概要
てんとう虫コミックス34巻及び、藤子・F・不二雄大全集14巻に収録
これを飲んだ人は、周りの人間がよってたかってその人をいじめてくるようになるという、ドラえもん定番の使用者にデメリットしか齎さない道具。
ただしいじめと言っても、周りが悪意を抱いて危害を加えてくるのではなく、偶然飲んだ人にとって都合の悪い事が重なるようになるという、実際には「不運増幅薬」ともいうべき代物。
ストーリー
ドラえもんと激しい口論になったのび太は「君の顔なんか二度と見たくない!」と部屋を出て行ってしまい、ドラえもんも「こっちこそ!!」とのび太のわがままぶりに我慢の限界がきていた。
そこで「悪魔のイジワール」を取り出して使用しようとしたが、ふと我に返り自分がなんてことをしようとしていたのかと、恐ろしくなり頭を冷やすため引き出しの中に入ることにした。
だがのび太はこのことを聞いていて、これを飲んでドラえもんに意地悪してやろうと思いこれを飲んだが、途中でドラえもんがこれに気付いて「アーッ」と声をあげたためのび太はびっくりしてイジワールを吹いてしまった。けれど時既に遅くのび太はこれを飲んでしまっていて始めは平然としていたが、ドラえもんからこの薬の本当の効き目を聞かされると、怯えてドラえもんに助けを求めだした。だがドラえもんは「どうにもならないね。勝手に飲むからだ」と引き出しに戻ってしまい助けてくれず、のび太も「いじわる!!」と怒鳴り返した。
そして誰がどんな意地悪をするんだと不安がっていたその時ママが宿題をするよう言ってきたため、つい意地悪が始まったと言ってしまい、「宿題しなさいと言うのが何で意地悪ですか!!」と怒られてしまった。それでも「今日は宿題ないの」と言うが、その時ジャイアンとスネ夫が宿題を済ませたらすぐに野球に来るよう誘って来たため嘘がバレてしまい、結局宿題をやることになった。
けれどどうも集中できないのび太はトイレに行きたかったことを思い出し、行こうとしたが一歩先にママに入られてしまい、宿題をやるついでにトイレも借りようと、しずかの家に行くことにした。しかし今度は家の前にエンストした車が止められていて、タケコプターで空から行くことにしたが今度は目の前で飛んできた風船が割れ、それからの逃げたら木に引っかかってしまい、更に下で男性が焚火をしていたため煙攻めにもあってしまった。
それでも何とかしずかの家にたどり着くも、彼女は既に出かけていて後を追いかけ見つけるも、作業員がマンホールの蓋を開けたためにこの中に落ちてしまった。そんなことをしている間にしずかを見失ってしまい、もう我慢ができなくなって公衆トイレに入ったが、中は全部使用中であり、その中に先生がいたため、いいところで会ったと長々と成績について説教をされるはめになってしまった。
ついに我慢できなくなったのび太はその場から走り出しトイレに行こうとしたが、その時トイレは観光旅行バスの利用者が使っていたため、しかたなく茂みに入ってやろうかと思ったが、その時しずかに声をかけられてしまった。宿題のことを聞いたしずかは快く受け入れてくれたが、道中のび太は野球の大勝利をジュースで祝っているジャイアンとスネ夫に遭遇してこれを勧められてしまい、断ったが「ジャイアンズの勝利を祝えないってのか」「試合にも出ないで」と言われ、飲まざるをえなくなってしまった。
これにより更に尿意が増してしまい、その時ドラえもんがイジワールの効き目をなくす薬を持ってきてくれ、喜びながら背中を叩いたため、のび太はついに小便をもらしてしまい、「みんなのいじわる」と叫ぶのだった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1984年1月20日に放送されたが、現在のところ水田版では、まだアニメ化されていない。
1984年版
- のび太はこの薬の効果を消す道具がないかドラえもんにすがった際、顎の下を撫でて気を緩ませ、その隙にポケットを探ったが蹴飛ばされてしまった。
- のび太を野球に誘いに来た時、ジャイアンは帽子をかぶっておらず、スネ夫も私服だった。
- のび太は空に逃げた際、「僕って頭いいな」と自分の発想を自画自賛している。またこの後、木から落ちた際には下の焚火が服に引火してしまったが、すぐに男性がバケツの水で消火した。
- 先生は一番左奥のトイレで用をたしていた。
- ジャイアン達のセリフは、野球で大勝利してジュースで乾杯してたところとしか言われなかった。またのび太は「いま喉乾いてないから」と言って断っていて、これに対して怒っていたのはジャイアンだけで、のび太は2人によって大量のジュースを缶ごと口に詰め込まれていた。
- のび太がおもらししてしまった際には、蛇口から水が出たり、ダムから大量の水が放出されるイメージ映像が追加されている。