一般名詞
荘園の領主、あるいはその管理を任されている荘官や地頭によって直接経営されていた田のこと。このうち荘官や地頭といった下級領主の管理するものを「正作」「用作」などと呼んで区別する事もある(区別なく用語が用いられる事もある)。
地名
上述の荘園領主・管理者の直営田があった地域に、現在でも「佃」の地名が残っている事がしばしばある。
- 大阪府大阪市西淀川区の地名。安土桃山時代末期に当地を訪れた(本能寺の変による岡崎帰還の途上とも)徳川家康に対し地元の漁民が渡し舟を提供したり白魚を献上したりした事で、江戸時代には全国各地での漁業権が認められるなどの特権が与えられていた。
- 東京都中央区の地名。上述の大阪佃の漁民が移住した事が地名の由来。佃煮が全国に広まった発祥の地とされる。