”大往生”したなどと、誰が決めたのか──
概要
怒首領蜂大復活とは2008年に稼働を開始したCAVE開発のアーケードゲーム。前作怒首領蜂大往生から6年ぶりの新作であり、怒首領蜂シリーズ第5弾の作品となっている。
キャッチコピーは「大往生したのに大復活」。
戦いの舞台は「2008年 東京」。現代の日本をイメージしたステージ構成となっており、今までとも少し違った背景が特徴的。
前作から大きくビジュアルが一新され、エフェクトや自機などもリアルさが増したデザインとなっている。ダイナミックな自機弾や弾幕は相変わらず、システムも前作から大幅に変更されている。
特に、新システムとして相手の弾幕を相殺できる「ハイパーカウンター」、敵が発射する特定のレーザーを跳ね返す「カウンターレーザー」といった反撃手段が増え、今までにない戦略の建て方ができる。
そのため弾幕初心者でもじっくり遊べて、尚且今まで修羅場をくぐり抜けてきた猛者たちにはさらなる弾幕が待ち受ける、実に絶妙な難易度設定になっている。
そして最も前作と違うのは、5体のボスが「巨大ロボ娘」であること。もちろん変形もするし、喋って動いて殺しに来る。
今までプレイしてきたシューターたちには「イメージが違いすぎる」と批評もあったが、初心者にとっても始めやすい要素の一つとなったほか、「裏面」に出ることでかつて戦ってきたボスたちに相まみえる事ができるファンサービス満点な演出もあり、これも結果的には成功となった。
もちろん二周目システムも前作引き続き存在。難易度が増す「表二周目」、条件を満たすことで突入できる、難易度が更に厳しくなる「裏二周目」と、やりこみ度も充実している。当然、裏ボスも同様に存在している。
ブラックレーベル版
2010年1月より稼動を開始した、凶悪度の増したブラックバージョン。
新たに烈怒システムが追加され、烈怒モードと呼ばれるショット連射とレーザーを同時に入力することで自機本体からはレーザー、オプションからはショットを撃てるようになった。
しかし烈怒モード中は烈怒ゲージが増加し、ゲージが一定以上あると一部の敵弾が連弾になり、攻撃が激しくなる。しかもハイパーカウンタの発動に必要なゲージは、烈怒ゲージが一定以上ないと増加しにくくなっている。
その他、スタイルによってボムを消費してハイパーカウンターが撃てたり、ハイパーカウンター発動&終了時の無敵時間と、発動時間短縮などの調整が行われているほか、並木学氏に加え、ベイシスケイプによる全曲描き下ろしのダンサブルな楽曲たちが用意されている。
怒首領蜂大復活 XBOX360版
2010年8月にXBOX360での移植が発表。2016年にはSteamにてPC版が登場した。
2つのアレンジモードを搭載しており、それぞれAモード、Bモードが存在する。
アレンジBでは自分のプレイスタイルによって特定のポイントが強化されたり、弾幕を極めることができるやりこみ要素満点の内容となっている。プレイ次第では、アーケードではあり得なかったおぞましいほどの弾幕地獄を味わうことができる。
そしてアレンジAでは「怒首領蜂大往生」よりタイプA機体が登場。
懐かしの機体、懐かしのハイパーシステムはもちろんのこと、アレンジモードならではの大往生から進化したダイナミックな攻撃ができるのも特徴的。
そして、エンディングも新たに用意されたものとなっており、必見である。
Xbox版ブラックレーベル
2011年2月に発売。更にPC版では、始めから白黒どちらも搭載されているのでこれ一本ですべて遊べてしまう。
ダウンロード版はブラックレーベルそのままだが、パッケージ版にはアレンジモードが搭載。
「ケツイ〜絆地獄たち〜」よりティーゲルシュベルトが参戦するというまさかのコラボレーションが実現した。
敵をマルチロックオンするシステムはもちろんのこと、スコアチップ(人呼んで「10箱」)システムも搭載。ケツイ本作より更に火力の強化され、懐かしさと真新しさが絶妙に入り交じるお見事なアレンジとなっている。
楽曲には並木学氏およびJake Kaufman氏によるケツイアレンジ、パッケージ版(あるいはゲーム中の壁紙)のデザインには、1面ボスである「アイ」の描きおろしの立ち絵が用意されている。ファンならば思わず「ニヤリ」と来ることであろう。
そしてこのパッケージデザインは、プレイ中に表示できる壁紙にも用意されている。
Smartphone版
2010年8月末より配信開始。iOS端末各種、Android端末でプレイ可能であるが、Android版は配信終了、iOSは11以降対応していないので注意。
