概要
『優&魅衣』とは、「あろひろし」により「月刊少年ジャンプ」で連載されたギャグマンガである。
あらすじ
矢荷成荘(やになりそう)へ下宿することになった高校生・相夢優は、住む部屋に居憑いていた幽霊の少女・魅衣と同居生活を送る羽目になる。
矢荷成荘の他の住人たちも、一癖も二癖もある面々ばかりで、優は彼らに振り回される毎日を送ることになった。
登場人物
矢荷成荘の住人たち
相夢優:主人公。普段は気弱な青年だが眼鏡が外れると野生化して暴れまわる。
魅衣:幽霊だが健康的な容姿の美少女。初対面では優は幽霊と気づかなかった。
大矢藍:大家の娘。学校祭のミスコンと腕相撲選手権の王者タイトルをなぜか同時獲得。
小倉杏:漫画家。いかつい応援団風の学ラン姿とは裏腹に、少女漫画家。人気作家だが締め切り破りの常習犯。物語終盤まで、原稿料の入金自体把握していなかった。
無頼出真理:デパート店員。優たちの先輩にあたり、在学当時は苦学生だった。
長老
池内朱人芽丸:ある財閥の御曹司だが迷子狙いで執事頭・奥三飯太郎、執事隊共々住み着く。この二人の名前を読み違えてはいけない。
執事隊:外見は擬人化ヒツジの執事。奥三の指示で動く。異様に仕事が早く、ほぼドリフの書き割り転換レベル。彼らの「めぇーっ!」の直後には、通常持ち歩けないようなものが眼前に展開される。池内の宴会芸となることも。
他に同じヒツジの外見をした池内家風林火山も居るが、武田家のそれとは1つずつズレていて、彼らは全くの役立たず(疾きこと山のごとし・・・以下略)。
大矢家(矢荷成荘大家一家)
大矢藍:一人娘。家では西洋甲冑を着用している。
大矢雄也:藍の父。本業は銀行員で支店長。下宿経営は「趣味」だとか。常に分厚い西洋甲冑(最低でも厚さ2mm超の鋼製またはステンレス製)を着用し素顔は不明。勤務中も甲冑の上に背広を着ており、プロの強盗は彼の支店を忌避するレベル(そこへ押し入っただけで、「お前、シロウトだな?」と警官が犯人に同情する)。
雄也の妻(藍の母)も登場するが名前は出ず。やはり西洋甲冑を着用しており素顔は不明。
大矢家の知人
十二代目ゴンザレス:大工。通称は「ゴンザ」で、「権」の字の書かれた法被をまとっている。欧米的な名前の由来は初代がポルトガル人だから。何度矢荷成荘が倒壊・損壊しても即座に修復されるのは左甚五郎を彷彿とさせる彼の高い技量によるが(「今世紀(作中では20世紀)最後の名工」と評されている)、作中の初回登場時点で既に80代後半と思しき高齢・認知症気味であり、つながったりつながらなかったり。寸鯉高校校舎の改築にも一度関与し難工事を半日で完成させたものの、訳あって破壊。
相夢家
相夢優:長男
相夢湯杏:普段は豪快な優の父。眼鏡が外れると臆病者になる。
相夢夕:優の母。眼鏡が外れると食欲が暴走する。
実家は僻地に所在するため、自家発電で電力を賄っているが、たまたま裏山で沸いた原油で水力発電を行っている。
寸鯉高校
出手恋斜三:優が転入時の学年主任の教師。外見は「大魔王シャザーン」のパロディだが、常識人。
校長:まっとうな外見とは裏腹に、校舎を合体ロボ仕様に何度も改築する張本人(なおエルドランシリーズより古い作品である)。
死神大鎌をたずさえた少女(死神ちゃん)
道尾幸司:物語となんの脈絡もなく登場し、事件の気配を感じるといきなり道路工事を始める変態。後に彼を主人公にしたスピンオフ作品が出た。
矢荷成荘(建物):正面外観は昭和30年代築の当時としても若干古い学生下宿。居室間取りは8畳間・キッチン付き(流しとガスコンロ)、トイレ共同・風呂なし。・・・ここまでだったら普通のアパートだが、奥行きが異様に深く、大家ですら把握しきれていない。構造的には数室ごとに1棟の木造アパートを縦に連結してひとつづきにしてある。
家賃はおそらく3万円(ドラマCDの大矢雄也のセリフ「ひぃ、ふぅ、みぃ・・」より)。都内で8畳間にしては異常に安いが、店子の多くはそれも宴会で浪費するため払えないでいる。
その家賃の時効は1年単位で、除夜の鐘まで踏み倒しきれたらチャラになる。