「夢に現を抜かす愚かな世界よ。全ては絶望に染まり、我が力となる……」
CV:榊原良子
概要
『Go!プリンセスプリキュア』に登場する敵組織・ディスダークの首領である闇の魔女。
漆黒の衣装を身に纏い、角付きの仮面をつけた、まさにおとぎ話の魔女を思わせるような風貌をしている。
胸には大きなカギ穴が存在する。
ディスダークの者たちからは「大魔女様」と称えられているが、それ以外の者たちからは「絶望の魔女」と恐れられている。
世界中の夢を憎み、人々の夢の扉に鍵をかけ絶望させることによりゼツボーグという名の怪物を生み出し、世界を絶望に閉ざそうとする。
非常に冷酷かつ厳格な性格で、失態を重ね続ける部下に対しては失敗作との烙印を押して切り捨てるなど容赦がない。
ただし自分に対し忠実であり、かつ素質が見込まれる者に対しては寛大さを持ち、主にクローズに対してその寛大さが発揮されている。
なお歴代プリキュアの敵組織の女性首領としては、『Yes!プリキュア5』のデスパライア、『ハピネスチャージプリキュア!』のクイーンミラージュに次いで3人目であり、また敵組織の女性黒幕としては『無印5』のデスパライアに次いで2人目。
経緯
もともとはイバラに囲まれた“絶望の森”と呼ばれる場所に潜んでいたが、本編第1話開始直前に森から出てきて、ディスダーク三銃士を率いてホープキングダムへ侵攻を開始。
国中の人々から夢を奪って絶望の扉に閉じ込め、絶望に染めあげた。
現在も侵略したホープキングダムの王城を我が物顔で占有している。
かつては魔力も小さく、絶望の森の中からせいぜい誰かの心に語りかけるくらいはせいいっぱいだった様子。
しかし約9年前にトワ姫の心に語りかけることで彼女を誘惑。
自分を「トワの夢を叶えてあげる善の魔女」のように偽り、トワを絶望の森に誘いんだ。
自ら魔女の胸中に飛び込んだトワを捕まえたディスピアは彼女を「絶望の檻」に閉じ込め、その夢を絶望に変え、9年の間ずっと絶望を吸収し続けることで魔力を増大させて、現在のような力ある存在となった。
王国の希望だった王女を失ったホープキングダムの国民には悲しみの思いが蔓延し、それが何年も積もり重なることで国全体に未来への希望のようなものを見出せない停滞感のようなものが発生していた。
このせいでディスダークがホープキングダムへ侵攻したとき、夢を閉ざす絶望の魔力に抗えずにあっという間に滅亡することにつながっている。
トワを誘拐したよりも昔の頃はどうだったのかというと、先代プリンセスプリキュアが活躍していた時代にディスピアは先代たちと戦い敗れた過去があるようだ。
最終形態
第49話において、自身の分身体にして魂の一部であるクローズを取り込み、変貌した姿にしてディスピアの真の姿。
この姿では仮面が無くなり素顔が露わになっている。
下半身が茨と化し“絶望の森”と一体化した巨大な姿をしており、動くことは出来ないようだが、その力は凄まじいものがあり、地球全体を絶望の茨に包み込み、一瞬にしてノーブル学園の生徒たちを除く全世界の人間たちを絶望の檻に閉じ込めて自身に取り込み力を付けたほか、胸の鍵穴からプリンセスプリキュアたちの最強必殺技を凌ぐ破壊光線を発射することができる。
能力
弁術や心理的戦術に長けており相手の心の隙間に巧みに入り込み、自身の思惑通り事を運ぶことを得意としている。
第1話以前に、ホープキングダムのトワ姫を言葉巧みに“絶望の森”に誘い出し、彼女を絶望させそれを糧に力を蓄えたほか、22話においてもトワのトラウマを言葉責めして絶望のどん底に叩き落とし、“茨の樹”の様なものに捕えて背中から生やした黒い触手で彼女の絶望を受容として吸収しようとした。
この22話では、ノーブル学園の一般生徒たちすべての夢を瞬時に閉ざすというほかの幹部たちとに格の違いを見せている。
そのほか、歩いたそばから周りの空間を絶望に染め上げる事により植物を枯らして行くような描写が有った。
戦闘時は“茨の樹”の触手を自身を模した悪魔の様なシルエット状のものに変形させ襲わせるほか、魔力(おそらく絶望の力を凝縮したもの)を凝縮した光弾や波動を使って敵を攻撃する。
また、自身を茨の蔦の姿にして移動することも可能な模様である。
胸の鍵穴からブラックキーや自前のゼツボーグトークンを生成することができる。
さらに各プリキュアの城の属性を司るゼツボーグの上位種にして自身の分身体“メツボーグ”を生み出す能力を有する。
第47話においては対象者の抱く夢の幻を見せ、その世界へと閉じ込める能力をも見せた。
本編での動き
