CV:牧口真幸
概要
天ノ川きららと同じ事務所の新人モデルの少女。
舘響子社長の計らいで、世界的ファッションショー「ジャパンコレクション」に起用されることになったきららのアシスタントを任され、甲斐甲斐しく身の回りの世話をする。きららも彼女を「りんりん」と呼んで可愛がり、いろいろとモデルの仕事を教え込んだ。
ある日の楽屋でモデルを目指そうとしたきっかけは何かときららから聞かれ、かりんは自分の過去を語る。実はかりんは少し前までは、夢もやりたいことも見つからず、ただ毎日をなんとなく生きていただけの空っぽな女子だったと言う。ファッションやオシャレにもほとんど興味がなく、外見も全く今の面影がない地味なものだった。
さらにはあまり器用でもないらしく、何をやってもうまくいかない。ため息をつきながら落ち込む毎日を送っていた頃、ふと手にした雑誌のモデルに惹きつけられ、その輝きに憧れておしゃれやポーズを研究するようになったのが、彼女がモデルを志したきっかけだった。
「モデルになれたのなら夢はかなったんじゃない?」というきららに、本当の夢はそれだけではない事を匂わせるが、それ以上は恥ずかしがって教えようとしなかった。
そしてきららがニューヨークへ旅立つ日、見送りにきたかりんはストップとフリーズによって絶望の檻に閉じ込められてしまう。その時明かされた彼女の本当の夢は「きららのようなモデルになりたい」というものだった。かりんに夢を与えた雑誌のモデルとは、きららだったのだ。意を決したきららは、かりんの夢を自らの手で取り戻すために、飛行機に間に合わなくなるのを覚悟の上でキュアトゥインクルに変身して戦い、彼女を救い出した。
しかしその代償として、きららは「ジャパンコレクション」に出られなくなったばかりか、仕事の信用まで失ってしまうのだった。
そしてきららは「プリキュアとモデルを200%の力で両立させる」という自分への誓いを破ったけじめとして、モデルの休業を決意する。
続く43話では舘社長やボアンヌと共にきららの元を訪れるが、モデルを休業するというきららの意志は固かった。そのことを悲しむがはるかの提案によるファッションショーに参加。自身の夢をモチーフにしたファッションに身を包み精一杯のステージアピールできららに自分の全てを見せる。
それは未熟なものだったかもしれないが、きららにはかつて幼かった自分がステラの真似事を精一杯していた姿を思い出させた。
今のかりんはあの時のきらら。そして今のきららはあの時のステラだ。
自分が母に憧れて母の道を目指し、今でも母を心から応援しているように、自分に憧れて自分と同じ道を目指し、そして応援してくれる人たちがいる。
自分の夢の原点に触れ、そして自分が誰かの夢の原点になっていることを改めて気づいたきららは、自身の夢と希望を取り戻し、再びステージに上がる。その姿を泣きじゃくりながら見つめるかりんだった。
そして、自らの夢をより確固とした形で再認識したきららは星の城を覚醒させることになる。
終盤で初登場したゲストキャラが、一年の戦いのクライマックスにつながるキーパーソンになるというのはプリキュアシリーズでも割と珍しいケースかも知れない。
49話ではディスピアの絶望の檻に閉ざされて取り込まれる形で登場。50話でキュアフローラとクローズの決着がついた後に解放され、エピローグではモデルの活動に取り組む様子が描かれた。
備考
過去作の同名キャラ
2010年の第7作『ハートキャッチプリキュア!』に、下の名が同じ「露木かりん」というキャラクターが登場している。
奇しくもこちらのかりんもモデルであり、心の乱れに付け込まれデザトリアン化されてしまう…という同様の役回りを担っているのだが、明星の方がきららへの憧れをストレートに出しているのに対し、露木の方は当初来海ももかに対し反抗心をむき出しにしていた…という点が大きく異なる。
中の人について
担当声優・牧口真幸は『プリキュア』シリーズ初登場。