2019年にアプリが64bitに対応するようアップデートされた(以前購入していた人はもちろん無料でアップデート可能)。これにより今では普通にプレイ可能となっている。現在は端末に入っていればプレイ可能ではあるが、端末によっては日本語に対応しなかったり、購入不可となっている。
現在は「怒首領蜂大復活 HD」が別個に販売されており、内容は変わらず従来から一新したグラフィックで遊ぶことができる。2022年現在でも購入・プレイが可能。ただし、従来のアプリを持っていても実質買い直しとなってしまうので注意されたし。
基本的には怒首領蜂大復活ver1.5の移植であるが、大きな特徴としては画面を直接触って動かすため、コントローラーとは違った直感的な操作が可能である。またこの為、機体による移動速度の差は存在しない。
「Smartphoneオリジナルモード」では、敵を倒しまくる・敵の弾幕をグレイズすることで効果が切り替わる怒S(SLAUGHTER: 殺戮などの意)・怒M(MENACE: 脅威などの意)システムのほか、ハイパー発動後に自機をグルグル回してブッ放す「ハイパーキャノン(通称「ぐるぐる大復活」)」といったオリジナル要素満載のモードとなっている。
またSmartphone版用のBGMはヒャダイン(前山田健一)氏、平田祥一郎氏よる全曲書き下ろしである。噂によると、「とあることをする」と、あの楽曲が聴けるとかなんとか…?
ネタバレをしてしまうと、「ゲームプレイ中に一時停止し、端末を効果音が鳴るまで振り続ける」とあの「どどんぱち大音頭」にBGMが切り替わる仕様が用意されている。通称「ふりふり大復活」。
ちなみにタイトル画面右下の"DO-DON-PACHI DAI-FUKKATSU"と書かれた部分をタッチすると、オペ子さんが「ど・どん・ぱち」と言ってくれたりする。
NINTENDO SWITCH版
2021年11月25日に配信開始。内容はXbox360・PC版同様。
エレメントドーター
各ステージのボスとして登場する。
前作『大往生』に登場したエレメントドールと似たような容姿だが、大きさは巨大でケタ違いでありデザインに若干の違いがある。
直接つながっておらず、浮かんでいるような関節部分が特徴的。
キャラデザインにブギーポップシリーズの挿絵等で知られる緒方剛志氏が起用されており、こちらも話題になった。
ちなみに発売前情報では巨大メカだとは発表されていなかったため、その威容は多くのプレイヤーを驚愕させた。
アイ
CV:辻静香
女子高生のような風貌を持つエレメントドーター。
公式サイトのトップなど表舞台に多く登場しているため、今作の顔役だと思われる。
CAVE定番であるカタログの裏にあるパーツが印刷されたものを切り貼りして遊ぶゲーム、通称「裏面工作」にも登場する。パンツまで用意されてしまった。なんなんだアンタ。
なお2010年12月開催の「ケイブ祭り」で抱き枕カバーが登場することとなった。さすがケイヴ、常に発想の斜め上。
ネクスィ
CV:寺島涼
エレメントドール・エクスイと似たような容姿をもつエレメントドーター。
今回の反乱の首謀者である。
なにか目論見を持ってプレイヤーたちを迎え撃っているようだが、その真相はエンディングで判明する。
ぱふぇ☆
CV:小笠原早紀
メイド服を着用したエレメントドーター。
AOU2008のイベントの際に「アイ」と「ぱふぇ☆」のコスプレをした女性が踊っている。
なお「ぱふぇ」は略語であり、正式と思われる名前は「PERFECT(パーフェクト)」である。
レイン
CV:山口瑞
エレメントドール・レイニャンと似たような容姿をもつエレメントドーター。
光学兵器とドッキングして戦闘する。
シューティ
CV:浅倉弦希
エレメントドール・ショーティアと似たような容姿をもつエレメントドーター。
攻撃モードでの「燃え尽きなさいませ!」という独特のセリフでファンを魅了している。
ボス、その他
『]-[|/34<#!』
一見変な記号と数字の羅列にしか見えないが、
Leet(リート)と呼ばれる英語圏のパソコン通信などで使われるラテン文字の表記法でHIBACHIと読む。
今回も出だしから圧倒的な弾幕を見せつけ、また体力が半分以下になると変形し第二段階になる。
第二段階では全方位にレーザーを発射し「カウンターレーザー」でないと圧殺されてしまう。
その様子から後光などと呼ばれたりしている。
これでもエレメントドーターの一種のようで、他のボスと同じく女性型に変形する。
なお、ブラックレーベル版では「_@-zv_@」(Leet表記でZatsuza)と呼ばれる隠しボスが存在する。
(Zatsuzaのアルファベットをそれぞれ8文字ずつ前にずらすと…?)