第2話でその存在はアロマから伝えられていたが、オープニング共々シルエットのみの登場だった。
第5話では声のみだがクローズに退却を命じ、続く第6話でようやく全貌をあらわにした。
同話では、4回にも渡って失敗が続いたクローズやプリキュアの復活を阻止できなかったシャットの出撃要請を「次か。そんなものがあるのならな…」と容赦なく切り捨て、既にロックが出動した事を2人に告げていた。
とはいえ、第11話では最後のチャンスをものに出来なかったクローズを自らの手で処刑しようとしたが、クローズから命を賭した本当の最後のチャンスを懇願されると「これが本当に最後だぞ」と告げた上で彼の覚悟を汲み、クローズとプリキュアをディスダークのメンバーたちがその力を最大限に発揮できる異空間『絶望の檻』へと誘うなど、ディスダークの支配者らしい器の持ち主でもあり、クローズが倒されると、彼が遺した黒い羽を握り締め、僅かながらプリキュアへの憎悪を見せた。
この時点では、部下想いの人物という可能性も残ってはいたのだが・・・。
第10話でプリキュアと初対峙し、第13話では娘のトワイライトが登場した。
胸の鍵穴のような形をした痣から、黒いドレスアップキーに酷似した「ブラックキー」を生成することができることが判明し、これを娘のトワイライトに与えている。
だが、第21話においてこのトワイライトは実の娘ではなかったことが判明。
トワイライトはホープキングダムのトワ姫の記憶と姿を変える呪いを受けることによって、魔女の娘と思い込んでいた少女だったのだ。
しかも、ディスピアにとってはトワを娘として気に入っていたわけでなく、「王国の姫が呪われて、自分の母国に仇なす悪鬼羅刹と化していた」という事実が、新たな絶望を生み出す道具になると考えて、トワイライトという存在を「作り出した」ことが判明する。つまり、トワイライトの正体が明かされることは計画のうちだったのである。
22話にてトワイライトは魔女の呪いが解かれてトワ姫の記憶を取り戻し、人間界へと逃亡した。
ディスピアはそんなトワを追い掛けて次元転位を行う。
ディスピアは、自分の罪に怯える今のトワなら最高の絶望を生み出すと考えたのだ。
トワを見つけ出したディスピアは彼女に直接手は出さず、ただトワの罪を責める言葉を重ねる。
「お前がグランプリンセスへの夢を抱いたことが魔女に利用されたというなら、お前が夢を持つこと自体が間違っていた」として、トワのアイデンティティであったグランプリンセスへの夢を全否定。
ディスダーク三銃士のように「相手の夢に魔法の錠前をかける」という不思議な魔力を使わずに、ただ言葉だけでトワの夢を閉ざし、絶望に変えてしまった。
しかしトワの心が完全に壊される寸前に、トワははるかの言葉により心救われ、キュアスカーレットへと生まれ変わる。
そのスカーレットによる思わぬ反撃を受けたディスピアは、大きなダメージを負い本拠地へと敗走。
続く23話では、スカーレットに受けた傷を癒すために、かつて潜伏していた“絶望の森”でしばらく隠遁することになった。
ディスピアは体を茨へと化身させ、森と一体化して長い眠りにつく。
休眠中のディスダークの指揮権は、最も信頼を寄せていると思われるロックに任せた。
この時ロックに「鍵穴つきのプレート」を渡しており、なんでもこのプレートは人間の絶望を溜め込むことができるアイテムなのだという。
このプレートが溜め込める限界まで絶望を集め、それを眠りについたディスピアに供すれば再び目覚めるというのだ。
そして、再び目覚めたときにはこれまで以上の存在にパワーアップすると予言を残している。
これまでは人間を「絶望の檻」に閉じ込めるのはプリキュアと戦うゼツボーグはを生み出すことを目的としていたが、この時点から「人間から絶望を集めるため」に檻に閉じ込めるという明確な目的ができるようになる(但し、同話でロックが望月ゆめを素体に誕生させたゼツボーグを、角付きタイプに強化させて初めてエネルギーが溜まった事から、通常のゼツボーグでは絶望を集める事は出来ない事が分かる)。
しかし実はこのロックがディスピアに変わって絶望の王になるという野望を密かに隠し持っており、29話でついにこのプレートに絶望が溜まり切るのだが、ロックはそれをディスピアに供することはせずに自分のパワーアップのために使う。
ディスピア以上の存在になったと豪語するロックだったが、最終的にはロイヤルフェアリーのパフとアロマの応援を受けたプリキュアとの死闘のもとに敗北。
そして絶望の力を集めたプレートは一羽のカラスがロックから強奪してしまった。
