CV:祖山桃子
概要
6期鬼太郎の人間側のヒロイン犬山まなの同級生。名前は後述の事情からか、ネット上ではひらがなで“みやび”と書き表される事も多い。
人物
黒髪のセミロングヘアが特徴的な整った容姿をしており、明るく活発、遊ぶのは好きだが勉強は苦手で嫌い。
流行りのネタアプリに飛びついたり、インスタ映えする画像を撮ろうとしてみたりと現代の女子らしさを端々に覗かせている。年相応のいたずら心や精神的な弱さはあるが、根は優しい普通の少女。
同級生であるまなや綾、姫香と仲が良い。一緒に学校から帰るだけでなくショッピングや初詣なども4人で集まってしている様子。
特にまなとは大の仲良しで、日常的な場面で行動を共にしている事が多い。困った時は真っ先にまなを頼り、まなも「親友は見捨てられない」と全力で応える(その「距離の近さ」が後述の事件を引き起こしてしまった節もあるが……)。
家族は両親と祖父の存在が判明している他、“ベル”という名の小型犬を室内飼いしている。
作中での役回り
まなの友達の1人として登場し、よく妖怪絡みの騒動に巻き込まれたりもしている。
登場話
第3話『たんたん坊の妖怪城』
初登場だが、その時はまなの横に並んでいただけで特に何もしておらず、エンドロールでも名前は苗字なしの“みやび”とだけ表記された。
その後も時折まなの同級生として登下校が一緒のシーンが描かれる程度で、最初期には目立った描写はなかった。
第25話『くびれ鬼の呪詛』
フルネームが判明。この回で初めてストーリーに深く関わる様になる。
同級生の香凛がまなを仲間外れにしようとしている事に怒った雅は、『呪いのアプリ』をダウンロードして香凛の名前をまなに書き込ませる。当人は軽い憂さ晴らし程度のつもりだったのだが、それは本物の呪いをまき散らす妖怪のアプリだった。
呪いは巡り巡って雅のスマホにも送り付けられ、その効果で雅は足を骨折する大怪我を負う。なおも自分のスマホに押し寄せる無数の呪いを前にパニックに陥った雅は、つい身代わりにまなの名前をアプリに書き込んでしまう。
まなの顔を見るなり怯えて取り乱す程の罪悪感に苛まれていた雅だったが、鬼太郎達の活躍でまなや他の被害者共々呪縛から解放される。その後経緯は不明ながら、元の良好な関係も取り戻せたらしい。
第46話『呪いのひな祭 麻桶毛』
同じクラスメイトの姫香と綾と共に、麻桶毛に襲われ3人官女の雛人形に変えられてしまっている。こちらも鬼太郎やまな達によって無事元に戻れた。
(画像右上の左から順に姫香・雅・綾)
第52話『少女失踪!木の子の森』
この話で初の主役として抜擢される。
朝から説教の母親にうんざりしつつ外出し、立ち寄ったコンビニの洗面所を出た雅は仰天する。そこは見知らぬ森の中だった。そこで雅は無邪気な子供の精霊・木の子の集団と出会う。彼等に誘われるまま雅は鬼ごっこや落ち葉掛けをして遊び出した。川の水はジュースの味がし、ただの木の葉や泥団子でさえ美味しく感じる。口うるさい大人はおらず、勉強をする必要もないこの森に雅はずっといると言い出し、実際に遊んで食べて寝るだけの日々を送り続けた。
だがやがて、雅の心身に異変が生じ始める。周りの木の子には何の変化もないのに、自分だけ体が成長し出したのだ。
更にそれまでは気にも留めなかった、住み処の散らかりようが気になる様になる。片付けてもすぐに散らかしてしまう木の子達に無性に腹が立ち、思わず母親の様に叱りつけてしまう(このとき雅は、子供が普段いかに親に手を焼かせているかを痛感していた)。
仲直りのしるしにと木の子たちが持ってきてくれた泥団子を食べても、ただの泥の味しかしなくなっていた。
まなからの相談で雅が木の子の森にいる事を知った鬼太郎と目玉おやじは、彼女を連れ戻すべく森へと侵入する。
