督への取材などを基にmercreが独自の解釈で描いたものであり、登場人物や大筋の展開は共通しているものの 配信版ともテレビ版とも異なる設定を持つ。
- 第二弾 『鏡書院と迷子の栞』 (2012年11月号~13年3月号連載)
配信版第二弾に合わせて連載されたが、第二弾の内容とは直接的には関係ない外伝的作品。
オリジナルキャラクター『子菊』を主役に据えた完全オリジナルストーリーで、とある図書館で司書を務めることになった彼女の視点から鏡都の町と人々が描かれる。
- 第三弾 (2013年11月号~連載中)
テレビアニメ化に合わせて新たに連載を開始した最新作。
設定は過去の漫画版から変更されている模様。
登場キャラクター
関連イラスト
関連動画
関連タグ
バンプレスト 東映アニメーション 東堂いづみ 京都 2012年冬アニメ 2013年秋アニメ
超ヒロイン戦記(コトと八瀬が参戦)