実はこのカラスは地獄から蘇ったクローズの化身であり、31話でクローズはついに元の姿を持って復活。
プレートに集めた絶望の力をディスピアに供し、ついにディスダークの偉大なる大魔女は長い眠りから目覚めた{クローズを復活させたのならば大分力が回復していたと思われる。復活の後キュアスカーレット=トワのことを話し(それでクローズはキュアスカーレットと対面したときに反応)、彼女を発見次第抹殺をするように命じていたと思っていたが、彼の狙いは深い因縁を持つキュアフローラだったから、彼女を狙うつもりはなかった}。
その後、本格的に人間界へと進行しようと目論み絶望の森の種子を各地に撒くのと同時にそれを育てる為の指揮権の全権をクローズ任せ、ある出来事を切っ掛けを皮切りに計画は成就したかに思われた。
しかしとある奇跡の為に計画のすべてが元の黙阿弥と化してしまい、危機感を覚え、さらに深い絶望の力を得るためにクローズたちに行動を急くように要求する。
しかしそんな矢先にプリキュアの城の一つである“炎の城”を奪還され“希望の虹”の1つが復活してしまう状態に危機感を募らせていたが、第43話において各プリキュアの城の覚醒が4人のプリンセスプリキュアたちの心=夢と連動していることに気づき、第47話ではそれを利用し、はるかが抱く『花のプリンセス』の世界をクローズの強力の元、再現してその世界へと永遠に閉じ込めようと画策するが、自分自身が全く努力しないぬるま湯の世界だったために、その違和感から偽りの世界と看破された事で脱出されてしまい失敗。
最後の『花の城』を取り戻され希望の虹全てを取りもどされ『ホープキングダム』を奪還されてしまうが、その隙にはるか達のすむ世界(人間界)へと遂に自らが赴き本格的に進行を開始。
進出直後は異世界への移動の為に力を消耗し過ぎたためか、今だ本格的に動けない為、再生させたロックを貸し与えると完全復活の為の時間稼ぎを命じた。
そして第49話において自身の魂から生み出したディスダーク三銃士の中で唯一最後まで自身への忠誠心を失わなかったクローズを激励した後に吸収し、真の姿となりプリンセスプリキュアたちと最終決戦を開始。
自身の正体が“絶望そのもの”であることを明かした上にノーブル学園の生徒たちや学園長を除く全世界の人間たちを絶望の檻に閉じ込め自身へと吸収。
プリンセスプリキュアたちをも凌ぐ圧倒的な力で彼女体を絶望の淵へと追い詰めるが、七瀬ゆいを始め今まで彼女たちに自身の夢を護ってもらってきたことに気づき、彼女たちを今度は自分たちが助ける番だと悟った人々の思いに背中を押され、遂に“グランプリンセス”へと覚醒したプリンセスプリキュアたちの前に敗北。
「プリキュア・グラン・リベラシオン」で生み出された金色の大きな鍵を胸の鍵穴に刺され、「忘れるな…絶望は…」と捨て台詞を残し消滅し、最期を迎えた。
しかし50話にて、ディスピアは消滅する寸前にクローズにすべての力を託していた。
このクローズが本作の最後の敵として立ちはだかることになる。
正体
第49話で判明したその正体は前述の通り“絶望そのもの”。
“絶望の森”そのものの化身にして“絶望”が具現化した存在であった。
ホープキングダムの地に住まう民は夢そのものを魂とする。
ゆえにこの世界の住む住人たちは夢を持たずにはいられない。
しかし、夢というものは必ず叶うわけではない。
夢のあるところには必ず闇が生まれる。
叶わぬ夢、失われた希望、挫折、後悔……。それは全て絶望となる。
夢と希望の世界・ホープキングダムは絶望もまた生まれやすい世界なのだ。
そうしてこの地の民が残していった絶望の感情がいつしかイバラの森となり、絶望の森を生み出し、そこにディスピアという人格が宿ったというのだ。
なぜ彼女は夢を憎むのか、その理由はこの時点まで不明であったが、それは彼女自身が夢の対極にある絶望そのものだったからだと推測できる。
自分たちを苦しめた夢というものをこの世界から根こそぎなくしてほしい。
そして夢を無邪気に信じる愚かな連中に自分たちと同じ絶望を味あわせてほしい…。そういう無数の夢破れし者たちの負の感情の代弁者としてディスピアは動いているのだろう。
スマイルプリキュアのラスボス、皇帝ピエーロとは「絶望が集合して実体化し、意志を持った」という点が完全に共通する、ほぼ同質の存在であるといえる。
50話の描写を見ると、自分が倒される危険があるときには部下に力を託して、自分のような絶望を司る存在を失わせないようにしているようである。
