概要
『剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣』とは、2003年9月19日に発売された体感RPG(公式ジャンル名)である。
ドラゴンクエストシリーズとしてはスクウェア・エニックス合併後に発売された初の作品。
略して「剣神」と呼ばれることもある。
2000年代初頭、ゲーマーの高年齢化が進み、次世代機と呼ばれるゲーム機が鎬を削り合う中で、任天堂から分離独立した「新世代株式会社」が開発した技術「XaviX」を搭載したハード・ソフトウェア一体型の家庭用体感ゲーム機が、低年齢層に向けて密かに需要を伸ばしていた。
「剣神」はそんな状況下で発売されたXaviX搭載体感ゲームの一種で「ロトの剣」を模したコントローラーと本体の「紋章ユニット」と専用メモリーカード「冒険の書」がセットになっている。
本体とコントローラーのそれぞれに電池が必要だが、別売りの専用ACアダプターを使えば本体側の電池はいらなくなる。
ストーリーは初代『ドラゴンクエスト』に準じて進行、次々に現れるモンスター達を剣捌きで切り刻んでいく。
主人公やヒロインのローラ姫のデザインが一新されていたり、ももんじゃのモモたんなど原作には登場しなかったキャラが加わっていたりする。
ステージの要所で待ち受けるボス戦ではゲージを溜めた後、プレイヤーが剣を用いて特定の動作を行うことで必殺技を使うことができるが、『ドラゴンクエストⅦ』の発売後ということもあって「ジゴスパーク」や「ギガスラッシュ」、果ては「マダンテ」など後年の作品に登場するものが数多く採用されている。
「ホイミ」などの呪文は従来のコマンド入力に近いシステムで唱えることができる。
剣の腹を画面に向けるとバリアを張って防御、「スクルト」でバリアが大きくなり、「ルカニ」を食らうとバリアが縮小する。
コンボによるボーナス要素や評価システムも充実している他、ボスへの最後の一撃を好きな動作で決める演出などツボにハマれば大変楽しい作品ではあったのだが、同作のやりすぎで筋肉痛で倒れる勇者が全国で大量発生したらしい。
ブラウン管テレビの上に紋章ユニットを置くことを想定して動作を認識しているため、16:9画面の薄型液晶テレビが普及した後の時代では、当時の基準でプレイすることが困難になってしまった。
関連動画
関連タグ
ドラゴンクエストソード…本作のコンセプトを引き継いだ作品。
エキサイトボクシング…同時期に発売されていた類似コンセプト・システムの体感ゲーム。
