吉永美代子
よしながみよこ
『テレクラくん』に登場する中年女性。
都営団地で暮らしている自己破産者であり、悪い意味で内面が若いままでいるおばさんである。
スーパーでパート従業員として勤務するなど定職には就いているが無断欠勤を頻繁に行う、監視カメラの死角を利用して商品の弁当を万引きする、そのくせ万引き客には恫喝同然の理詰めを行う、レジを打っても他のレジに向かわれるくらいに客に嫌悪される等勤務態度は最悪。
勤務時間外はテレクラで客と一回1万円で性行為を行い、その金をパチンコで溶かすといった散々な生活を送っている。行きつけのパチンコ店の知人からは「ギャル代」と呼ばれている。
テレクラの客もホテル以外にも団地に呼び込んで行為を行うため、隣人からも気味悪がられている。
少なくとも2回離婚歴があり、同じく売春しているスタイルのいい美奈という娘がいるが、自分に関心を示さないうえに社会常識のない母親に嫌気がさして家出されてしまっている。
ホステスに貢ぐ目当てで近づいてきた妻子持ちの情夫の野村に貢ぐべく美奈に女漁りをしている小学校教師の杉本との親子売春・3Pをするよう強要し、美奈も部屋代欲しさにそれに合意してしまったことで若くてスタイルのいい娘に寄生する。
さらにカウカウファイナンスで借りた金を美奈に肩代わりさせようとするが、最終的には美奈に見捨てられ、丑嶋達によって連行され、多数のホームレス相手に一回1000円(内半分の500円は紹介手数料として引かれるため実質1回500円)で性行為する売春婦にまでなり下がった。
借金返済後は日頃の自堕落な生活が原因で住んでいたマンションを追い出されてしまう。
美奈に見捨てられ、野村にも捨てられたことで完全に孤独になるが、その孤独を乗り越えられずにテレクラの金額1000円で体を売るホームレスとなってしまった。
人物像を総括すれば、不良少女がそのまま中年になったような社会不適合者であり、日頃から敵意を剥き出しにしながら自由奔放に生きてきたが、ホームレスに成り下がった後は周囲に逆恨みする気力すら失せたようであり、その時点でようやく美奈と一緒に暮らしてやり直す事を考えるに至った。
しかし、それまでの愚行の数々は、決して小さな事では済まされない為、家族関係の修復は非常に絶望的であると言わざるを得ず、実際スーパーで働き始めた美奈と再会した際には突き放すような態度で追い返された。
時系列がテレクラくん編より前にあたるホストくん編では美代子らしき人物が登場していたが、同一人物かどうかは不明。