使える部下を優遇し、使えない部下を容赦なく粛清しようとするのは、後継者探しの一環だったのかもしれない。
なお、以上のことが発覚するまでディスピアの正体については視聴者の中ではいくつかの予想があった。以下に代表的なものを乗せる。
「絶望の森そのもの」説
ディスピアが直接戦闘を行う22話では、蔦を伸ばしたり、自らを蔦化したりしている。
また23話では、森と同化している描写が存在する。
この話の放映以後から、ディスピアは「絶望の森」そのものではないかという説がちらほらと出てくるようになっていた。
結果的には、この説が一番真実に近かったことになる。
「大いなる闇」説
先代プリンセスプリキュアはかつてグランプリンセスの力によって「大いなる闇」を退け、ホープキングダムを建国したと第2話の時点から語られている。
過去にプリキュアと戦った存在が現在に復活してラスボスになるパターンはプリキュアシリーズには多数例があるので、ディスピアがこの「大いなる闇」なのではないかという予想は初期から最有力の説としてある。
実際、この説についてはそれを裏付けるような情報が作中で次々と出てはいる。
20話では、先代達が「いつか復活する闇に備えて新しいプリンセスパフュームを作っていた」事が語られているので復活した闇=ディスピアと考えるのは自然な発想だし、29話の先代プリンセスプリキュアの記憶を再現した世界では「敵対存在の象徴」としてディスピアの幻影が登場している。
そして極めつけに、30話ではロックの口からかつて先代プリンセスプリキュアとディスピアが戦い、ディスピアが敗れたと明確に語られている。
現在では30話のロックの発言を覆すような事実は発見されておらず、これも正解と言ってよいかもしれない(ただし、50話にあるように力を部下に託して後継者にすることもあるようなので、この先代プリンセスプリキュアと戦ったのは、これも「先代のディスピア」で、現在のディスピアとは見た目は同じでも中身は別人という可能性も捨てきれない)。
このことから考えるに、ホープキングダムが建国される以前からこの地に住まう者たちは強い夢を持ち、それゆえに絶望も生んでいったことがうかがえる。
そして先代がディスピアと絶望の森を浄化しこの地にホープキングダムという夢と希望の王国を作り上げたのだが、夢がある以上そこには絶望も生まれる。
ホープキングダムの民の中で夢を叶えられなかった者が残した絶望の思いが長い時の中で積みかさなり、王国の外れに再び絶望の森が生まれたのである。
そしていつしかそこで再びディスピアの意識が目覚め、トワ王女を誑かして虜にすることで、大魔女として復活を遂げたということになる。
「夢破れた人間」説
ディスピアは人間の心の機微を知り尽くしており、「夢破れた人間」が生み出す絶望感が強いものであることも知っている。
これは逆説的に言えばかつてはディスピア自身も「夢破れた人間」だと考えることもできる。
また、プリンセスパフュームと互換性のあるブラックキー(のちのキュアスカーレットのドレスアップキー)を作り出していたことから、先代も含めたプリンセスプリキュアや、パフュームを保有していたホープキングダムに関係のあった元人間なのではないかという見方もあった。
ディスピアの根源は夢敗れた者たちの絶望の感情の集合体なので、これも当たらずしも遠からずというところではあるが、特定の個人が素体になっていたわけではなかった。
「カナタやトワの母親」説
視聴者の間では上述の元人間説の派生として、ディスピアの正体を「ホープキングダムの王妃」とする推測も根強かった。
情報が錯綜する序盤~中盤では説の内容が二転三転している。以下、経緯をざっと述べる。
王国の王子や王女が主人公側の味方キャラにいる場合、ラスボスがその王族の親である国王であった、というパターンは過去作で二回も使われている。
そして今回もカナタ王子やトワ王女が主人公側の味方キャラにいるので、二度あることは……というわけだ(そしてこのパターンの場合、ディスピアの背後に更なる黒幕が存在する可能性が出てくる)。
もっとも、20話〜21話で「幼いトワ王女をディスピアが誘拐した」と判明してからはこの説は怪しくなってきている。
ディスピアの正体が王妃なら、いつでも自分の娘と接触できるのに、わざわざ魔女のコスプレをしてトワを誘拐しているという不自然極まりないことになりかねない。
しかし、ここでもう一考してみる。
まず、「いつでも自分の娘と接触できる」という前提が必ずしも正しいとは限らないのではないだろうか?
