概要
小野不由美の小説『十二国記』の登場人物。描写されている原作作品は『白銀の墟_玄の月』。戴国の人物。
函養山に巣くう土匪(ごろつき)の頭目、凄みのある大柄な男。もともとは驕王の時代、文州南部の小里で生まれ、父親が重税に耐え兼ね戸籍を捨て、十三の時に浮民になった。その後の困窮で父と上の妹を亡くし、残った母と幼い妹を養うため土匪になり、幸い面倒を見てくれる首領に恵まれその下で学び、頭角を顕わした。
通りすがりの母子に絡んだ酔漢を止めようとした李斎たちとの揉め事を仲裁する形で、驍宗捜索のために函養山に訪れた一行と出会う。李斎らとは決して仲間ではないとしつつも、信念や利害が一致する場面では互いに助け合った。
浮民のため自分の子を持つことはできないが、夫を亡くし行き場のなかった女性やその子供、その親類縁者を家族として養っており。特に子供に対しては、“子供はいいぞ”“子供たちがいると張りがある”と我が子同然に可愛がっており、息子たちも本当の父のように育ててくれる朽桟に、深い絆と尊敬の念を抱いている。