恐れ見よ 奇しき赫耀の兇星を
星芒 大地を灰燼と為し
天上を裂いて 常闇を招かん
データ
分類 | 古龍目天彗龍亜目バルファルク科 |
---|---|
別名 | 天彗龍(てんすいりゅう) |
異名 | 絶望の星 |
海外名 | Crimson Glow Valstrax |
概要
モンスターハンターライズで登場する天彗龍バルファルクの変異体。
絶望の星の異名を持つ、自らの体から出る龍気に飲み込まれて暴走状態となった異形の天彗龍。
その影響からか、体のところどころが赤く変色している等、外見にも差異が生じている他、龍気の影響で変質してしまったのか、入手できる素材も通常の個体とは大きく異なっている。
本来超高空域にしか姿を現さず、外敵や獲物を狩る時以外では苛烈な攻撃を行うことなく、地上に現れるのは千年周期と言われるバルファルクだが、暴走状態となったことで目に映るものを手当たり次第に攻撃するほどに凶暴化しており、低地でも頻繁に姿を見かけられる。また、無数のモンスターの大移動現象である百竜夜行を餌場としているらしく、百竜夜行の中で「轟く叫声と共に彗星が落ちた」という言い伝えが残っている。
ライズにおいて通常個体を差し置いてこの特殊個体のみが出現するのも、暴走状態に陥ってなければ本来なら生態的にここで相対することなどありえないからである。
音速で飛行するが故に落ちた鱗や甲殻だけで甚大な被害をもたらすというのが特徴であったが、本種はそれだけでなく漏れ出た龍気も降り注いで地を燃やす程に活性化している。
基本的な行動は元のバルファルクと同じだが、引っ掻きからの槍翼攻撃が二連続になることがあったり、オストガロアのビームやアン・イシュワルダの振動波を彷彿とさせる極太の龍属性ビームなどの通常種では見られない攻撃方法も見せる。
また、通常種は高高度からの攻撃をメインとしていたためか低空で滞空することはなかったが、本種は百竜夜行=主に地上付近の大量のモンスターを相手取っている設定からか、ホバリングにより低空から攻撃する行動パターンが増えている。本作の傾向に沿って滞空し続けることはなく、攻撃動作あるいは予兆として滞空する形となるが、滞空からの攻撃が複数パターンあり、攻撃範囲も回避のタイミングも変わるため、なかなか厄介である。
また大型モンスターとの交戦中に突然乱入してくることもあり、その際はあの彗星攻撃でモンスターに突撃をかまして登場するという超ダイナミックな演出がある。
事前に「襲撃」というダイアログが表示されるが、内部システム的には縄張り争いと同じような扱いになっており、巻き込まれても吹き飛ぶだけでこちらにダメージは無い模様。
また、これが縄張り争いの代わりとなっているのか、本種には縄張り争いが存在しない。
マスターランクであるサンブレイクにも続投。MR70で緊急クエストが解禁される。ライズの時の裏ボスポジションであったため、かなり遅めの参戦となる。
モーションなどが順当に強化されており、その中でも上位でも使用していた極太の龍属性ビームだが、この攻撃がかなり強化されており、ビームを撃ってすぐに上方向に振り上げた後、軸合わせを行って振り下ろしてくるため、横に避けたからと言って油断していると一瞬でキャンプ送りにされる。二度破壊光線を撃ってくる様は某ゲーム初代のあの脅威を彷彿とさせるか。他にも集会所最終クエスト「高難度:災厄を祓いし猛き炎」にも登場するなど、何かと裏ボス的な立ち位置として今作も君臨している。
また、傀異克服した個体が無料タイトルアップデート第4弾で実装。クエストに挑戦する際はMR160が条件となり、出た当初は傀異討究クエストを除けば事実上の最終コンテンツだったが、現在はより遅く登場するモンスターが存在する。