つまり、「ディスピアの正体はトワやカナタの実の母親だが、ホープキングダムの現王妃ではない」ということも仮説としては考えられる。
トワ誘拐事件よりも前に何らかの理由で王室を去った、もしくはトワやカナタが正室の子ではない(側室の子、妾腹の子など)という可能性である。
そして生みの母親がどのように生活しているのかをカナタもトワも知らされておらず、二人の知らないところで母親はディスピアに変貌していたという展開だ。
前者に関して言えば、過去に大いなる闇へ立ち向かうものの返り討ちに遭い悪堕ち、対外的には行方不明ないし死亡扱いにされてしまったという可能性が考えられる。
『ハピネスチャージプリキュア!』のクイーンミラージュに近いケースと言えるだろうか。
かつてディスピア自身がプリキュアであったかは不明だが、過去には孫持ちのプリキュアも存在していた位なので、フィジカル面での条件は最低でも「資格を得た時点」でクリアされていれば問題は無い事は判明している(もっとも、『ゴープリ』の世界観的には先代チームと現役チームの間にプリキュアは存在していない、と見るのが自然なのだが)。
また、単純な離婚という場合でも『フレッシュプリキュア!』の蒼乃美希の両親という前例がある。
さすがに後者は「どこの昼ドラだ」という声も挙がりそうな『プリキュア』シリーズにおいては難解極まる展開かも知れないが、王家への恨みが降り積もったあげく王家が愛する民たちを苦しめようと考えてホープキングダムが侵略されたとするなら、そこまで強い恨みの背景としてはこれくらいドロドロしてる方が似合っているかも知れない。
しかし、30話でディスピアと先代がかつて戦っていた、即ちディスピアは現代の人間ではない事が判明し、加えて40話でカナタとトワの実父実母が登場したため、この説は完全に終息した。
余談
名前の由来
英語で「絶望」を表すdespair。
クローズ、シャット、ロックもそうだが、ディスダークのキャラ名は英単語そのままのストレートなネーミングが基本のようだ。
モチーフ?
本作のキーワードが「花のプリンセス」ということで、ディスピアは『いばら姫』に登場する「13番目の魔女」/マレフィセントがモチーフなのではないかという説がファンの間ではあがっている。
本作のプリキュアたちは「特定の童話の登場人物」を象徴するわけではないと公式で明言されており、ディスピアが童話の登場人物に似ていてもモデルよりはイメージソースの一つにすぎないとは思われるが、
少なくとも彼女の風貌は、ディズニーアニメ及び実写映画のマレフィセントに非常に近い。
また、榊原良子が担当声優で、夢を憎悪する闇・絶望の女王であり、夢を守る世界と地球を襲って人々の夢を奪う点や、マレフィセントそっくりのイメージが、「美少女戦士セーラームーン」のデッド・ムーンの女王ネヘレニアと一致している。
襲った世界の王女を闇の王女に洗脳し、後に洗脳を解かれて戦士に覚醒されてしまった点では、同作のブラックムーンに所属するワイズマンとも似通っている。
プリキュア達との邂逅
プリキュア達と初めて接触したのが第10話と、歴代プリキュア敵組織の首領格の中で歴代最速。
映画
2016年3月公開のオールスターズ映画『プリキュアオールスターズみんなで歌う♪奇跡の魔法!』において歴代のラスボスと共にディスピアが登場しているが、こちらは魔女ソルシエールがプリキュアの記憶を元に再現した複製体で本物ではない。
関連タグ
ディスピア(曖昧さ回避)
キングビョーゲン:終盤に1話の幹部を吸収して最終形態に変貌した敵組織の首領繋がり。但し、こちらは幹部を分離させなかった。
プリキュアシリーズラスボス