偶然じゃあない「選ばれた」……「奇跡」だよ
ぐうぜんじゃあないえらばれたきせきだよ
偶然(ぐうぜん)とは―
- 予期しない・意図しない結果が生じた状態
- 起こるはずがない結果と遇(あ)う状態
- 意図がなく稀な・思いがけない事が生じた状態
ジョジョの奇妙な冒険_第7部『スティール・ボール・ラン(SBR)』に登場するウェカピポの台詞。
19世紀末に行われた「アメリカ大陸横断レース」の中盤。本レースは主催の1人・ヴァレンタイン大統領の陰謀「奇跡を起こす『聖人の遺体』収集」が密かに進められていた。レース参加者の中には、この陰謀を察知して『聖人の遺体』奪取を企む者がいた。主人公の2人であるジャイロ・ツェペリとジョニィ・ジョースターもレースの最中で陰謀を知り、遺体の奪取と並行して他の騎手(ジョッキー)と順位を競っていた。
ヴァレンタイン大統領は自身の陰謀を阻む試練を察して、障害となる者達へ刺客を送りこんでいた。刺客の1人・ウェカピポもマジェント・マジェントと即興のコンビを組み、ジャイロとジョニィを強襲するのだった。更にウェカピポはジャイロと同じネアポリス王国で秘伝の技術・鉄球の修練を積んだ者同士だった。その為、これは互いの経歴・術技を知り尽くした者同士の戦いでもあった。
「ツェペリ一族の鉄球に敬意を払え」 それが大切だ
そうすれば我らに敗北はない・・・勝てる・・・
ウェカピポは、自分達に有利な地形、謙虚に確実にジャイロ達の戦力を削り有利に立っていた。
だが敗けた。絶対に勝てる戦いだったハズなのに……
勝負の決め手になった出来事「ツェペリ一族の鉄球に『黄金の回転』のパワーを与える自然物(黄金長方形)が発生した事」を顧みる。数分前には無かった〈雪〉が僅かに、しかもジャイロとウェカピポのいる所にだけ降ってきた。それは「偶然」か、それともジャイロ達の所持する『聖人の遺体』が起こした奇跡か……
ジャイロは「偶然」と答えた。だがウェカピポはこう悟り語っていた。
『雪が降ったのはなるべくしてなった奇跡なんだよ』
『偶然じゃあない 「選ばれた」……「奇跡」だよ』
『ジャイロ・ツェペリ』
自分達にあるはずだった絶対の「勝利」の『結果』を覆した真実。起こるべき『結果』を勝ち取るほど強い『運命』を持つ相手に敬意を持って、称賛の言葉を贈り敗けを認めるウェカピポ。