「なんてロマンチックなの…」
概要
第4部『ダイヤモンドは砕けない』に登場。スタンド能力を持たない一般人の専業主婦。
学生の時にそこそこ女性に人気があった浩作と、大して好きでもなかったが優越感を満たすためにつき合い、できちゃった結婚をしたものの、浩作は真面目だけが取り柄の平凡でつまらない男とわかってしまう。今では、恋を知らないまま結婚してしまった事を後悔し、「メシ」「フロ」「ネル」くらいしか言葉を発さない夫と、根暗で何を考えているかわからない息子を疎み、無味乾燥な灰色の生活を送っていた。
しかしある日を境に夫の様子が何か変わり、自らエプロンを身に着けて料理をしたり、電気シェーバーではなく剃刀で髭を剃るなど、今までにない行動を取るようになった。さらにしのぶは、家賃の督促に来た大家のカバンを、浩作が何かしらの方法でこじ開けて、中から金を盗む姿を目撃してしまう。
一般人の彼女には、それがスタンド「キラークイーン」によるものなどとはわかるはずもないし、ましてや本物の浩作が既に殺されており、恐るべき殺人鬼・吉良吉影が夫の顔を奪って成り代わっている事など知る由もなかった。
だがしのぶは、今までなかった夫の危険な香りにときめきを感じ、失われた青春を取り戻すがごとく、浩作に改めて恋するようになっていくのだった。
初登場時は妻としても一人の母親としてもあまり褒められた印象を持つ人物ではなかった(言ってしまえば難儀過ぎる性格だった)が、彼女は夫に成り代わった吉良に恋をしたことで活き活きした生活を送るようになり、疎ましく思っていた息子である早人に対しても次第に心から向き合うようになった。元々早人に対し、吉良への宣戦布告として早人から頬に口づけをされた際は息子の大胆な行為に驚きながらも「悪い気分はしない」と言ったりアニメ版のED映像では早人と手を繋ぎながら歩いている姿が描かれたりと決して息子への愛情がなかったわけではない。
彼女は最後まで本物の夫が既に死んでいること、そして夫だと思いこんで好意を寄せていた男が浩作を殺した殺人鬼だったことなどの事情は知ることもなく未亡人となってしまうのだが、吉良が川尻家に介入したおかげでしのぶが人間としても母親としても大きく成長できたというのは皮肉としか言いようがない。
同時に吉良もまた彼女に対する『情』を窺わせており、お互いが影響を与え合う関係を築いていた。
最終話では「一緒に父親の帰りを待つ」と告げた息子に対し、その成長を感じたと思われる台詞を発している。
ファッションは水玉模様の服をよく着ている。
宝物はおこづかいをためて買ったウェッジウッドのハンティングシーンのティーセット。
ちなみにネコ好きで、ペット禁止の借家でこっそりネコを飼っている。
しかし、故意ではなかったとはいえ、自宅に入り込んできたネコを殺してしまったことがあり、それがきっかけで身の危険に晒されたこともある。
担当声優
嶋村侑(TVアニメ版)
ちなみに嶋村氏が以前あるアニメで演じたヒロインには浩作と同じ声の上官(しかも思慕の感情もあった模様)がいたりしたのだが、アニメ版第3クールではOP曲が前述したアニメのEDの担当陣となってたりする。