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概要編集

鳥山石燕著の『今昔百鬼拾遺』に記載されている妖怪

頭頂部に一つ目を持つ女性の幽霊の様な姿をしており、突然背後に現れて髪を後ろから引っ張る存在とされている。


また、大御所の解説によれば、岡山県の津山地方に出現し、夜道を歩いていた女性の束ねた髪の毛をクシャクシャに乱して火のように熱い息を吹かけたとされ、それ以外にも風を起こして傘を飛ばしたり、冷たい手や熱い物を首筋に付けて驚かせたりもするという。


なお、井原西鶴著書の『西鶴織留』では、妖怪ではなく三重県の伊勢神宮の宮で祀られており、親が子供を勘当しようとしたときに親の背後に立って気持ちをなだめてくれるとして紹介されている。


その他、臆病者や優柔不断な人間に憑りつく臆病神という名の妖怪の一種で、人が何かを行おうとするのを躊躇していると現れて唆し、その者がいざ何かを行おうとすると後ろに回って後ろ髪を引いて、恐怖心や心残りを誘う妖怪だとしている文献もあるという。


「ばかもの!おまえにもこぶを作ってやろうか」

ゲゲゲの鬼太郎編集

CV:小串容子(第1期)、池田昌子(第3期)、江森浩子(第4期)、土井美加(第5期)、桑島法子(第6期)

全ての影は私の思いのまま

初出は原作『後神(第1期61話)』。

伝承と違って二つの目だけが付いた真っ黒な顔の姿をした女性の妖怪。また人間の女性に化けることもでき、目の大きな長い髪の女性の姿になる(第3期では鬼太郎ファミリーの男性陣が一目見ただけでメロメロになってしまう程の美女の姿をしている)。サボテン売りの女性に成りすまして人間に妖怪サボテンを売りつけ、家人を妖怪サボテンに食わせて家を乗っ取ってしまう悪質妖怪として描かれている。

ただし第3期と第6期では、普段は人里離れた山奥に住んでいる気性のやさしい妖怪で、植物の世話が得意という設定となっている。いずれの話も結婚の約束をしたまま行方不明になった人間の男性を探すために、人間の家の乗っ取りを企むという展開。いずれも悲恋に終わるが、相手の男性の人物像や経歴は大きく異なっており、顛末も大きく異なる。


また、第4期の設定ではその正体は“影”の化身とされている。


人間の家の乗っ取りを企てる(第4期では純粋な悪意故の行動だが、第5期ではダム建設で住処を追われたので新しい住処にする為と語られている。第3期と第6期での理由は上述通り。)が、本人は対した力を持っていない(第5期では人の背後に憑りついて様々な嫌がらせを行う程度しかできなかった)為、妖怪サボテンの力を借りて計画を実行していた。


第6期では結婚詐欺の三田村という男に貯金を全て騙し取られ、待ち合わせ場所で窓から飛行場の見える家(無論、その場のでまかせである)を探し、その住民を妖怪サボテンに食わせていた。サボテンを鬼太郎に破壊され、逃げるように飛び回り飛行場で別の女性をそそのかしていた彼を再開。しかし彼はしらを切ることでようやく目覚め襲いかかるも鬼太郎に捕らえられる。そんな彼女を思い鬼太郎は三田村にもう二度と女性を騙さないと約束させた。

もちろん三田村は守らず、喫茶店で別の女性をそそのかしていたところを目を赤くした彼女に背後から・・・


─やっぱり約束破ったのね。これからはずっと一緒よ。あなたが死ぬまで。─


妖怪サボテン編集

CV:塩屋浩三(第3期)

「サボちゃん」の愛称で後神から慕われている(?)大きなサボテンの姿をした妖怪で、普段は普通の鉢植えサボテンの振りをしているが、真夜中になって家人が寝静まると正体を現して花を開き、花弁を伸ばして相手を捕えて飲み込んでしまう。

また、一人飲み込むたびにサボテンの瘤が増えて行くという特徴を持つ。


戦闘能力がほとんど皆無である後神と協力、最後は捕食して体内に取り込んだ鬼太郎に内側から『指鉄砲』で打ち抜かれ倒されてしまった。

第3期では自分の意思を持っており喋ることができ、惚れた後神の願いを叶える為に人間の家の乗っ取りを企てるが、妖力を蓄えている体内中央の茎を鬼太郎に破壊されて、妖力を失いただの無力なサボテンになってしまった。最後は後神と一緒に故郷の山に帰った。


関連項目編集

妖怪 ゲゲゲの鬼太郎

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