概要
1922年創業。当初は北恵那鉄道として、中央西線中津川駅に隣接する中津町駅と、付知峡駅との間で鉄道路線を運行していた(DC600V/1067mm)。晩年は利用客が減り、朝夕のみの運行とされ、日中にはバス代行が行われていたが、国鉄下呂線の建設による用地買収を見越して鉄道を廃止。1978年のことである。
翌年に現在の北恵那交通に改称したが、この1970年代当時は、タクシー事業や運送事業も兼営しており、小規模ながらも鉄道、バス、タクシー、運送の4つの事業を兼ねた事業者になっていた。
ちなみに下呂線は地元の反対運動と国鉄分割民営化の影響から、着工すら始まらないまま未成線に終わっている。
2000年代に入り、JR東海バスや、同じ名鉄グループの濃飛バス、東濃鉄道の一部路線を引き継ぐ一方で、貸切バス事業を東濃鉄道、タクシー事業を東鉄タクシーに移管。また運送事業からも撤退した結果、一般路線バス事業のみの堅実な経営にシフトした。
現在は中津川駅と、同じ中央西線の坂下駅を拠点に、中山道の宿場町・馬籠や、付知峡倉屋温泉への観光路線のほか、中京学院大学中津川キャンパスへの通学路線、中津川市内の生活路線を運行している。なお北恵那交通は、前述3社からの路線承継にともない、中津川市内に発着する一般路線バスのほとんどを占める会社となった。
反面、明知鉄道の駅が2駅ある南部の阿木地区には乗り入れておらず、現在阿木地区には、中津川市の中心市街地から公共交通を利用する場合、一旦市境を跨ぎ、恵那駅に出ないと向かうことができない。
路線
この記事でご紹介するのは路線別の最長系統。途中折り返しとなる便もある。
●付知峡線:中津川駅~付知峡倉屋温泉~加子母総合事務所前 ※1
●馬籠線神坂系統:中津川駅~中切〜神坂小中学校前〜馬籠
●馬籠線大久手系統:中津川駅~大久手〜馬籠
●川上(かおれ)線・・・中津川駅〜中津川市役所〜王子製紙前~恵那山ウェストン公園前
●松恵線:中津川駅~恵下橋~中津川駅(左回りのみ)
●加子母市民病院線:加子母総合事務所~城山大橋~中津川市民病院(平日のみ)
●恵那線中京学院系統:中津川駅~中京学院大学 ※2
●恵那線市民病院系統:中津川駅~中津川市民病院~美乃坂本駅 ※2
●坂本三坂線:中津川駅~東鉄恵那車庫 ※3
●坂下線:中津川駅~坂下駅前 ※4
●藤沢線:坂下駅前~馬籠(平日のみ) ※4
●夕森公園線:坂下駅前~夕森公園口 ※4
●坂下加子母線:坂下駅前~田瀬橋~加子母総合事務所前 ※4
●坂下高校線:坂下駅前→坂下高校下(学期日のみ) ※4
※1:鉄道代替路線。終点の加子母総合支所で、下呂駅発着の濃飛バスに乗り換えられる。
※2:JR東海バスより移管。
※3:東濃鉄道より移管。
※4:濃飛バスより移管。
車両
名鉄系らしく三菱ふそうと日野自動車のみで揃えられており、観光路線、中京学院大学中津川キャンパスへの通学路線にも対応すべく大型車もあるが、やはり主力は中型車。ノンステップバスも多数配属されている。
濃飛バスから引き継いだ車両にトップドア(前扉のみ)の車両があるほかは、一般的な中乗り・前降り方式。
関連タグ
名鉄グループのバス会社
岐阜バス、東濃鉄道、濃飛乗合自動車···同じ岐阜県内に本社を置く会社。東濃鉄道は「かつて鉄道事業を兼営していたバス会社」つながり。
その他
おんたけ交通···お隣の長野県木曽地方を走るバス会社で、かつては名鉄グループだった。中津川市では坂下駅と馬籠に発着する。