始めは現実に戻る事を嫌がっていた雅だったが、木の子達とは身も心もかけ離れていく自分に次第に孤独感を募らせ、家族や友達も恋しくなる。この森に居続ける事は出来ないと悟った彼女は帰る事を決意する。
そこへ乱入してきた山天狗に雅は一時さらわれるも、目玉おやじに説得された木の子達と鬼太郎の活躍で奪還に成功。この過程で雅と木の子達の間のわだかまりも解消された。
「人間と精霊が一緒に住める様になったら、また一緒に遊ぼう」という彼等と「うん、必ず」との約束を取り交わして別れの涙と笑顔と共に元の世界、森に迷い込んだ日の夕方へと帰り、体も中学生に戻る雅。家の前で温かく出迎えてくれた母親に、雅は夕食作りを手伝うと申し出るのだった。
非日常の体験を通しての成長物語に、「自分はもう子供ではいられない、大人の道を歩むしかない」と気付いた時の一抹の寂しさを盛り込んだこの回はネット上でも好評を博した。
……だがそれとは別に、服と心は子供のまま、ボディだけ大人の美女に成長する雅も大いに話題の的となった(下部画像参照)。
木の子の森のエピソードは3期鬼太郎でも登場したものだが、この時森に迷い込んだ少女は服を着る習慣すら忘れ、何も隠さないまま画面に繰り返し登場するという、今では考えられない表現がなされていた(3期が特にはっちゃけたという訳ではなく、原作からこんなシナリオと絵面。また当時は女性の裸に対する表現規制が今と比べて相当に緩かった)。
もちろん今の世相でこれを再現するのは到底不可能だが、ならば(?)と服を着せたまま体だけ成長させ、へそ出し+着衣パツンパツンという別アプローチを敢行。タダでは転ばない6期鬼太郎であった。
ちなみに3期で森に迷い込んだ少女の名は“モモコ”。雅がこの回のメインになったのも“モモコ”と“桃山”に繋げたものらしく、まさに桃尽くしである。
鬼太郎と直接出会ったのもこの第52話が初めて。それまではまなから話は聞いていたが、面識はなかった。
その後の出番(抜粋)
第59話では飼い犬を含めた家族全員が妖怪サボテンに食べられるという事態に見舞われる。雅自身も妖怪サボテンに襲われるが、食べられる直前にまなに助けを求めて送ったメールが功を奏し、彼女や鬼太郎達の活躍で全員が助け出された。
余談だがこの回では、雅の家でシャワーシーンが披露された。ただし、雅の父親の。
最終局面に当たる第95話~第97話(最終話)では、祖父が妖怪大同盟軍の攻撃に巻き込まれて行方不明(生死不明)に、母親も負傷と立て続けの悲劇に遭う。その後ねずみ男の呼びかけに応じて鬼太郎に声援を送り、打倒バックベアードを後押しする大勢の中の1人となった。
最終話の終盤、10年経った2030年のシーンでは大人になった雅が登場。同じく大人になったまなと電話で雑談する姿が見られた。10年後も2人の友情は変わらず続いているらしい。
容姿も第52話で一時的に成長した時とそっくりになっており、髪型も髪留めを付けたサイドテールと当時そのもの。私服の好みもあまり変わっていないのか、10年前と同じ様なデザインのものを着ていた(4月上旬なので袖だけは半袖ではなく長袖)。祖父と母親の無事もこの場面で確認出来る。
余談
フルネームの桃山雅は、雅を演じている声優の祖山桃子氏にちなんだもの。祖山氏自身も雅はお気に入りのキャラクターらしく、自ら雅のイラストを描いたりしている。
スマホゲーム『ゆる~いゲゲゲの鬼太郎 妖怪ドタバタ大戦争』への雅の出演という密かな夢もあったそうだが、これは残念ながら叶わなかったらしい。
ちなみに祖山氏は同作中では、他にはアルカリユリコ、石動零の妹(分)のサヤ、ゲゲゲの森在住の呼子、オメガくん(オメガトークのマスコットキャラ)などの声を担当している。