バルファルクの変異体が傀異克服した個体のため、厳密には「傀異克服奇しき赫耀のバルファルク」になるのだが、流石に名前が長すぎることから「傀異克服バルファルク」と短縮されている。
防具
防具は赫耀シリーズと銘が打たれている。スキルシステムがXXの頃と比べて大きく変更されている今作でのスキルはというと…
部位 | スキル | スロット |
---|---|---|
頭 | 龍気活性+1 弱点特攻+1 | ②① |
胴 | 龍気活性+1 死中に活+2 | ③① |
腕 | 龍気活性+1 弱点特攻+2 | ② |
腰 | 龍気活性+1 死中に活+1 逆恨み+2 | ② |
脚 | 龍気活性+1 逆恨み+1 | ③① |
一式 | 龍気活性+5 弱点特攻+3 死中に活+3 逆恨み+3 | ③×2 ②×3 ①×3 |
なんと全スキルが火力に関係するスキルとなっている。
弱点特攻以外のスキルはよく噛み合っており、モンスターの攻撃を受けて龍気活性を発動させ、付随する龍やられで死中に活を、攻撃を受けたことにより逆恨みを発動させる事ができる。後述する赫耀武器との相性も良いが、ナルガクルガ武器との相性も抜群に良い。ナルガクルガ武器は会心率が35〜40のと極めて高いため、弱点特攻と合わせて会心率100%にし易く、無属性武器のため龍属性やられによる属性無効化を気にしないで良いのも嬉しいポイント。
一方で、サンブレイクでも続投した関係でMRの防具も登場しており、此方は赫耀・真シリーズとなっている。ライズの時点でそこそこ強防具だったため、期待が高まっていたが………
部位 | スキル | スロット |
---|---|---|
頭 | 龍気活性+1 弱点特攻+1 | ④①① |
胴 | 龍気活性+1 死中に活+2 | ④① |
腕 | 龍気活性+1 弱点特攻+2 | ④ |
腰 | 龍気活性+1 死中に活+1 逆恨み+2 | ②① |
脚 | 龍気活性+1 逆恨み+3 | ③① |
一式 | 龍気活性+5 弱点特攻+3 死中に活+3 逆恨み+5 | ④×3 ③×1 ②×1 ①×5 |
と、上位防具から増えたスキルは逆恨みのレベルが2上がったのみ。スロットは4と1が増えたため、スキル構成の幅が少し増えた。
ライズの頃と比べると、他の装備の強化もあるためとても強いとまでは行かないが順当に強化されたと言える。
…とはいえ、ライズの頃とは大きく変わり、現環境で赫耀防具を使用しているユーザーはかなり少ない。
というのも、今作からは殆どの武器の攻撃の属性値がテコ入れされ、属性環境とも言えるほどに属性武器が強くなったため、無属性や龍属性をメインとするこの防具とは相性が悪い環境と言える。更に本作のエンドコンテンツである傀異討究クエストでおなじみの劫血やられとも相性が非常に悪く、HPを減らす前提であるこの装備とは競合しあってしまう。高い防御力のおかげで高レベルのクエストで乙しづらくなるという利点はあるものの、逆を言えばそれしかない。そのため、わざわざこの装備を現時点で愛用しているプレイヤーはかなり少ない。勿論見た目重視のために重ね着をしているプレイヤーもいるが。
武器
初期 | 最終強化 | MR最終強化 | |
---|---|---|---|
大剣 | 赫翼の大剣 | 龍天大剣クリムゾナル | 赫絶の巨翼ジャウザー |
太刀 | 赫翼刀 | 龍天刀【紅百武】 | 赫絶の閃翼アケイシャ |
片手剣 | 赫翼の速剣 | 龍天剣ヴァミリオルグ | 赫絶の連翼アクルス |
双剣 | 赫翼の双刃 | 龍天刃ヘスタカミン | 赫絶の対翼カトルクス |
ハンマー | 赫翼の穿鎚 | 龍天鎚レッドノウド | 赫絶の剛翼ヴェスリオ |
狩猟笛 | 赫翼の拍笛 | 龍天笛ホルマゼンタ | 赫絶の澄翼ステレジア |