またiPhone版では一定条件を満たすか、コマンド入力で自機として使用可能になるという。…とは言え、常に攻撃が暴力的だったりとかということはないが、全方向攻撃が常にできるので、高い殲滅力を誇っている。
Hi-...VA...C...?
そしてブラックレーベルアレンジでは、アイツが満を持して参戦。作品の枠を超え、プレイヤーたちに容赦なく牙を剥く。
ちなみに項目名は、アレンジ版のエンディングより。この時点ではテストデータとしてのプレイであり、「データのみ回収された謎多き機体」から取り出されたおぼろげな文字列でしかない、としている。
正しく名前がつけられたのはケツイ本編にて、つまり、アレンジ版のストーリーからはだいぶ先の話になっているとも言える。そしてこれは、怒首領蜂の世界とケツイの世界は一つに繋がっている、という示唆と捉えても間違いではないであろう。
オペレーター
CV:山名枝里子
自機をサポートするオペレーター。通称「オペ子」
「用意はよろしいですか?」
ゴットヴィーン・ロンゲーナ大佐
戦争運営組織の実働部隊「首領蜂」の総司令官。
前作のシュバルリッツ・ロンゲーナ大佐とは別人である。
よくゴッドヴィーンだったり、"ロンゲーナ"なのに"ロンゲーナー"だったり、名前が間違えられたり表記ゆれが起きているが、そこはご愛嬌といえよう。
「涙と鼻水の用意はよろしいか?」
〔正に恐悦至極〕 〔それなくね?〕
将軍
エンディングにのみ登場するお方。現時点で名前は不明である。
「…。やはり時空の改竄は無理か…。」
コラボレーション
ダライアスバースト
STEAMにて登場したTAITO社のダライアスバーストには、DLCとしてケツイのティーゲルシュベルトやデススマイルズのウィンディアと共に、デルタソードが参戦することとなった。
今度は魚群相手に、大復活。
ゴシックは魔法乙女
第5面ボス、シューティの登場が決定した…のだが、何を血迷ったのか、まさかのゴットヴィーン・ロンゲーナ大佐までもがゴシックは魔法乙女にも登場。乙女ってなんやねん。
後にコラボすることとなったVTuber、マグロナの前にドンと登場するという極めて謎なシーンも存在している。
果たしてここまで来たか。腹立たしいまでに優秀である!
怒首領蜂シリーズコラボイベントで]-[|/34<#!も参戦。
グルーヴコースター
TAITOより稼働中のグルーヴコースターに、ボス楽曲的な立ち位置として]-[|/34<#!が登場。楽曲や本編から想像に難くないレベル設定となっている。
そして楽曲の撃破イベントにて、特定条件を達成したプレイヤーにのみ、称号「死ぬがよい」が配布された。
プレイ中のバックグラウンドにはデルタソードも登場し、]-[|/34<#!共々出現する演出が用意されている。レーンの向こうで繰り広げられる死闘は、一見の価値あり。
イベント中は、デルタソードのアバターも獲得できた。
オンゲキ SUMMER PLUS
SEGAより稼働中のオンゲキ SUMMER PLUSに、まさかまさかの「どどんぱち大音頭」が収録された。LUNATICではまさしく「弾幕」がプレイヤーに襲いかかってくる。
CAVEの真ボス……もとい人気キャラクター「那津子お姉さん」、オンゲキで大復活。