概要
海上保安官出身の西村淳のエッセイ『面白南極料理人』を原作とした映画化作品。
キャッチコピーは『おいしいごはん、できました。』
なお、2019年には原作タイトルが忠実になったドラマが放送されている。
極限の環境である「南極」が舞台だが生命に直接関わる大きな事故や事件は発生せず、隊員達の日常や日々の食生活をひたすら「眺める」コメディ映画である。心を癒す料理が飯テロ作品としてコアな人気を集め、特にラーメンを全員で食べるシーンは高い評価を得ている。
ストーリー
海上保安官の中から南極観測隊員の料理人として本来行くはずだった職員が交通事故により負傷。代理としてこの大役が西村淳に回ってきてしまう。「家族と相談させてください」と涙ぐみながら懇願するも、上司は「おめでとう、おめでとう」の一点張り。半ば強引に南極へ派遣されることになる。
南極観測隊員になった西村淳の任務は、日本からはるか14,000km離れた場所にある南極大陸・「ドームふじ基地」で1年半を過ごす隊員8名の食事を用意すること。
外の気温は氷点下54℃、気圧は日本の6割という特殊な環境の中、隊員達を飽きさせないメニューづくりに奮闘する。
主な登場人物
第38次南極観測隊
通称 | キャスト | 備考 |
---|---|---|
西村くん | 堺雅人 | 調理担当(海上保安庁) 主人公。個性豊かなメンバーに翻弄される |
本さん | 生瀬勝久 | 雪氷学者(極地研究所) 口調を荒らげることが多いおっさん |
タイチョー | きたろう | 気象学者(気象庁) ラーメン大好きなおっさん |
兄やん | 高良健吾 | 雪氷サポート(大学院) 遠距離恋愛中の院生 |
ドクター | 豊原功補 | 医療担当(北海道私立病院) マイペースで酒好きなおっさん |
主任 | 古舘寛治 | 車両担当(自動車メーカー) サボりぐせの有るおっさん |
盆 | 黒田大輔 | 通信担当(通信社) 落ち着きのないおっさん |
平さん | 小浜正寛 | 大気学者(極地研究所) 神経質で好き嫌いが多いおっさん |
その他
登場メニュー
名称 | 備考 |
---|---|
ある日の夕食 | 天ぷら、刺身、ブリの照り焼き、煮物、おひたし |
ある日の朝食 | さわらの塩焼き、納豆、卵焼き |
ある日の昼食 | おにぎり、豚汁 |
ある日の夕食2 | 伊勢海老のエビフライ※1 |
本さんの誕生日 | ローストビーフ |
ミッドウィンター | フランス料理(フォアグラのテリーヌ、白身魚のバルサミコ酢ソースなど) |
ある日の夕食3 | 中華料理(チャーハン、シュウマイ、チンジャオロース、エビチリ) |
ある日の朝食2 | 茹でた蟹 |
ある日の夕食4 | べちゃカラ(衣が油べちゃべちゃの唐揚げ)※2 |
ある日の夜食 | 手作りラーメン |
最終日の朝食 | 和食の朝ごはん |
※1 劇中では不評だったが、出演者は一番美味しかった料理だと絶賛した。
※2 西村がホームシックで倒れていた際に他の隊員全員で作った料理。
スタッフ
監督:沖田修一
脚本:沖田修一
原作:西村淳 『面白南極料理人』
製作:太田和宏/川城和実/春藤忠温/町田智子/近藤良英
音楽:阿部義晴
主題歌:ユニコーン 「サラウンド」
撮影:芦澤明子
編集:佐藤崇
配給:東京テアトル
データ
公開 - 2009年8月8日(日本)
上映時間 - 125分
製作国 - 日本