ランス | 赫翼の尖槍 | 龍天槍エンカラモズィ | 赫絶の尖翼スパルカ |
ガンランス | 赫翼の銃槍 | 龍天銃槍ベネートルィ | 赫絶の烈翼カペテイラ |
スラッシュアックス | 赫翼の剣斧 | 龍天剣斧ロスドナータ | 赫絶の統翼ベリューラ |
チャージアックス | 赫翼の盾斧 | 龍天盾斧スカルテバト | 赫絶の機翼キュグニ |
操虫棍 | 赫翼の鋭棍 | 龍天棍シュミカーメン | 赫絶の輝翼ジェハダル |
ライトボウガン | 赫翼の連弩 | 龍天弩ホーテルベニィ | 赫絶の輝翼ジェハダル |
ヘビィボウガン | 赫翼の重砲 | 龍天砲デビルーイ | 赫絶の噴翼アケルナル |
弓 | 赫翼の大弓 | 龍天弓ヘルバネズ | 赫絶の飛翼アガステヤ |
アイルー武器 | 赫翼のネコ剣 | 赫翼のネコ剣・真 | |
ガルク武器 | 赫双翼のガル剣 | 赫双翼のガル剣・真 |
初期段階では「赫翼の○○」、上位強化で「龍天○○□□」、MR最終強化で「赫絶の○翼□□」となる。どれもバルファルクの翼脚をモチーフにした鋭角的なデザインが特徴的。
□□には彗星やそれに纏わるものと赤色の種類を由来とした文字が入る。
元ネタ(推測) | ||
---|---|---|
大剣 | ハレー彗星 | クリムゾン |
太刀 | 百武彗星 | 紅色 |
片手剣 | オルバース彗星 | ヴァーミリオン |
双剣 | ウェスト彗星 | カーミン |
ハンマー | マックノート彗星もしくはバーナード彗星 | レッド |
狩猟笛 | ホームズ彗星とその発見者エドウィン・ホームズ | マゼンタ |
ランス | エンケ彗星とその発見者ピエール・メシャン | クラモアジー |
ガンランス | ベネット彗星 | ルイ |
スラッシュアックス | ドナティ彗星とその発見者ジョヴァンニ・バッティスタ・ドナティ | ロッソ |
チャージアックス | テバット彗星 | スカルラット |
操虫棍 | シューメーカー・レヴィ第9彗星 | カーマイン |
ライトボウガン | コホーテク彗星とその発見者ルボシュ・コホーテク | 紅色、ルビー |
ヘビィボウガン | デヴィコ彗星もしくはクロイツ群? | デビルス |
弓 | ヘール・ボップ彗星とその接近で信者が混乱して集団自殺したカルト団体ヘヴンズ・ゲート | 梅鼠 |
武器のスペックは概ね通常種と同じで、赤から突然白が出るおめでたい斬れ味も健在。
固有の百竜強化として天彗龍の魂を持つ。このスキルは龍属性やられ時に属性値を1.2倍するという強力なものだが、通常の龍属性やられでは武器の属性値が0になってしまうため意味がない。龍気活性による特殊な龍属性やられとの併用が求められるため、バルファルク武器を使う際は全身バルファルク一式での装備が勧められる。
MR強化後は基本的にどの武器も順当に強化されることに。基本的には長い白ゲージが更に長くなった他、龍属性値は特に高くなるため、龍属性が弱点である相手には一択と呼べるほど強化された。
サンブレイクでは龍属性武器のライバルが増え、シャガルマガラ武器やラスボス武器と比べると前者は高い会心率、後者は長い紫ゲージと高攻撃力が特徴。バルファルク武器は高めの攻撃力と高い属性値が優秀なため、龍属性弱点の相手に持っていく事で真価を発揮するか。
また、百竜強化の代わりに天彗龍の魂が発動する「天魂竜珠」という百竜装飾品が追加された。こちらはスロット2で使用することができ、ライズの時と同じく龍属性やられ発症時に龍属性攻撃値を1.2倍するというもの。当然ながら龍属性やられは狙ってかかるものではなく、スロット2の百竜装飾品には優秀な物が多い為、基本的には一式装備でなおかつ龍属性武器での運用となる。
