概要
マンガは、2000年3月号から2007年8月号までヤングキングアワーズにて連載。全9巻。
テレビアニメは、2002年7月から同年12月までテレビ東京「熱血電波倶楽部」内で放送された。(後に一部の独立UHF局・新潟テレビ21・中国放送でも放送された)全26話。
タイトルのせいか巫女萌え漫画と思われがちだが、日本神話をモチーフとした伝奇作品であり、怪異に翻弄され立ち向かう人間模様を描く。副題には「平成稲生物怪録」とあるが、これは「稲生物怪録」という江戸時代頃の妖怪物語をモチーフにしていることを示している。また、作者が本作以前に発表した作品と世界観がリンクしており、本作はそれらで語られた内容について、一つの結末を描いた作品であるとも言える。
ストーリー
審神者の血を受け継ぐ高校生天津忠尋は、母の置き手紙に従い、幼い頃を過ごした広島県三次市に再び戻ってきた。改札を抜けた彼を迎えたのは、天狗面をつけた謎の男と魑魅魍魎と、それを討ち払う3人姉妹の巫女の姿であった。母方の親戚筋である稗田家に居候することになった天津忠尋は、いとこで幼なじみでもある次女稗田柚子らとの再会を期に、母との生活で冷めていた自分を見つめ直していくようになる。だが、それと同時に、怪異が起こす騒動に見舞われるようになっていくのであった。
「仁義なき裸足の忠尋」について
単行本カバー裏に掲載されている書き下ろし四コマ漫画。宇河弘樹本人による作であると思われる。
内容は、ダメ人間の天津忠尋がヤクザの長女稗田倉子率いる稗田一家に加わり、底辺人生を送る日々を描くというもの。本編の登場人物と思われる人々が登場するが、キャラは全く異なる。絵のタッチも本編とは異なって荒々しく、内容と併せて仁義なき生活の過酷さを読者に教えてくれる。
登場人物
主題歌
オープニングテーマ
「faint love」
作詞 - MEGUMI / 作曲・編曲 - たかはしごう / 歌 - 林原めぐみ
エンディングテーマ
「KOIBUMI」(第1話 - 第24話)
作詞 - MEGUMI / 作曲・編曲 - たかはしごう / 歌 - 林原めぐみ
「朝未き・夜渡り」(第26話)
作詞 - MEGUMI / 作・編曲 - たかはしごう / 歌 - 林原めぐみ
アニメ版について
先述のとおり2002年にテレビ東京の深夜枠にてカオスプロジェクト、ガンジス制作でアニメ化された…のだが、
何故か『陸上防衛隊まおちゃん』との二本立て構成だったため1話15分に。
原作が民俗学や天皇をメインテーマにしている関係上、そのまま地上波で放送するのはマズイと判断され、アカデミックかつかなりハードな伝奇ストーリーを完全に無視。ただの巫女萌えアニメと化してしまった。
おまけに中盤以降は作画崩壊が発生してしまう。そのあまりの酷さに業を煮やした原作者は、アニメ版のDVD全巻購入特典を自ら製作した。
乱裁道宗が仕える主として禍津日神「ヤガレナ」が設定された。
なお、作品の舞台となった広島県内では本放送当時は放映されず、2004年に中国放送にて1回2本、ほぼ毎日のペースで放送を行った。
また、新潟テレビ21では単独番組としてニチアサに放送された。
関連タグ
陸上防衛隊まおちゃん……先述のとおり本作とともに「熱血電波倶楽部」内で放映。