概要
ドラミちゃんのエピソードをドラえもんに取り入れた話の1つ。ドラミちゃんでのサブタイトルは、ふしぎなドア
ストーリー
とある休日。その日はのび太の両親の結婚記念日。
ビル建築工事のうるささに参る両親を見かねたのび太はドラミに相談して、静かな場所を結婚記念日の贈りものにすることに決め、ドラミと共に高井山の山おく村に向かう。
その村は既に住人が誰もいない廃村であったことから、家を借りて、ママとパパを招待し、野比一家は静かなひと時を過ごす。
のび太とドラミはおやつにラーメンを作ることにし、湯が沸くまでの間、両親と雪合戦を行う。
そんな中、高井山で行方不明になっている登山者の金原が野比一家と入れ違いで家に入ってきた。
ラーメンを食して、声が出るようになった金原は雪合戦中の野比一家に助けを求めるものの木の枝から落ちてきた雪に埋もれてしまう。
金原が埋もれていることに気づかず、野比一家はその雪で大きな雪だるまを作った後、自宅の庭に運んだ。
しばらくして、雪だるまから脱した金原は野比家を出た後に倒れたところをジャイアンとスネ夫に発見される。
雪遊びを終えて、台所に戻った野比一家はラーメンが食い荒らされていたことに驚くがパパは獣が食べたのだと解釈し、ママがラーメンの代わりに御馳走を作り、囲炉裏での食事を楽しむ。
山おく村での有意義な時間を終えて、帰宅した野比一家だが雪だるまが崩れていたことと高井山で遭難していた金原が東京で発見されたニュースを不思議がるのだった。
アニメ版
1981年4月1日、2009年2月20日、2021年2月6日に放送。
以下のアレンジが見られ、金原がエピローグにも登場し、原作では単行本追加のエンドカードのみの登場だったドラえもんも正式に登場している。
1981年版
- パパが雪女の話をしたことから、のび太とドラミが怪人物(金原)を雪女と勘違いする。
- のび太とドラミと金原が熊の親子と遭遇。子熊のほうは金原の足に噛みつき、親熊のほうはのび太とドラミに襲いかかるがダルバケツで動いた雪だるまに倒されている。
- ドラえもんはエピローグのみの登場。
- エピローグのニュース内で金原が写真のみだが描かれる。
- 本放送日の1ヵ月前に公開された『映画ドラえもん のび太の宇宙開拓史』のエンディングテーマのインストがエピローグに流れる。
- ニュースの後に熊親子が夜の道を歩くシーンと壊れた雪だるまが流れて幕引きとなる。
2009年版
- 1981年版同様に雪女の話とそれによる勘違いがある。
- ドラえもんは用事を済まして未来から帰還した直後、山おく村にいる野比一家の許に足を運ぶも雪女や食い逃げ犯とも間違われる。
- 東京に戻ってきた金原を見て、ジャイアンとスネ夫が仰天する。
- エピローグのニュース内で金原がインタビューに答えて幕引きとなる。
2021年版
- ドラえもんは最初から家におり、ドラミは遊びに来た設定で登場。
- 山おく村に積もっている雪で転んだのび太のために、ドラミがアニメオリジナル道具のかんじきクリームを出す。
- 東京に戻ってきた金原はジャイアンとスネ夫に助けを求めるも、行き倒れごっこと思われ相手にされなかった。
- エピローグのニュース内で金原が救急車で搬送されるシーンが描かれる。
後日談
その後、山奥村は大長編『のび太の日本誕生』にて再登場する。家出をしたのび太がどこでもドアで再び訪れるが、ダム工事で水底に沈められてしまった(既に住民は全員退去した後)。原作では、のび太が以前にも来た事があるという発言をしていたが、未読・未視聴者への配慮の為か、映画化の際にカットされてしまった。