総じて龍属性武器の中では「バルク武器一択」と言われている物も少なくなく、評価の低めな防具と反して武器はかなりの高評価を得ている。
余談
本項目冒頭にある登場ムービー口上の一部、「恐れ見よ 奇しき赫耀の兇星を」というのは初登場作品であるモンスターハンターXXにおける、バルファルク初討伐クエスト名「恐れ見よ、赤き厄災の彗星を」のオマージュとなっている。
ライズ登場モンスターは例外なくモチーフとなる妖怪や怪現象が存在しているが、本種は最後の方に登場が決まったこともありネタ切れ気味だったため、かつては禍々しい不吉の象徴とされていた「ハレー彗星」がモチーフとなっている。
プレイヤーからは厄災の前兆とされるバルファルクの特徴、登場ムービーの口上、ラスボス討伐後に挑戦できることから、百鬼夜行の最後に現れる太陽や、干支において天が味方することのない時とされる天中殺などが複雑に混ざり合い生まれた妖怪である「空亡」がモチーフではないかと推測されていた。
なんにせよ地に仇なす天というイメージは明確である。
ダブルクロスでも見せていた高速エリア移動はシームレスとなったライズでも健在なので、超高速で上空をぶっ飛んでいくバルファルクを見ることができる。
あまりにも速すぎて瞬間移動の域であり当然ながらその移動速度は全モンスター最速である。
龍気の異常な活性化によって凶暴化しているという点から、かつてバルファルクが低高度まで降りてきた際に発生していた獰猛化現象と結びつけて考察するプレイヤーも存在しており、フィールドの各地に落ちていることのあった「灼けた甲殻」に残存していた龍気を吸収してしまったことでモンスターが獰猛化していたのではないかとする説が提唱されるようになっている。
その一方で、そもそもなぜ龍気の扱いに長けたバルファルクが暴走するほどに龍気に飲み込まれたのか、龍気のどのような作用がバルファルクを凶暴化へと至らしめたのか等、この特殊個体の誕生プロセスには現時点では謎も多い。
因みに何故か通常個体よりもかなり小柄。
このことも暴走に関係するのか…?
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怒り喰らうイビルジョー - 同じく自身の宿す龍属性が暴走した状態という共通点がある。なお、こちらは老化により体内のリミッターに異常を来たしたことが原因とされる。
赫耀ノゼロ - 彼をモチーフにしたコラボ限定キャラ。
ここより先、ネタバレ注意。
ギルドマネージャー・ゴコクの依頼によると、再び獄泉郷で大いなる災いアマツマガツチが発見され、再び猛き炎が討伐に赴きにいった際、助太刀としてこの特殊個体のバルファルクがやってくる。
嵐を物ともせず上空を旋回し、アマツマガツチに襲撃するというとんでもない演出を叩き込んでくる。しかしアマツマガツチは怯むのみに留まり、反撃を受けて操竜待機状態となる。最初から龍気解放状態で操竜できるので、上手く龍閃を叩き込んで大ダメージを与えていきたいところ。
大型古龍の最大級の大技が直撃したにも関わらず、飛行を妨げることすらできないという点から、アマツマガツチの力の強大さが伺える。
一方、真なる力の解放に至ったアマツマガツチが発生させる大規模な嵐の中でも一切の支障なく、正確に標的を襲撃できる本種の飛行能力もまた遺憾なく発揮されることとなった。
この奇しき赫耀のバルファルクがアマツマガツチに対して牙を向けた理由は定かではないが、バルファルクは(通常個体の方ではあるが)かつてUSJのリアルイベントにてアマツマガツチと共演した事があり、その縁から選ばれた可能性が高い。
なお、盟勇のウツシ教官を連れてクエストに赴くとバルファルクの代わりにこちらがやってくる。