概要
作中に登場する巨大ロボット。2000年“血のおおみそか”の物と、ともだち暦3年の物と2体存在する。
どちらもロボット工学の権威・敷島教授によって設計された。
2000年(旧型)
概要
ともだち組織によって製作された巨大ロボット。
“よげんの書”に記述されている“原子りょくきょだいロボット”を再現したもの。
よげんの書に描かれていたイラストでは、角が生えて瞳のなく、鼻からレーザーを発射している鉄人28号に似た姿をしている。(曰くケンヂは鉄人しか描けないから)
構造
正確な全長は不明だが、小学館ビルと肩を並べるほどのサイズをしている。
移動は脚部(足裏)に搭載されているキャタピラによって行われており、両脚を交互に進ませる事であたかも二足歩行しているかのように見せている。
キャタピラによって両脚を交互に運ぶ際、片脚を固定するために膝から下の装甲部分が下に落ちる。その際に生じる「ズーンズーン」という衝撃音が巨大な足音の正体。
胴体は鉄骨による簡単な骨組みによって作られており、頭部はバルーンによって巨大に見せかけている。
つまり巨大ロボットとは名ばかりの偽物である。
頭部には、目に該当する部分にライトが二つ取り付けられ、胴体にあたる鉄骨部分には先端に操縦席が設置されている。操縦席の下には細菌を噴射する装置が取り付けられている。
頭部の下には無数の布切れが垂れ下がっている。
そして頭頂部には原子力マークが描かれている。おそらくハッタリと思われるが、日本政府に攻撃を躊躇させることには成功した。
オッチョいわく「そいつはロボットと呼ぶには……あまりにもお粗末な代物だった………」
物語序盤でイメージや製造途中と思わしき姿が描かれた際は後に登場した「ともだちの塔」の「現代の太陽」の顔パーツがロボットの顔であるかのように描写されていた。(長く尖った鼻はよげんの書に描かれているロボットとも共通している。)
予算の影響で製造途中で没になりともだちの塔に回されたのか、メタ的な事情によるミスリードか設定変更があったのか、詳細は不明である。
経緯
ケンヂが少年時代に書いた“よげんの書”に登場する“原子りょくきょだいロボット”を再現するために“ともだち”が自身の部下へロボット工学者の娘を拉致させ、その父である敷島教授に無理矢理作らせたもの。
当初は、1997年の“ロボット会議”の際「全長50メートル」「空を飛ぶ」「ロケットパンチを取り付ける」「人型の完全な二足歩行」といったスーパーロボット系のものを組織のメンバーは所望していたが、敷島教授により「そのまま製造したら足が細すぎて折れる」「中に乗ろうものなら歩行時の振動でコックピットが悲惨なことになる」と、現実的ではないという理由で全て却下されてしまう。
また、「リモコンによる遠隔操作」「操縦席を取り付ける」といった、ロボットに対する世代的な見解の相違があったが、“ともだち”の意見によって両方を採用した。
ちなみに、「腕時計による操作」「スーツ感覚で乗る」という声もあった。
しかし時間や予算がない中、実際に出来上がったものはとてもロボットとはいえる代物ではなく、敷島教授いわく「ロボットなんて名ばかりの紛いもの」であった。
2000年にオッチョがバンコクにいた頃にはすでに完成しており、霞ヶ関のビル地下に安置されていた。
そして12月31日、突如として東京都千代田区に出現し、小学館ビルを破壊した。
街を破壊し細菌によって多くの人の命を奪うが、ケンヂ達の決死の奮闘によって破壊される。
ともだち暦3年(新型)
敷島教授がヤン坊マー坊に依頼され再び設計した巨大ロボット。
2000年の物とは異なり、完全な二足歩行を実現した巨大ロボットである。
構造
全体的なフォルムは2000年のモデルと酷似しているが、胴体及び頭部は骨組みやバルーンではなく楕円型の装甲になっており、移動もキャタピラではなく完璧な二足歩行を可能としている。
頭部にはミサイルが二門搭載されており、直接乗り込む事で狙い撃ちが可能。
また、2000年と同じようにリモコンと操縦席の両方を採用し、リモコンはゲームの筐体のようなデザインだが、操縦席はより本格的なコクピットとなっている。
下記の事情故、旧型のロボットとは異なり細菌を噴射する装置は取り付けられておらず、あくまでも二足歩行をするだけのロボットとなっている(細菌噴射は円盤が担っている)。
経緯
2000年にロボットの紛いものを作って以降、生き恥を感じていた敷島教授は、「もう一度イチから作れるものならば」と、科学者の意地に懸けて完璧な二足歩行型巨大ロボットの設計図を描きなおしていた。
そんな時にヤン坊マー坊が現れ、“ともだち”に対抗するために「もう一度、ロボット作りません?」と話を持ちかけられる。
“ともだち”に依頼された時と異なり、完璧な設計図とヤン坊マー坊から出された莫大な予算があった為、完璧な二足歩行型巨大ロボットが完成する。
しかし“ともだち”のスパイによってロボットのリモコンを奪われてしまい、本来味方のハズの巨大ロボットが敵の手に渡ってしまう。
覆っていた養生シートをつき破ったことでシートを被っている且つ引きずった状態になり、機器と接続していたであろうチューブを垂れ下げた姿は奇しくも血の大みそかのロボットの再来であった。
“ともだち”のコントロールのもと、カンナのいる常盤荘に向かうが、突然リモコンが動かなくなりそのまま停止してしまう。
“ともだち”が倒れたあとは製作者の娘にロボットのリモコンが渡り、再現された60年代の東京の原っぱに隠されている反陽子ばくだんのスイッチを踏ませるために再び機動させられるが、直接ロボットに乗り込んだケンヂに阻止されてしまい、再び停止する。
常盤荘に迫る場面は1巻でも先駆けた形で描かれていたが、この時点では場の状況が全く分からない状態であり、ストーリーが進行していいった結果22巻において同シーンの時系列に到達したことでどういう状況だったのかがようやく分かることになった。
実写版
原作では味方側の兵器として製作されたが、実写版では始めから“ともだち”側の兵器として製作されたほか、ミサイルが搭載されておらず、オッチョが“空飛ぶ円盤”を撃ち落とすシーンは携帯用のミサイルランチャーに変更されている。
また、内部には中性子爆弾が仕掛けられている。
足首の関節にある入り口から入り足の中を昇っていくことでコックピットへ入ることができる模様。(正規の手段かは不明だがケンヂは外側の梯子を使ったのち関節部の隙間から侵入している。)
こちらは新宿へ向かうプログラムになっているが停止する場所は原作同様原っぱ(ただし、昭和再開発地区という名称で、少年時代の原っぱよりもかなり広い)であり、倒れる際はオッチョがジープを足へ突っ込ませるアシストを行っている。
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