出世螺
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しゅっせぼら
数千年の年月を得た法螺貝が龍に化身した姿。
人が立ち入った事も無い様な深い山に住んでいる法螺貝が、山に三千年、里に三千年、海に三千年住んだ末に龍に化身した存在。あるいは深山の土中に潜んである巨大な法螺貝が山中に三千年住んだ後に大規模な山崩れを伴いながら土の中より抜け出して、さらに里に三千年、海に三千年住んで龍に化身した姿ともいわれる。(このような化身は中国神話に多く見られる)
そのように、龍が殻から抜け出した場所には大きな穴が開くといわれ、そのような地形を「出世のほら」と呼ぶ。
また、法螺貝は蛟の一種とされる伝承や海、川、山でそれぞれ三千年の年月を得た法螺貝が、神通力を持って大蛇と化すという口伝などが伝わっている。
江戸時代の『絵本百物語』には、神秘的な力を持つ法螺貝の肉を食べると長生きすると言われるが、そのような人は見当たらないことから「ホラをふく」と言うようになったと書かれている。
また山伏たちが自然の造作を元に出世螺のような話を広めたため、そのような途方もない話を「ホラばなし」と言うようになったともいわれる。
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